60 私の彰 (えろ注意) (イ付)



週末の夕方、私は彰くんの家にあそびにいった。彼の家族はみんないたが、玄関やだれも見ないところで私たちはキスして、また二人きりになれるのは火曜日の昼、彰くんが休みの日だった。

  結局彰くんはコンビニでゴムを買った。いつものようにゆっくりと私をさわると、階段を上って彼の部屋に入って、ベッドで横になると私たちはそれをしてみた。「美月」

  「うん」

  「できないなら、心配しないでね」

  彼はいつものように優しく言った。電話で私に変なことをするつもりと言った男子と一緒かな。


  意外と痛みは前ほどじゃなかった。彰くんが穏やかに動くと、私たちの身体がこんなに近いからか気持ちがよかった。彰くんの表情はなにを思っているかわからないけど、ちょっと赤くなったと感じたのは気のせいかな。そして私は言った。「彰くん、さっきみたいにしていい?」

  「うん?」

  「もっと細かく」

  「……こう?」

  彼はぎこちなく私の腰の握るところを探すと、頼まれた通りにもっと強く動いたので私はもっと声を漏らした。「うん……う、うんっ……」

  「大丈夫?」

  私はうなずいた。「いいの」

  「痛い?」

  「まだ」

  彰くんは格好いいといつも思ったが、今はなにか違った。彼が言った『破りたい』顔でじっと私を見ているせいか、私はこんなにどきどきしているんだ。「あ、彰くん……嬉しい」

  「なに?」

  「わからない、嬉しいの、うんっ、うー」


  彰くん、


  だ、だめ、


  「彰っ、彰くん、あ……あっ」


  こんな感じ、彰くん


  でもだめ、これ以上、


  まだやめないの、


  も、


  もう……


  そして、その瞬間私の身体の動きに気づいたのか、彼は動きを柔らかくした。


  ハグして、しばらくキスすると、私は彼にどんな気持ちかと聞いた。「うん、いいよ」

  私は少し休むと、彰くんを見上げた。「……いかないの」

  「え、美月はまた痛いでしょ」

  「ううん、今日はちょっと大丈夫よ。彰くんがほしいなら」

  「もういいよ」

  「ちょっとしてみて」

  躊躇するように彼はまた動きはじめて、さっきよりもっと強かったので徐々に痛くなってきた。

  彼の顔を見ながら、逃げられない彼の下で私の身体はこんなに乱暴されていて、私は完全に彼のものになったんじゃないかと思った……


  痛い、


  でも彼の顔をもうちょっと見たい。なぜ今までこんな顔を見せてくれなかったの。

  彰くんが嬉しいなら、私は本当に嬉しいよ……「彰くん、ち、ちょっと痛い……」

  「えっ?ごめん」

  そう私は言うと彰くんはすぐに止まった。


  やっぱり私は……


  しばらくそのままハグして、身体が離れたときに、彰くんはまだ不満じゃないかと心配すると、彼はちょっと私に冷たい顔をしてくれるかと頼んだ。「なぜ?」

  「好きだから」

  私は下からそんな顔をすると、上にいて、私から離れた彰くんはゴムを付けたままにして握っていた。私が本当に冷たいなら、なぜ今の彼を見るとこんなに圧倒的だと感じるのか。

  「……美月」

  「うん?」

  「こうして、いい?」


  私はうなずくと、激しい自分の動きのせいか息が上がった。


  「……もうしないね、美月」

  「う、うん」

  「もう我慢できない」


  私はちゃんと見なかったが、彰はそうし続けると、いつの間にか彼は少し大きな声で鳴いた。


  彰くん……


  まだ息が荒い、彼は私とハグすると好きだと言った。「……美月、すごい」

  「本当?」

  「君がそんなに私を見つめたからさ」

  「ただ冷たい私って好き?……そんな頼みって、どこかの女の子から気に入ったんじゃないの?」

  「もしそうだったらどうする?」

  「嫌い」

  彰くんは脱力した顔のまま笑った。「そう……痛いってごめんね」

  「ううん、前よりよくなったよ……えっと、ゴムって大丈夫?」

  「うん」

  「……え、そこで溜まってるの。知らなかった」

  私は彼のそこをチラッと見ると言った。彰くんは答えた。「きついからね……実はさ、私はもう一個使っちゃったけど」

  「え、だれと?」

  「だれとじゃない、テストしたの、漏れるかどうかって」

  「そっか」

  彰くんは言った。「いろいろありがとう……でもさ、私とするって、後悔しないの」

  「ううん、なぜ」

  「もっといい男がいっぱいいるのに」

  「そんなこと全然思っていないよ……じゃあ、彰くんは?後悔しないの」

  「……してないよ」

  「ほかにも女の子っていっぱいいるのに、バイオリニストのお姉さんとか。君はもっと満足するかも」

  彼はため息をついた。「バカ……さっき私はすごく気持ちよかったよ。後悔するのなら、もっと君を鳴かせなかったことだ」

  「彰!」

 

  そして彼がゴムを処分してベッドに戻ると、私は彼の身体の上に横になった。

  まだ二時で、しゃべりながら彼は私の頭を撫でてたまにキスをした。長いことなにも話さないからもう寝たかと思って、呼ぶと彼は私を見た。「ね、彰くん知ってる?」

  「なに?」

  私は微笑むと言った。「彰くんだけじゃないよ。初めて会ったとき、私も君に一目ぼれしたの」





―――――――――――――――――

次は第六章(下)、『デビュタントボール』を公開!


彰と美月のイラスト(横壁ドン)

https://kakuyomu.jp/users/kamakurayuuki/news/16817330652836043499

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