異02-07 棗生・桑再・白桑・竹節

○棗生桃李

晉太元中,南郡忻陵縣有棗樹。一年忽生桃、李、棗三種花子。


しん太元たいげん年間、南郡なんぐん忻陵縣きりょうけんに生えていたナツメの樹が、一年のうちにモモ、スモモ、ナツメの三種の花や実をつけた。



○桑再椹

漢興平元年九月,桑再椹。時劉玄德軍於沛,年荒穀貴,士眾皆飢,仰以為糧。


かん興平こうへい元年九月、クワの木に何度も実がなった。このとき劉備りゅうびの軍がはいにいたのだが、飢饉の年にあたり穀物の値段も高騰していたため、兵士らはみな飢えていた。このためこのクワの実が貴重な食料となった。



○白桑椹

北方有白桑椹,長數寸,食之甘美。


北方に白い桑クワの実がなった。10センチほどの長さで、食べると非常に甘かった。



○竹節中人

建安有篔簹竹,節中有人,長尺許,頭足皆具。


建安けんあん郡には大きな竹があり、節の中に人がいた。30センチほどの大きさの、頭や足をみなそなえる人であった。



(異苑2-7)




な、ナヨタケのー! 突然紛れるかぐや姫伝説。まあ書かれ方からして人形をした異形の何かっぽいけど。それにしても見事に年代がバラバラですねえ。捜神後記よりも遙かに巻ごとの編纂傾向がわからなさすぎる。

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