ところ変わって屋敷の外

「なんか……。騒がしいわね」

 外で見張りを兼ねて待機していたホーリーは言う。

「やっぱりあの人達に隠密行動は無理でしたか……」

「今から助けに行っても遅いかな……」

 もちろん助けるのは妖精の方である。ここは兵士の詰める宿舎などではない。貴族などの老妖精の住む普通の屋敷だ。血気盛んな戦士と鉄をも切り裂く爪を持った獣魔に妖精の魔法力が加わった一行の身を案じる必要などなかった。

「街の警護団に捕まったりした時に、助け出してあげないといけないから、私達は隠れてましょ」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る