あとがき

 面白いという事はどういう事か?

 創作に関わって、自分だけでなく、先達や仲間、さてはライバルまで、多くの人達が追求し、成功し、失敗していきました。


 今日に至っても正解というものはありません。


 面白いかどうかは「見る者が決める」のだと言われたりしますが、僕は正しくは「時代が決める」ものだと考えています。

 時代に人が生きているのだから見方の違いだと言ってしまえばそれまでなのですけどね。

 面白いという感覚は個人をとって見ても、子供の頃と大人では違ったりするのが普通なわけで。まあ僕の周りにはほとんど変わらない人ばかりですが。


 製作に関わっている人間なら「面白ければ売れる」「売れないのは面白くないから」というのが戯言だというのを知っています。



 面白いから売れるのではない


 売れた物に面白いという評価が下される



 どれだけ社会現象を起こした作品でも、ウチの両親は名前すら知らなかったし、面白さを理解する事もなかった。


 昔面白かった作品も今は評価されなかったりする。古いというのはそれこそ時代なのであって、面白さという人間の感覚が変化するはずはない。


 大昔、ワゴンセールで売られていた安ゲームを気紛れで買ってみたら、それがすごく面白い。

 友達を含め、それを面白くないと言う者はいなかった。

 それでも世間では誰も知らない、ワゴンで叩き売りされている。興行としてはおそらく失敗していたはず。


 「今こういう物が売れている。なんでお前達にできないんだ」と言ってくる輩は多いのですが、「それのどういう所が面白いのか?」と質問すると例外なく怒り出す。

 売れている物が面白い。だからこれはこれは面白い物だ。自分は面白い物が分からない人間だと思われたくない、だからこれは面白いと言っているだけの者。

 一般人は「言葉にできない面白さ」でいいけれど、プロデューサー、ディレクターがそれではいかんだろ。

 それ以前に似たような企画出した事あるけど「何が面白いのか分からない」と言って没にしたやないかアンタ。


 とまあなんだかんだ並べ立てたましたが、要は作品の面白さなんてものはハナから存在しない。


 作品である以上面白いのは当然なのです。


 それが一億人に一人の感想かもしれないし、

 100年後にそうなるのかもしれないだけで。


 その作品が面白いのかどうかなど検証する事自体、焦点がズレているのです。



 時代の目に留まった作品が売れる。面白いと称される。



 作家がちょっと失言しただけで失墜する事もあります。

 その場合、その作品はこの時代のここからここまでが面白かった、という事になります。まあこれは極端ですが。


 まあ要するに作品が売れる(小説なら読まれる)為にはそのための努力をしなくては、時代の目に留まる事はない。

 分かりやすい要素としては「今風」である事ですね。今の時代の目に留まりやすくなります。

 他にもタイトルやらキャッチコピーやらツイッターやら。



 まあそんな感じで、僕はタイトルやサブタイトル、キャッチコピーなんかがヘタなんですよ~とそれとなく言い訳をしてみたりなんかして。


 なにはともあれ、ここまでご愛読くださった皆様。本当にありがとうございます。


 ゲーム業界は厳しい面もありますが、楽しい事も多いものです。

 それらを全てひっくるめて、いつかネタにしてやろうと、虎視眈々と狙っていたのですが、何度やってもただの愚痴になってしまい、見て面白い物にならず。

 長きに渡って熟成を続けてようやっとこういう形にできたものです。


 誇張されている部分もありますが、はたからみたらほぼほぼこんな感じです。


 人々に娯楽を提供していく職種という意味では、ゲームも小説も同じだと思っておりますので、

 双方今後ともよろしくお願いいたします。


 ありがとうございました。

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