一田和樹

ホラーファンタジーとしてきれいにまとまっていました。 目蓋の寄生虫という発想が図抜けていて、気がつくと最後まで読み切っていた感じです。 寄生から成虫への成長は日野日出志先生の「蔵六…続きを読む

一度、読み終えてから、何度か読み返してしまった。それから、参加しているイベントや投稿時期を確認した。この企画向けに投稿していたらしいことが確認できた。 このテーマでハッピーエンドを…続きを読む

常人であることこそが狂気なのだということを体現した作品。 派手なトリックや展開があるわけではないが、狂気とは上記と同じく日常の当たり前の中にあるもので、逆に常人としての日常こそが…続きを読む

コンパクトな中に、じわじわと順を追って恐怖と緊迫感を盛り上げてゆく技術に脱帽です。非常にこなれた文章をうまく使って、最後のオチまであきさせずに引きこんで、きれいに落としています。 …続きを読む

本文では最後まではっきりとしたオチを示していませんが、あらためてタイトルを読むとすぐにわかるようになっています。 きっちり、わかりやすく、段取りを踏んでサスペンスを盛り上げて行くの…続きを読む

話の展開がとんでいておもしろかったです。
繰り返される入れ子構造の悪夢に落ちた歴史上の人物（？）みたいな感じであまり読んだことのない作品だったと思います。

この狂気は初めて見たので感心しました。 ひょんなことから大好きなささいな日常を欠損させてしまった悲しみ。 ぽりぽりを楽しめないのはつらそうですが、そのつらい状況をもっと派手に描いて…続きを読む

無貌賞という性格と、「発狂」というテーマ、さらに短い文字数設定から、きっちり構成とオチを考えて書かれた作品はあまり多くはありません。この作品はちゃんとそのへんを事前に考えて書かれて…続きを読む

今回、創作論というか、なぜ書くのか？　とか、作品の意味とかを問うものがいくつかあって興味深かったです。 作品を書く意味は人それぞれだし、そもそも意味とかわからずに書きたいから書いて…続きを読む

交通事故の話はたくさんありますが、この発想はなかった。正直、おもしろいかとか、狂気を感じるか、と言われるとちょっと違うような気もしますが、とりあえずこの長さの短編なら見たことない発…続きを読む

ご応募ありがとうございます。
コンパクトにまとまっていて、小説というより詩に近い感じです。
ラブクラフトなんかが書きそうな詩です。

個人的にはもっと先を読みたかった。

正義にとりつかれて人を殺しまくる人の物語で、えぐさはほどほどで壊れている感じの描写も含め、破綻なくうまく描いています。 まとめかたが手慣れていて、うまくてきれいです。 「冷たい熱帯…続きを読む

応募ありがとうございます。 作品読まれていない気がしますよね。 でも、おそらく読まれている方だと思います。創作ってネット時代に入ってから、読み手より書き手の方が多くなっているので、…続きを読む

1番目の投稿作品です。早い！　なんでみんなこんなに早く書き下ろせるんですかね。すごい。ありがとうございます！ 人間に生理的な嫌悪感を催させる生き物との戦いの話です。それだけで、人…続きを読む

早い！　とにかく早かった！　ありがとうございます！ これだけクセのあるテーマの書き下ろしで、これほど早く投稿してもらえるとは思いませんでした。まずはその快挙に感謝と賞賛を捧げたいと…続きを読む

不条理なお話しは好きなので楽しめました。極端に壊れていないし、意味不明でもないので、読みやすかったです。不条理好きだけど、ついていけないことがあるような人でも手軽に読めそうな気がし…続きを読む

まず、最初に…… 未読の方はレビュー読む前にまず本編を読んでほしい。なにしろ本編はすごく短いのだから、レビュー読むより早いし、レビューよりおもしろく、じんわり感動できる。 子供の…続きを読む

日本が没落し、世界が戦争と混沌の坩堝となって、毎年のように100年に一度の災厄が襲ってくるようになった。こういう時代になっても小説を書いたり、読む人がいるのは不思議でおもしろい。物…続きを読む

これで終わりなの？　と最初は思ったけど、確かにこれでちゃんと終わっている。なんでこの小説を読んだかというと、タイトルが気になったからです。私が好きな小説のひとつへのオマージュかと思…続きを読む

けだるく陰鬱な終末の風景が目に浮かんできた。読む進むと、著者が好んで書く「異常終末世界」の陰鬱だが、決して嫌いではない世界観に包まれる。「異常終末世界」をテーマにした作品を書き続け…続きを読む

小説の概要に記されている言葉で、おおよそどんな味わいの作品がわかります。わからない人は読まないことをお勧めします。すごくわかりやすく読者を選ぶ物語。アーカムという言葉から想定される…続きを読む

月と珈琲という一見？な組み合わせがきれいな短篇にまとまっていて、すごく楽しめました。 珈琲をきっかけに始まる不思議な思い出話がなさそうでありそうで、さらに今でもその時知り合った人と…続きを読む

短篇の中にいくつも仕掛けを詰め込んで、しかも説明過多にもならず、リーダビリティ高くまとまっていました。どきどきしながら一気に読みました。 ふとしたことで足を踏み入れてしまう異空間…続きを読む

コンパクトながらきれいにまとまっていて、読者に「おや？」「あれ？」と思わせながら先を読ませるように構成されていておもしろかったです。
タイトルもいいですね。

鏡の迷宮のようにいくつもの折り重なり、目眩を感じました。陰鬱な設定ですが、今から地続きの現実のようにも感じます。 そもそも狂気と絶望が好物なので、とても楽しく読めました。インスパイ…続きを読む

