そして……マスターアップ

「終わりましたよ。マスターアップです」

「お疲れだったな」

「なんか随分直されたとは言え、自分の関わった物が商品になるなんて感慨深い物がありますね」

「そうだろ。俺も少しやってみたよ。お前さんが担当したのは女の子全員攻略した後に遊べるようになる隠しキャラみたいなもんなんだろ」

「そうなんですよ。結局おまけです。最初だから当然ですよね」

「何言ってる。この都子は世界全体の鍵を握る重要な役じゃないか。むしろ一番難しいぞ」

「そうなんですか?」

「結局は人間だったのかどうかもよく分からないキャラだからな。この都子って名前はミラクルとかけてあるんだろ?」

「そうです。でもそれは僕が考えたんじゃないですけどね。初めから指示されてましたから。でもそれってプレイする人に伝わるんでしょうか」

「それは伝わらなくていいんだよ。もしかしたら、と思う人が少しいる程度でいいんだ。そういうちょっとした設定が深みを出すんだな」

「それを匂わすエピソード結構入れたんですけどね。全部カットされました。でもやっぱり折角の設定を気付いてもらえないのは寂しいですよ」

「今は情報化社会だぞ。すぐネットで言われるさ。このいつも横にいる外国の男の子が最後に名前を呼ぶからな。そのアクセントが『ミラクル』に聞こえるんだな」

「そうなんです。それだけは残してもらったんです。それを取ったらこの男の子を外国人っぽくした意味がなくなってしまいますから」

「思ったより、ちゃんとやってるじゃないか」

「いやあ、色々とありがとうございました」

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