第 6 章 (上) のストーリーの要約 ~ 読めば最新話に追いつけます ~



―― 深夜ドラマに主演 ――


MVを撮影してより活躍していた美月は、高校2年生が終わる前に初主演の深夜ドラマ『白いままに走る』の撮影が始まった。ドラマは放送されると好調だった。

  病気で死んだ自分の娘に大手製薬会社のせいだと男は、復讐するために社長の娘を誘拐するのがドラマのメインプロットだ。この社長の娘役の美月は、ちゃんと演技を練習したと思っても、撮影現場でそれは思い通りに上手くいかなかった。誘拐犯役で主役の『墨田義道』に演技を助けてもらえなかったら無事ではなかったと美月は感謝した。

  40代の『墨田義道』は昔から主役を演じるイケメン俳優で有名だったが、色んな不倫スキャンダルで休業していた。このドラマで彼を主役に選んだのは長い間アメリカで活躍した『矢野哲平』監督で、実は彼の友人だ。墨田と同年代の矢野監督は、20代の時に仕事で知り合った。矢野監督はスキャンダルをドラマに利用する狙いもあった。

  墨田が美月を誘拐して車で逃げる道中の撮影を群馬県と長野県の現場で行い、一カ月以上はそこのホテルによく泊まった。宿泊している間、訪れた墨田の奥さんで元モデルの『難波佐智子』と会って、嫉妬心が強い彼女は危険だとの噂が……。

  色んな出来事の中、ほかのスタッフとの飲み会で美月は制作の裏の会話を沢山聞き女優として経験になり、芸能界の一員になったとより感じた。


――「……ね、浅井さん。演技って難しいことと考えないで。演技って深く役を翻訳すべきことじゃない」


  と雪の中の現場で、美月に墨田義道は助言をした。


――「普通にして。生まれてから様々な感情を経験して喜怒哀楽ってわからないわけじゃないでしょ、それを伝えるのが演技だ。浅井さんも、だれでも、自分のなかにその感情が破裂するほどあるから、自分が演技できないと言ったらそれは嘘にしか聞こえない」

(第53話『演技派のコーチング』より)


  今まで演技はただ役を取ることと考えていたが、徐々にそれは喜怒哀楽がある自分の中の見せ方じゃないかと美月は思った。人は『自然』から浮いている存在でも、ある日いなくなり、見果てない雪の『白』と見分けられなくなる。そうしたら、すべてと違わない自分は、演技ではなくただその『白』になるんじゃないかと。



―― 大人になり ――


初めて長い間働いたり、自分で生活したりしている美月は、彼女の役のように日常の生活と離れて、解放された気持ちの一つに彼女は自分の性欲、または曖昧にそんなことかに気づいた。もともと身体の関係が良くないことだと思っていた美月は、撮影の間で周囲の大人から見るとそれは普通なことだと見た。

  その気持ちを彼女は彰に直接言わなかったが、撮影がクランクアップして島根に帰ると、彼女は彰に言った。


――「ね、ちょっとだけしたら、どう?」

  「ちょっとなに?」

  「彰くんがしたいなら……」

(第58話『彰くんはさ……舐められたことある?』より)


  彰と深く絡まるようになると、意外と彼との関係が前と同じで、身体の関係は本当に普通なことではないかと……

  テレビやラジオ番組などにも出演し始めて少しずつ有名になっている美月は、友達や周りの人に自信がついて、明るい女の子になりそうと言われた。実は人見知りの美月は、墨田義道にサインを数枚頼み、島根の家族や友達にあげたが、以前の彼女ではしなかっだろう。



―― ついてきる闇 ――


しかし、美月はまだ自分のことを疑っている。急に女優になれるのは信じられなく、もしすべては夢で、いじめられた昔の自分が何も変わらないままならどうなるか。今の自分は応援したいと言うファンが多くいても、以前の一人ぼっちの自分はだれも助けてくれなかったのに、実は優しくしたがる人は『美月』より、自分も知らない『浅井さん』の誰かじゃないか、と思った。

  このまま進んだら愛してくれる人がたくさんいても、数年前に彼女は山でぶらぶらして、車が通っても彼女のことに気づかない、『野草』のような存在みたいな時、彼らは彼女の存在に気づいてくれるのか?

  気づかない……

  そうしたら将来の彼女はおしゃれな服装でいいマンションに住む進路だと思っても、からの進路しかないのではないか?

  もっと元気な女の子になっても、裏の美月はこんな気持ちを抱いている。しかし、月明りもない夜に歩むようだと感じるのは、美月だけじゃないだろう。


―― ……ベッドに戻ると、私は彰くんの身体の上に横になった。

  まだ二時で、しゃべりながら彼は私の頭を撫でてたまにキスをした。長いことなにも話さないからもう寝たかと思って、呼ぶと彼は私を見た。「ね、彰くん知ってる?」

  「なに?」

  私は微笑むと言った。「彰くんだけじゃないよ。初めて会ったとき、私も君に一目ぼれしたの」

(第60話『私の彰』より)




――――――――――――――――――

次は第6章(下)の要約です(少し長いですが -.-)

そして第7章が続きます٩(`・ω・´)و

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