第 6 章 (下) のストーリーの要約 ~ 読めば最新話に追いつけます ~
(いつもより長くてすみませんm(_ _"m) )
―― デンマーク ――
美月は東京に戻った頃、高校3年生になる前に彰はデンマークを旅行した。
ヘリーンさんとスヴェン、あとは色んな知り合いと会うためだった。彰は久しぶりに幼馴染の『リッケ・ヘニングセン』と会った。彰がきっかけで日本のことが好きになった彼女は、今簡単な日本語ができて、日本の大学に留学しようかと彰に話して、彰に日本人の彼氏を探すことも頼んだ。
――「セブはいろいろ言ったけどさ、私が日本に行ったら、一人探してくれる?」
「え?」
「いい男」
「……今のリッケの彼氏は?」
「いいでしょ。とくに長く交際するつもりじゃないから……前にも言ったよ。約束ね」
「待ってよ!」
(第62話『リッケとの時間』より)
ヘリーンの息子で彰の弟のようなスヴェン、まだ14歳だが身長は185センチ以上で彰より背が高い。彼との会話で女の子のナンパ成功法や彰が父の同僚に会いに行った時のこと、彰の父は何らかの秘密がある仕事をしていたことも明らかになった。
スヴェンは言った。
――「いいよ。でも博士って、アニメによくあるじゃない?本当はセブのお父さんが秘密の組織で働いて、いっぱい裏のことを知ってるから処分されたって。まあ、今回セブは真実を発見するかもね」
彼に彰は断った。
――「バカか。彼らの仕事は結構つまらないと思うよ。そういうアニメっぽい組織が本当にあったら、人類の生存のためになんとかの研究をしてみんなは嬉しいだろうね、早々に応募したがるかも」
「だからある?」
「そうは言ってないよ!」
(第61話『 (高2の終わり) デンマークへの旅』より)
―― 蔦双葉 ――
この間、SNSで彰は『タツ』という名前の人物と知り合う。
その人物は小学生らしく、彼によく宿題を聞いて、彰は特に忙しくなかったので丁寧にやり取りしていた。また彰は東京に行った時、ちょうど『タツ』と家族が来るので、食事をする予定で渋谷駅前に集合した。
『タツ』について、前にこの子は賢いと彰が言ったことに美月は質問した。
――「でもさ、小学校のはそんなに難しくないし、彼が頭がいいならなんで君に聞く必要があるの?」
「え、それはわからないね」
「うーん、でもいいね。いつも女の子とあそぶばかりで、たまにいいこともできるんだ」
(第54話『クランクアップ・パーティー 』より)
結局男の子ではなく、『タツ』と会うと『蔦双葉』という女の子だった。挨拶すると彼女は携帯でやり取りしたメッセージを見せると、言った。
――「蔦双葉と申します。松島さんは話したくないかなと思って、男として連絡しました。ごめんなさい!えっと、よろしくお願いします!」
(第63話『蔦双葉』より)
美月がわかるのは女性の勘からか。
蔦は小学六年生で背が少し高かった。彼女は可愛くツインテールにしていたが、大人びていると彰は感じた。彼女はとても若いので、自分は
蔦と彼女の両親と昼食を食べた時に、わかったのは彼女がアイドルになることが夢で、今年の夏にメンバーが40人くらいいる有名な『桜田ST』というグループの三期生オーディションを受けるつもりだと聞いた。
しかし、それは可愛いアイドルになりたいわけではなく、蔦は田舎が苦手だからと理由を説明した。
――「アイドルになりたいより、双葉はただ東京に住みたいかな」
「だって田舎だもん」双葉は言った。
(第63話『蔦双葉』より)
蔦は彰に興味があるらしく、その後一緒に観光しようと誘ったが、彼女のお父さんが止めたので彰は安心した。
―― 宇都宮楓との一日 ――
東京にいる時、彰はバイオリニスト『宇都宮楓』にも会いに行った。そのことは美月にも伝えていた。
二人は横浜で野球の試合を見てから東京の居酒屋で夕食を食べた。ビールも飲んでいた宇都宮は、人間国宝だと言われる『
――「……『人生』ということなんてだれが持っているかもわからない。さっきのニュースね、自殺して悲しいと言った人がいるけど、もしもともとその人生がないなら、大切なことじゃないね」
(第64話 『うつひめ(宇都宮楓)との一日デート』より)
