幕間 2nd

第 4 章のストーリーの要約 ~ 読めば最新話に追いつけます ~


要約

Story Summary

(要約が不要な方は飛ばして本編へ)


中学二年生から高校一年生にかけての話。

  

  中学二年生で初めて日本の学校に編入した『松島彰』は徐々に美月に対するいじめの問題に気づく。それは三年生の女子生徒『紺野』が好きな北原が『浅井美月』を好きになったことをきっかけとし、美月への複数のいじめが始まった。それは美月が学校を離れ一人でいたい理由となり、精神的な問題へと繋がっていった。

  彰は外国人的な感性でいじめっ子たちの圧力を受けずに紺野たちと対面した。最終回、紺野たちに囲まれた美月を助ける時、美月を安い女だと揶揄しながら美月が体調を整える時に使っている『ミカンの香水』を落として割ると、それがストレスになった美月は意識を失う。それを見た彰は紺野に突進し、結果として柱に顔をぶつけた彼女は目の周りが大変なあざとなった。

  学校側とこの問題を話した時、一緒にいた紺野の母の説教に怒った彰は言った。


――「悪いことは目の前にあるのに、見ないふりをしますね。それが自分の原因でもほかの人のせいのように言うなんて、これは日本の美しい文化ですか」


そして


――「もうどのくらい長く続いているのか、このいじめって。浅井は死ぬほど精神が悪くなったのに、だれもなにもしません。逆に菅野さんのことは先生たちは早く対応して、この学校のいじめを応援していますか」

(第19 話『ファーストキス』より)


  紺野と別れる前、彰は彼女を脅迫する発言をしたかもしれない……いじめの問題が終わったらしい。

  平穏な日常に戻りながらさらに仲良くなった彰と美月はキスをして曖昧に交際し始めた。二人の緊密な関係から彼らの家族ぐるみで距離が近くなり一緒に旅行をする機会があった。中学三年生の時、地震のせいで美月のベッドルームの窓が壊れ彼女は彰の家に泊まりに来た。その夜、初めて二人はキス以上、身体に触れる経験をした。

  二人はいい子だと見られているため、だれもいない時にそうした性的なことをしていても、気づかれなかった。しかし、いい子の二人はお互いに関係は最後の一線を越えずここまでにしようと思うらしい。


  体調の問題でもっと自由に休める高校を選ぶため、美月は彰と違う学校に進学した。彰の進学した高校はその地域でテニス部が強く、そのため『中川紗季』もこの学校を選び、二人はほぼ毎日顔を合わせていた。そして文化祭のアニメカフェを作る時、他の同級生も含めてより親交を深めた。その中には可愛いと評判の女子生徒『西谷嶺』もいた。

  夏休みにアニメカフェの委員で近くの海水浴場に遊びに行った時、高校生になってから部活のためにショートヘアにした紗季は彰と浜辺を歩きながら『告白』をした。彰はもう美月と交際しており彼女は振られる覚悟で、ただ断られると想定していたが、彰は自分も紗季のことが好きだと告げる。彼の好きは白黒とはっきりした気持ちではなく、自分も紗季を可愛いと思うしドキドキする時があって、否定したら簡単に自分を守れても不実の彼はまだ紗季と『友達』だと言えるか、と彼女に言った。

  それは『恋愛』じゃないと紗季は返して泣いた。


――「君はバカ」


 「紗季……」


 「もう消えてほしいよ!ただ一人の同級生になってほしい。なんでできないの!」


 「え、それは」


 「バカ!君のバーカ!もう会いたくないよ。バーカ!」


 そう叫んで彼女は泣いていた。しばらく私たちは話さないかもしれない、また海から強い風の音が聞こえてきた。

( 第 27 話『紗季の告白』より)


  その後、夏休みの間にヘリーンさん、スヴェンとその親戚が来日するため、彰は母と東京へ迎えに行き一緒に秋葉原でスヴェンとメイドカフェで遊んだ。東京に来る際、母は彰を大学時代の友達、今は大学で生化学の教授をしている『塙こはく』を紹介した。彼女は彰の父の親友でもあった。そして電話で彰は美月が『スカウト』されたことを聞いた。

  夏休みに沖縄を旅行していた美月は、『ラグーン』という芸能事務所の社長にスカウトされ、島根で彰と会うと彼女はまたそのことを伝えた。美月は自分の『自然を操る力』を空中から花を出すことができるふりをして冗談として見せる。また美月に聞かれ彰は彼女の兄『直弥』と友達と会ったことを語った。実は中学三年の時のいじめっ子『紺野』との事件の後に彼らと初めて会い、騙されて酒を初めて飲んだことも話した。

  直弥は彰の根性に感動して彼は友達四人に『紺野』の事件の話を持ち出してまた彰を褒めた。『日本人』と言ったらみんな頑張っていてまともな人間で偉い言動を振り回すが、そんな人は存在するのか、みんなが『紺野』とその母親みたいばかりになればそれが実際の『日本人』という意味になるのか。田舎ヤンキーみたいな風貌の彼らは、敬語などで隠さずに言いたいことをストレートにそのまま言うような存在であることを話した。

  彰が高校一年の時、直弥はトップの大学の法学部に入学していた。


  紗季の『告白』の後、徐々に彼女と仲直りした彰はまた夏休みに彼女の家へ遊びに行った。彼女の家に気軽に行けるのは二人が中学校時代からの付き合いで紗季の部屋でゲームをしても誰も問題視しなかったが、今まで隠していた感情を明かしたことで彰と紗季はキスをした。

  ある日また紗季の部屋でゲームをしながら、ベッドでキスをした時、彰の習慣か彼は紗季に触れもう友達には戻れない関係となった。

  その行為はそこで終わったが、二人は後悔する。


――「紗季」


 「うん?」


 「もう会わなくてもいいよ」


 「……嫌いなの?」


 「自分のことが嫌だから」


 「いえ、いいよ。明日……またテニス部でね」


 彼女は目を合わさずに言った。

(第 32 話『紗季は私のもの……じゃないでしょ』より)


  その年の花火大会、自分で浴衣を着られる十六歳の美月は家族と一緒に会場の海岸へ行き、そこで彼女が誘った少し遠くに住む新しい高校の同級生に会ってから、彰と集合して彼とこの先、芸能界のことを相談した。そして彰は言った。


――「失敗なんてしないよ」

 「え?」

 彼は私に微笑んだ。「まあ、感じるだけね……でもさ、その道に踏み出したらすごい勇気が必要だろう、ただここにいるより。どうなっても、美月の心のなかにまだその勇気を抱いているなら、損だと言えないよ」

 「そうなの」

 彼はうなずいた。「今まで人は旅のなかで、躊躇するような無駄がないし、先の道へ進むしかできないって……父はたまに私に言ったね。美月の不安もわかるけど、自分で将来をつかみたいと思ったら今はそんなときじゃないかな」

(第33話『鏡には女の私』より)


  その時美月は紗季と偶然会った。紗季の家族も実家の工場の漬物と焼き肉で出店しており、彼女は彰のことを任せるねと言ったが、美月はその意味に気づかなかったが、彰に多くの女の子が挨拶したのを見て彼は人気があるはずだと思った。


  しばらく彰と別れ、家族と座り美月は打ち上がる花火を見た。

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