Ishikawa Family国際結婚物語

第3話 ベトナム人女性の結婚観は全国共通なのかもしれない

　日本人男性の私とベトナム人女性のトゥイは外国人と出会える昔で言う文通のようなところで知り合い、いつしかＬＩＮＥでメッセージ交換をするようになっていた。ＬＩＮＥは画像を送ることができる。

　日本とベトナム。遠い地に住んでいる私とトゥイは、写真や画像を送り合うようになっていた。

トゥイ：ベトナムのインターネットの回線弱い。あなたに写真を送りましたが遅いです。

私：ベトナムのインターネットって弱いんだね。日本のインターネットは安定しているかな。

※ベトナムのインターネットは不安定な部分もあるのかもしれない。　

トゥイ：日本はインターネット早いね。

　そんな他愛のない会話をしていたのだが不思議な気分だった。だって私は日本人で相手は外国人なのだから。

　英語もベトナム語もできない私が、翻訳ソフトで会話している。語学力0の私がベトナムの女性と会話している。冷静に考えても凄いことなんだと思った。

　思わず自分の頬をつねってみたのだが、スマホの画面にトゥイのＬＩＮＥメッセージ通知が、小刻みに知らせてくれた。

　嘘ではない。現実なんだ。ＬＩＮＥの会話はとぎれることなく続いていく。

　いつしか私とトゥイの会話は結婚観の話になっていた。外国人の女性が、結婚相手に何を求めるのか興味があった。

　トゥイは私に「私が結婚について考えていること。あなたは知りたいですか？」と聞いてきた。私は「知りたい」と答えた。すると、

１：私に嘘はつかない。私に対して正直でいて。

２：浮気しないこと。

３：尊敬しあい、喜びや悲しみを共有できること。

　トゥイの結婚観をＬＩＮＥメッセージで送ってきた。それはほとんどの女性が結婚相手に求める内容だった。

　日本人も外国人の女性も結婚相手の男性に求めることは同じなのかもしれない。全国共通という感じかな。

トゥイ：わたしの言っていることは分かるでしょう？

私：うん、分かるよ。分かる。

　私も恋人に嘘をつかれるのは嫌だし、浮気されるなんてあり得ない考えだ。同じものを見て笑い、喜び、時にはいっしょに悲しむ。それが愛し合う男と女なのだと思っている。

　外国語が全くできない私でも、その気になれば外国人女性と知り合うことができるのだ。

　40代の日本人男性の私と20代のベトナム人女性のトゥイがＬＩＮＥのやり取りをしている。この日、日本時間の午前2時30分までＬＩＮＥで話した。途中、睡魔に襲われながらも話したんだ。

トゥイ：十分に遅い時間です。わたしは眠い。また会いましょう。

私：はい、またＬＩＮＥで会いましょう。おやすみ。

トゥイ：おやすみ。

　私は外国人女性とＬＩＮＥで話すのが楽しくて。ついつい眠いのをがまんしてＬＩＮＥに没頭してしまった。

　いつしかトゥイにも没頭してしまうことになるとは、この時の私は思いもしなかった。