今年の秋も

灰色の曇り空の合間に見え隠れする青空のように

暗い檻の中で翼を広げる孔雀のように

雨に濡れたアスファルトに咲くオジギソウのように


君は 僕の黒目を大きくさせるんだ


僕は いつだって

その青空から目が離せないし

手を広げながら孔雀の前に立つし

いとおしくオジギソウの葉っぱを触るんだ


いまだって 

いまだって そうしたいさ


ねえ 秋が来るよ

緑の葉が色づくさまを 今年も見ようね

雨の粒が 大きくなるさまを 今年も見ようね



僕は

どんなに小さい青空だって見過ごさないさ

オジギソウにもたまには傘を差してあげるさ

孔雀はさびしがりやだから 一緒にいてあげよう


でも 

でも それは 君と一緒じゃなきゃ 僕は嫌だからね

君と一緒じゃなきゃ




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