死闘の後は

「うう……」

 崩れた瓦礫の下敷きになって呻く妖精、ドリアードを剣を杖にしたフォックスが見下ろす。

「手強い相手だったな……」

 見えない攻撃を幾度も受け、体は傷だらけだった。

 辺りを見渡し、ホーリーの姿を探す。

「大丈夫か?」

 倒れたホーリーを助け起こそうと手を掴む。

「ん? ちょっと無理」

「シルフィを呼んでこよう。回復してもらうといい」

「いい、ここにいて」

 掴んだ手を引きよせ、自分の胸に置く。しばらく見つめ合った二人はやがて唇を重ね……、

「カット! カット! カット!」

 両手を頭の上で激しく交差しながら髭面の男が割って入る。

「何やってんだお前ら」

 いい雰囲気を中断させられたフォックスは髭面の男に詰め寄る。

「いい加減にしてくれよ。どのくらい我慢してると思ってるんだ。そろそろいいだろちょっとくらい」

「バカか! 俺は監督だぞ! いや監督は須藤だが。俺は、そうだ! プロデューサーだ! プロデューサーの言う事を聞け」

 倒れているホーリーに設定書の束を突きつけ、

「つーかお前も何誘ってんだ。拒め、設定読め!」

 ホーリーは困ったような、照れたような苦笑いをする。

「もう何度も共に死線をくぐり抜けてるんだ。気も許すさ」

「まだ向こうで仲間が戦ってるんだぞ。助けに行け」

「あいつらなら大丈夫だ。それに自分達の見せ場を邪魔されたくないさ」

「バカヤロウ。これは戦争なんだよ。人類の命運がかかってるんだぞ。そんな奇麗ごと言ってる場合か」


「なーにマジになってんすか」

「つーかお前が真面目にやれ!」

「創作途中のお遊びですよ。ちゃんと直しますって」

「ん、ああ。そうだな。つい熱くなっちまった」

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