言い換えると「人生はそもそもあまり意味がなくて、死んでもそんなに変わらない」という悲観的な感想だ。
理由ははっきりわからないが、
その後宇都宮は有名なロックミュージシャンの『坂本綾』と知り合いだと明かした。
坂本綾は背が高く格好いい女性なので、女性ファンも沢山いる。宇都宮と彼女も三重県出身で同じ学校に通っていて、いじめから庇ってくれた先輩だった。坂本綾からのメッセージにあった『うつひめ』という宇都宮の通称を偶然見ると、『うつ』は『宇都』より、『鬱』ではないか、もともと宇都宮は暗い人かと彰は憶測した。
宇都宮が酔っぱらったので彰は彼女のアパートまで見送ったが、帰ろうとした時に宇都宮は彼を呼んだ。
――「少し寄っていかない?」
「えっ?」
「そんなことじゃないよ」
(第64話 『うつひめ(宇都宮楓)との一日デート』より)
―― でんちゃん ――
そこで彼女は彼氏からのDVで傷だらけの身体を見せた。なぜ他の人に言わないのかと聞くと、悲観的な彼女は裏で知り合いに笑われるのが怖くて黙っていたと話した。どうしたらいいかわからない間に、慰めてほしいと宇都宮は小学生の自分になるふりをして、『でんちゃん』と彰に呼ばせた。
――「ねえ、彰、私をでんちゃんと呼んでくれる?」
「……でんちゃん」
「うん、でんちゃん。でんちゃんは悪い子だと思う?」
濡れた彼女の顔を見ると、私は答えた。「え、えっと。でんちゃんはいい子です」
そして宇都宮は彰に自分の硬くなった指先を見せると、九つ下彼を『お兄さん』と呼んで、子供の頃に好きな場所に連れていくのを頼んだ。
――「私は指までも嫌ね。お兄さんの指の方が柔らかい」
「なにもしないから」
「してたの。先週でんちゃんをナガシマスパランドに連れていってくれたのに」
どこだ、それ?
帰る前、玄関で彼女は彰にやわらかくキスをした。そして……
―― また見つめ合うと、彼女は言った。「
「……楓って、大きくなったでんちゃんじゃないんですか」
彼女は笑った。「そうかな。またしばらく会わないね、さっきのは深く考えなくていいよ……ただもし、私が少しでも彰を温められたなら、嬉しいなと思う」
(第65話『やわらかいキス』より)
人に裏があるのは知っていても、初めて会った宇都宮楓が美しいお姉さんだから、ここまで恥ずかしいと言える彼女になったのは、彰が幼い頃から大人になった過程のようだ。
宇都宮に関わったことで、まだ若い彼の精神もぼろぼろになっていた……
―― 彰は高校三年生になる ――
新しい高3の学期に、彰の学校は田舎と言えても、姉妹都市の提携でイギリスからの教師の二人が来た。『ロバート・オークス』はその一人だった。黒人で背が高い彼は、彰は英語ができるとわかると仲良しになって、ある放課後に彰と色んな部活を見に行きながら、テニス部で彼は少し得意のテニスの腕を見せた。
彰は多くの人達と仲が良いらしく、例えばテニス部の後輩の『野村』という女の子もそうだ。
その放課後、海沿い山の道で彰は紗季の忘れた宿題に使う材料の雑誌を彼女に渡した。彰が美月は『ちはる』という有名な女優と仲良しになった出来事を話すと、紗季は彰と会ったのは運命のようなことだと言った。
―― えっとね、彰くん、『縁』のことって信じる?」
「縁?なんで」
彼女は少し考えた。「そんな縁じゃなくて、でも自然の縁ってさ……五年前彰くんがここに引っ越して来たのは想像もしてなかったし、あとは知り合って私の日々がこんなに変わって。全然わからないよね、なんでかな。彰くんとのいろんないい思い出があって、本当にありがとう」
「……私の方が言うべきだよ、それ」
彼女は笑った。「まあ、君は自分にいい思い出を作っていってね」
(第67話 『夕焼けの前に、紗季と』より)
―― 美月の社会デビュー ――
ストーリーは美月の視点に変わり、『ロイ』という男性芸能人で『ちはる』の親友の誕生日パーティーに行くために、人気女優のちはるは彼女を連れて日本橋三越のコスメカウンターでメイクをさせた。二人はちはるの高級マンションに戻って着替えると、ちはるは美月にダイヤモンドのネックレスを貸した。
その時美月は言った。
――「本当にダイヤモンドみたい。これはクリスタルですか」
「ダイヤモンドだよ」
えー!
