第104話 ベトナム人女性との国際結婚後、誰がお金の管理をするのか?
日本人男性の私がベトナムにやってきた時、ベトナム人妻のトゥイは私のことを考えて仕事を辞めてくれた。トゥイが仕事を辞めてからしばらくして給料がでたのである。
トゥイは給料を受け取りに前の職場に私を連れていき、給料を受け取ったトゥイはホーチミンのアパートの支払いをすませた。
ベンチェの実家に戻った際、トゥイは実家の家族のために鴨を丸ごと一匹、日用品をたくさん購入していた。全て自分の働いた給料から気前よくである。
けれども、もらった給料のお金に限りがあるので、使い方によってはすぐにお金がなくなってしまうだろう。当然、ほどなくしてトゥイの働いたお金はなくなったのである。
私はトゥイのお金の使い方を見て、自分のためにお金を使うのではなく、家族のためにお金を使う娘なんだなと微笑ましく感じた。
ちなみにトゥイは自分が働いた給料で私に日本円で750円もするヘルメットも買ってくれた。
※ベトナムでは高級な部類に入る価格のヘルメットのようだ。
私はトゥイが働いた給料に関して、どのようにトゥイがお金を使おうが自由であるという考えである。以前、私は日本で放送されている「新婚さんいらっしゃい」のテレビ番組にて、日本人男性とベトナム人女性の国際夫婦の出演した回を見たことがあった。
その時、ベトナム人女性が旦那の日本人男性の働いた給料をそっくり私に渡してくれる。管理を私に任せてくれると喜びながら笑顔で語っていたのである。
本来なら、日本式に考えればお金の管理は妻であるトゥイに任せるのがいいのかもしれないが、いろいろと考えた末、お金の管理は私が行うことにした。
必要に応じて私がお金をだすという感じがいいのではないかと考えたからである。そうすることによって、事前に必要なものについての購入相談がトゥイからあるので、商品によっては特に必要ないんじゃないと言うことができる。もちろん必要だと感じたものは購入するようにしている。
ほうれんそうではないのだけれど、報告、連絡、相談は大事なのではないかと考えている。もちろん私も何か購入したいものがある時は、事前にトゥイに相談するようにしている。
さすがにホーチミンのアパートの石の床で寝ていた時は、本当に申し訳ないのだが、床で寝るのが耐えられなくなってしまった。
ふとんを買おうと考えている旨をトゥイに伝えると「ふとんがある方がやっぱりいいよね」と賛成してもらったので、2人でセール価格だったふとんを購入した。
一時的に石の床で寝るのは構わないが、正直、寝た気がしない。経験者語る談である。
ちなみに余談ではあるが、私は高度成長期の古きよき昭和の日本に憧れている部分がある。
だからなのだろうか。ベトナムだと昔の日本のような高度成長期をタイムリーに体験できるのではないか。そんなことを思いながら毎日を過ごしているこの頃である。
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