第50話 アメリカ大統領選挙でトランプ大統領誕生!変化を求める時代になったのか?
2016年にアメリカ大統領選挙が行われ、ドナルド・トランプ氏が第45代アメリカ大統領となった。政治に精通していない日本人男性の私でもニュース等で、ドナルド・トランプ氏とヒラリー・クリントン氏が大統領選一騎打ちだということは知っていた。
トランプリスクの警戒で日本の株や為替が下落したことも知っている。思えば2016年、アメリカ大頭領選挙の年に私はベトナム人女性のトゥイと出会ったということになる。
2人の出会いの年に何が起きたのか。備忘録のひとつとして書き記したい。
また、アメリカのキーワードから語りたい話もあった。私とトゥイが外国人と出会えるようなサイトで知り合ったばかりの頃、トゥイから親戚がアメリカに住んでいて、アメリカにはベトナム人街がたくさんあると教えてもらった。
家族はトゥイがアメリカ人男性と国際結婚し、幸せになることを望んでいたようだ。そんな矢先、トゥイは日本人である私と出会ったのである。
しかも英語もベトナム語も話せない日本語オンリーの語学底辺に位置する私とトゥイは英語で会話した。私は無料で使えるweb翻訳ソフトの力を借り、トゥイに英語でメールを送っていた。
トゥイ曰く、私のデタラメな英語は何を言っているか分からない時もあったようだ。正直、私のデタラメ英語にトゥイは困惑していたみたいである。
私にしてもトゥイから長文の英文が送られる時がたびたびあったので日本に翻訳して読むのが大変だった。トゥイが日本語が分かると知り、トゥイは日本語のローマ字、私はひらがな、カタカナでやり取りすることにした。
これが私にとって劇的な効果があり、一気にトゥイとの距離を身近にさせた。それから間もなくしてSkypeやLINEで日本語での電話をするようになり、トゥイの家族は日本人男性と国際結婚してもいいかなと応援してくれるようになった。
私が言いたいのは、当初、トゥイはアメリカに住んでいる親戚を頼り、アメリカに渡る予定だった。しかし、まさかの私の登場により、トゥイのアメリカ行きはなくなったのである。
今回のドナルド・トランプ氏とヒラリー・クリントン氏の大統領選は、ヒラリー・クリントン氏の勝利だと言われていた。しかし、蓋を開けてみればドナルド・トランプ氏の勝利で終わったのである。
アメリカ人は現状維持ではなく、変化を求めるのかもしれない。国際結婚しても、同じ民族同士の結婚とは異なる。どちらかと言えば文化も違う、言葉も違う、変化のある結婚のあり方だと思うのだ。
私にしても紆余曲折あり、今の自分がある。だからなのだろうか。ちょっとぐらい変化があっても驚かない。むしろ楽しめたらと思っている。
ちなみに私はアメリカの大統領選が終わった日の夜、帰宅して歩いている最中、日課であるトゥイとのSkype電話をした。
どうやらトゥイの家にトゥイの親戚である18歳の男性が専門学校に通うため下宿するらしい。今、トゥイの妹とトランプをして遊んでいるみたいである。
私:アメリカの大統領知ってる?
トゥイ:知らない。トゥイはあまりテレビ見ないよ。
私:トランプに決まったよ。
トゥイ:うん。
私:ほらトゥイの妹たちトランプして遊んでるじゃん。アメリカの大統領トランプになったよ。
トゥイ:……。
私:妹たちトランプして遊んでるでしょ。アメリカの大統領トランプ。名前は同じトランプ。
一瞬、間があったのち、営業スマイルで無理やり笑う営業マンのようにトゥイはクスっと笑ってくれた。どうやら私のダジャレ攻撃は失敗したようである。
家に到着したのでトゥイとの電話は切ったのだが、ふと私は思った。あれだけトゥイの住んでいるベトナムの国のことを知ろうとしているのに、私はベトナムの首相を知らないことに気づいた。
インターネットで調べて第7代ベトナム社会主義共和国首相はグエン・スアン・フック氏だと知った。つくづく私は政治に精通していないと分かったのである。
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