とてもていねいできれいな言葉で綴られた物語でした。すらすらと読み進めることができ、世界観や登場人物の心情がするする入ってきました。 特にふたりが出会うはじまりと終わりが印象的で目の…続きを読む

淡々と感情を昂ぶらせることも、たぎらせることもなく、どこまでもていねいに、無垢に描かれた一服の絵画のようなお話でした。 私は藤のようさんの『せんせいのお人形』が好きで、以前感想を…続きを読む

心が洗われるようなきれいなお話でした。ふと、「旅の報酬は旅の終わりの宝ではなく、旅そのものなのだ」という言葉を思い出しました。 私は器用に生きる人のことは好きになれないし、小利口…続きを読む

ほんのりした諦念と、のどかな絶望が情感たっぷりに漂ってきてよかったです。しかもさりげなく描かれているのが、かえって味わいを引き立てます。 こういう組香にも似た作品は理解されにくい時…続きを読む

おもしろかったです。特にラストの巨大な患者さまとの対決では、ビジュアルが目に浮かんで圧倒されました。 人が人でないものに変容して苦しむという部分や、変容した人を患者さまと呼ぶところ…続きを読む

ハードボイルドは、「敗れ去る主人公」で終わるのが常道のようです。この物語も助かったと’思いきや、最期にどんでん返しが待っています。
乾いた雰囲気とラストの救いのなさがよかったです。

すごく読みやすく、気持ちのこもった文章で、すらすら読み進んでしまいました。読みやすい中にもひとつひとつの表現を練った感触があり、主人公の心の動きや猫への思いが伝わってきました。 …続きを読む

『オズの魔法使い』を思い出しました。致命的ななにかが足りない擬人化従者たちと旅をして、それぞれが満たされる『オズの魔法使い』とは違って、最後まで満たされることはないものの、これはこ…続きを読む

次から次へと流れ込んでくる昏い奇想に溺れそうになりました。文章が淡々としているのが不安を煽ります。 あるべきないものがある景色、起こりえないものが起きている状況、理解できないことを…続きを読む

研ぎ澄まされた言葉と描写が織りなす、狂おしい夢のような物語でした……むしろ散文詩と言った方がいいのかもしれません。 謎の病、病室、医師、お嬢様、侍従、効果音がジグゾーパズルのよう…続きを読む

涼やかな風鈴の音が悪夢の響きに変わると、またひとつ清涼な音が響く。 おもしろかったです。導入からラストまで流れるように話が広がって、すとんときれいにオチていました。 夏は涼やかな風…続きを読む

第2回無貌賞「異な人」へのご参加いただき、ありがとうございます。 しかも拙作「義眼堂」の設定まで使っていただき、重ね重ね感謝です。 涙3部作（?）のラストにふさわしいお話でした。…続きを読む

第二回無貌賞への参加ありがとうございます！ 気になります。M.N.の正体がとても気になります。 作中で可能性が指摘されていますが、なんとなく集合生命体のような気がしました。 頭脳…続きを読む

第二回無貌賞への二度の応募ありがとうございます。 ハルミ君の平常心に驚きます。なにげない日常の中の違和感があっさりスルーされる感じがおもしろかったです。 お友達も気になるので、『…続きを読む

第二回無貌賞への参加ありがとうございました。 文字通り、血の気の多い妹で驚きました。考えてみると、エモい瞬間が人生にはたくさんあってそれぞれで血を噴き出していると流血沙汰が頻繁で…続きを読む

第二回無貌賞への参加ありがとうございます。 風や人の声まですべての音が音楽に聞こえる共感覚（と意っていいんでしょうかね）の持ち主です。 周囲が常に音楽に満たされる世界というのは想…続きを読む

第二回無貌賞への参加ありがとうございます！ よい子は真似してはいけません、的な大学生活でした。いろいろ自由すぎる主人公が次々と好奇心のおもむくままに挑戦してゆきます。 ラストには…続きを読む

第二回無貌賞への参加ありがとうございます！

家系図作りという仕事はおもしろそうです。しかも一攫千金を狙う山師でもある。魅力的な人物設定と思います。

第二回無貌賞への参加ありがとうございます！ これから始まるであろう物語を予感させる登場人物でした。それぞれ味があって素敵です。特にタビアゲハは名前がいいと思います。 なんとなくラ…続きを読む

第二回無貌賞（https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054901619898）への参加ありがとうございます！ 緊縛と被虐のヰタ・セクスアリ…続きを読む

第二回無貌賞（https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054901619898）への参加ありがとうございます！ サバイバルナイフは自らと他者の…続きを読む

人が人であることがバトンのように受け渡される景色として読みました（人じゃないんですけど）。おもしろかったです。これまでいろいろな方法で描かれてきたテーマを、ハードボイルドな乾いたタ…続きを読む

目眩と不安に襲われる掌編でした。それでいて妙に淫靡な昏さもあります。 「去年マリエンバードで」という映画のように意味のない問いと不可思議な周囲の人々が歪んだ時間軸を通り過ぎてゆく感…続きを読む

読むのが大変でした。読み方はすぐにわかったんですけど、読むのが大変。 でも、たどたどしくしか読めないので。かえって雰囲気が伝わってきました。これはある意味、ちゃんと意味のある表現方…続きを読む

意味がありそうに見えて、よくわからない。不思議な風景と回想がただ続く不可思議なお話。ぬるく懐かしい雰囲気に浸って、読み終えるとなにか大事なことがあったような気がする謎の掌編でした。…続きを読む