(第69 話『デビュタント・ボール』より)
行ったのは東京湾が見える港区のホテルだった。贅沢でおしゃれなゲストが沢山来るので、ちはるはこれが美月の『デビュタント・ボール』と比喩した。
――「一方で結婚の対象を探すためだけど、自分は『女』だと認められる機会ね」
「女?」
「うん、少女って学校に通って、両親の指示に従う存在でしょ。女になるのは仕事をはじめるのと違うよ、自分は一人前として生きて、自分の名前で呼ばれて、デビュタントのホールなら人のなかで輝いて立っていること。でもただ多くの花のなかの一つより……」
(第69 話『デビュタント・ボール』より)
そのパーティーに色んな芸能人がいるのに美月は驚いた。美男の『ロイ』以外、美月はちはるの中学生時代の友達の『竹内さくら』や、親友のネザーランドハーフタレントの女の子『ネッティー』、そしてちはると同じ年代、人気女優の『半田聖節』とも知り合った。
―― 名女優半田聖節 ――
色んなエピソードから女優の『半田聖節』は美人だけど、実は謎だらけでエキセントリックだ。パーティーに適当に買った服で来て美意識も怪しく、このコントラストには驚いた。
――……刻んだエビとクリームのロールの話になって、半田さんはおいしいかと聞くと、私は答えた。「……私もまだ食べてないですけど、味はどうかな」
「そうなんだ!まだ食べてないなら味わからないよね」
「そうですね!」
急に私たちは笑って、なにが面白いかわからないと気づくと私は黙った。同じく黙った半田さんは私と見合うと、なぜか彼女は私に謝りたそうに会釈した。
(第71話『半田聖節』より)
そしてパーティーの途中で、ちはるは静かに夕食を食べたいので、美月を下の中華レストランに誘った。そこでちはるは芸能界の深い話をし、美月はさらに裏の人間になっていると感じた。
―― 雑誌モデル藤間穂花 ――
パーティーに戻る時、美月は「不良」芸能人達に巻き込まれたが、現在深夜ドラマ『小さな宴』で共演している雑誌『Bestie』の人気モデル『藤間穂花』の助けで彼女は抜け出せた。
その後、ドラッグをしたかと疑った事件があって、美月が藤間にまた会うと、彼女は今住んでいる『シェアハウス』が一人しかいなくて、一緒に住む人がいればよかったと伝えた。少し後、藤間は彼氏にメッセージで呼ばれ彼女はパーティーを出た。藤間はパーティーに参加するより、服装などを見るとただ食べに来ただけらしい。
―― ちはるとの問題 ――
帰る時、美月はちはるが『ケイラ』というモデルと問題があって、ただ美月を仲間に入れたのは『ケイラ』と競争するためじゃないかと曖昧にちはるに言うと、傷ついたちはるは「そう」と答えて、美月が気にするならもう会わなくてもいいと言った。
一人になると、美月は思った。
―― 私はしばらく夜道を歩きながら、計算高いって彼女より私じゃない?彼女は有名だから付き合いたい。悪い方は私で謝るべきなのに逆に謝られて、私はどんなものか。
そして少し歩いて夜空の月を見上げた美月は失神してしまう。
―― 月が見える……気づかなかった。きれいね。
……だめだ。またか。
ミカンの香水、持っていないか。
倒れそう……
こんなきれいな夜なのに……ごめん。
(第76話『パーティーの終わり』より)
―――――――――――――――――――
次は本編の第7章に続きます(タイトルはまだ作っていません-.-)。
美月は大丈夫?紗季がすすめるように彰は東京に進学するのか?
5年程経ってキャラクターたちは大人になり、ストーリーも真剣な内容になります。
最初に明かされていない運命のように交わった登場人物たちを待っているのは暗い『革命』だった?
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