第61話 ベトナム人姉妹のケンカに日本人男性はあたふたする!?もう嫌、助けて!

 ホーチミンに上京し、アパートに2人暮らしとなったベトナム人女性のトゥイ姉妹であったが、たびたびケンカをしているようである。


 仕事先も同じなので四六時中、トゥイ姉妹は顔を合わせることになる。些細なことからケンカ勃発も珍しくないだろう。


 日本人男性の私とトゥイがSkypeでテレビ電話している際、突然トゥイ姉妹が言い争いをするような口調になってしまった。


 どうやら誰がマンゴーを買ってくるかでもめていたようである。トゥイは私と電話しているので当然買いに行くのは妹だと思っている。


 妹からしたら、疲れているのに何で私が? 食べたいのは姉のトゥイでしょ? 何で私が使いっぱしりみたいなマネをしてマンゴーを買いに行かなければいけないのかと思っている。


 お互いに仕事が終わって疲れていたのもあり、些細なことで姉妹ケンカが始まってしまった。私はトゥイから「今、妹とケンカしているから口聞かないよ」と報告を受けるたんびに「姉妹仲良くやってほしいよ。お願いだから仲直りしてよ」と言うしかできなかった。


 1日か2日経てばトゥイ姉妹は仲直りしているみたいで、「妹と仲直りしたよ」と報告されると一安心した。これが他人同士だったら、一度のケンカが致命的になる場合もあるだろう。


 血が繋がっている家族だからこそケンカをしてもまた仲直りできるのだと思う。中には絶縁してしまう親兄弟姉妹もいるが……。


 トゥイは仕事で今日こんなことあったよとか、あんなことあったよと話してくる。他愛のないおしゃべであるが、私は聞き役に徹している。


 本来、女性という生き物はおしゃべりが好きなのだと感じている。私の母親にしても、私がリビングでご飯をしていると待ってましたとばかりに話しかけてくる。


 男性はひとつのことしかできない脳の作りになっているので、同時進行で何かをできたりはできない。男性がテレビを見ている時に話しかけられても、男性は無視しているわけではない。


 テレビに集中しているので他の声が全く聞こえないのである。


 私もおじさんの年齢になっても結婚できずに、下手をしたら一生独身のままなんじゃないかと思っていた。けれどもひょんなことからネットでベトナム人彼女をゲットすることができた。


 常々思うのだが、人の人生って分からないものだなと思う。まさか1年前の私が、1年後、外国人の彼女ができてベトナムに目が向くようになるとは思いもしなかったからだ。


 さらに1年後、私はどうなっているのだろうか。未来のことは分からないけれど、ただひとつ分かっていることがある。


 2017年、私はベトナムのホーチミンへ行く!


 それだけは分かっている。

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