人類の勝手気侭な生活に一石を投じる問題奇作。
あるはずがないという先入観を持つことほど、まさかの設定と展開を目の当たりにした時のインパクトは凄まじい。この作品には、そんな強さと魅力がある。
とある若者たちが住まう地球のどこかで、人類のヒエラルキーを壊そうと企む海洋生物がいた。正に「魔の手」という言葉が相応しいイソギンチャクを代表格にしたところも面白いアイデアだ。彼らは触手を駆使して、人類の三大欲求の一つを利用し精神から破壊しようとした。未経験のことに立ち向かうことほど愚かで恐ろしいことはない。当然ながら、誰もが解決策を打ち出すことができず、一人また一人と人類が斃れていく。しかし、人類にも希望があった。
是非とも、その希望を見つけるために拝読して欲しい。それこそが、今の人類に欠けている大切なものでもあるから。きっと読者それぞれに新しい「気づき」が待っている。
触手モノの映像って今まで遠慮してきたけど、この作品のおかげで興味が出ました。新しい境地を引き出してくれて、作者さまには感謝しております☆
イソギンチャク。ウミウシ。
そんなものたちが、平凡(?)な少年少女たちの前に姿を現すところから物語が始まる。
驚くべき展開で次々に襲いかかる、常識ではとても計り知れないお笑いとエロス。
事態が一転・二転し、息もつかせぬ怒涛の展開。
平和だったはずの日常は、いつしかイソギンチャク・ウミウシとともに大きく崩れ去ってゆく……。
あなたの常識を、根こそぎ崩壊させます。
ありふれたストーリーに飽き飽きしている方。
ご自分の創作の殻を破り、未知なる高みへ突き抜けたい方。
騙されたと思って読んでみてください。
あっという間に読めちゃいます。
あっという間に……あれ、世界が回転する……!
正直言って、この作品をおすすめしていいのか小一時間悩みました。
凄い作品なのは間違いありませんが……怖い作品かもしれないからです。
ただのホラー作品とは一線を画すだけではなく、忍び寄る恐怖を見事に表現しています。これをホラーと感じるか笑い飛ばせるか……。
最初の数話はお馬鹿なテンションで「なんでやねんッ!」って笑いながら楽しめると思います。ちょいエロな表現でラブコメに感じますが、ゆっくりと雰囲気が変わっていくのです。
色々な登場人物の視点から、物語を追っていく構成は段々と恐怖に私は感じました。
「衝撃のラスト」という陳腐な言い方では表すことは出来ません。
皆さんは、どう受け取られるのでしょう。
「変態」の一言で片付けることは出来ないと思います。
いやもう、前半部分で何度か「……ジャンル……、ホラー、だよね」と確認しましたよ。ちなみに、他の方のレビューも拝見し、「あ……。そう思っているのは私だけでは無かった」と安堵もしました。
とにかく、イソギンチャクとウミウシが……。
イソギンチャクとウミウシが、えらいことになってるんです。人類女子に対して、えらいことしでかします。
そしてまた、とんでもないことに、このお話。
最後まで読んだら、冒頭に戻らざるを得ないんですよね……。
このお話を読むときの注意は。
周囲に人が居ないことを確認して読む、ですかね。
いえ。
あなたが、変態であるならば、堂々と読んでいただいて結構ですよ。