レビューを書くのが躊躇われるような完成度の高い純文学

まず、最初に……
未読の方はレビュー読む前にまず本編を読んでほしい。なにしろ本編はすごく短いのだから、レビュー読むより早いし、レビューよりおもしろく、じんわり感動できる。

子供の頃の自分の世界をエッジのきいたナイフできれいに削ぎ取ってかすかににじむ程度の血液とともに白磁の皿にのせたような作品。添えられたソースや飾りの一輪の花とも見事に調和していて手を付ける勇気が出ない。

短い中に必要な要素が過不足なく盛り込まれていて、「神は細部に宿る」という言葉を軽々と踏み越えて行くような細部の書き込みも素晴らしかった。

いいものを拝読させていただきました。