それからしばらくして

「信じられないですよ!」

「どうした?」

「大幅に削減です。ほとんど削られましたよ」

「よくある事だぞ。容量でもオーバーしたか?」

「それがメインヒロインの話より多いからだって言うんですよ」

「そりゃ災難だったな」

「ならメインヒロインの話を増やせばいいでしょう」

「無理言うな。メインのライターは複数のキャラ掛け持ってるんだろ。お前さんは一人だけ担当なんだ」

「そうですけど、別に都子だけ多くてもいいじゃないですか。何か問題あるんですか?」

「例えば麻雀ゲームにストーリーモードあったとして、そこに『良い話』を入れたとしよう。でもメインは麻雀なんだ。逆に素晴らしい話を入れてしまったら、話の続きが気になる。麻雀は一局が長いからな、お客の評価は『麻雀さえ無ければいいゲームなんだがなぁ』になってしまうだろ。それじゃ麻雀ゲームのシナリオとしては失敗だ」

「はあ」

「今回も同じだ。メインのヒロイン押しで作ってるならそれを食ってしまったらダメだ。それでも通る事もあるが、最終的にはディレクター判断だ。仕方ない」

「でも折角書いた物が、無駄になってしまうのは……、悔しいですよ」

「無駄じゃない。絶対にお前さんの力になってる。お前さんはよくやったよ」

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