都子

「でもこのヒロイン、『都子』ってどういうキャラなんでしょうね」

「本編ではあまり登場しないんだろ? たまに出てきて、主人公にヒント的な事を呟いては消える」

「そうですね。必ず同じ場所にいるんですよ。占い師みたいに予言的な事以外は何も言わないんですよ」

「都子のいる場所へ行くと、今一番親密度の高い女の子を教えてくれるんだよな。ヒロインっていうよりシステム的な案内役だ。折角キャラとして居るんだから都子ルートも作れっていう話になったんだろう」

「よく分かりますね。そうなんですよ」

「よくあるパターンだよ。そうだな、元々占い師みたいなもんなんだから神秘的なキャラクターにした方が設定が活きるだろうな」

「神秘的……」

「何考えてるのか分からないような子、周りにいないのか?」

「……一人、思い当たります」

「じゃあ、その子をイメージしてみたらどうだ」

「…………イメージ!? でも何にも言わないんですよ?」

「石像みたいに? 何か反応してたろう?」

「そりゃ、でも僕にその反応を感じ取れって言っても、無理ですよ」

「お前さんがただ喋っていただけか?」

「いえ。姉ちゃん、姉が横から口出してばっかりで」

「それだ。使えるぞ」

「え?」

「都子の横にいて、いつも口を出してくるキャラを作るんだ」

「いいんですか? 勝手にキャラ増やしちゃって」

「まあ音声の都合もあるから、ディレクターに相談は必要だ。そうだな……、女の子にすると都子より目立ってしまうかもしれんから男の子がいい」

「男の子ですか」

「小生意気なガキがいいだろう。都子が何も言わない分、そいつに代わりに喋らせろ」

「うーん、男の子は……」

「リアルな男の子を作る必要はないぞ。お前の姉ちゃんをそのまま当てはめてみろ」

「ええー?」

「だんだん登場頻度が低くなるというか、都子が前に出てくるようにすれば、自然に都子との距離が縮まる。その間に都子のキャラが確立してくるさ。都子とどういう関係にあるキャラクターなのかってのも面白くできそうだが、まあそこはお前さんが考えてみろ。小さい男の子もキャラ的には需要あるんだぞ」

「そうなんですか?」

「女の子向けだけどな。プレイヤーは男ばかりじゃない。そういう客層に需要があるから無駄になるキャラじゃない」

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