冬 - 寒芒 -
だいじょうぶ
いつものように2時間おきに目覚めたんだ
まるで熟睡したかのような錯覚もいつもどおり
2回目に目覚めたときさ
1回目とは違って
煙草を吸うために書斎に立つのではなく
しばらく布団の中にいたんだ
すると
気配がするんだ
いや
気配と言うより
音と言ったほうがいいかもしれない
左に寝返りを打って
目を閉じて
耳を澄ます
する
確かに する
真っ暗な空から
真っ暗な地上に
まっすぐに落ちてくる雪の音
0.3mm
0.4mm
0.5mm
何の予告もなく
誰の許可も得ずに
朝 みんなを驚かせようと
静かに
君は降りてきてるんだろ
0.9mm
1.0mm
1.1mm
だけど
残念ながら
僕にはわかったよ
いや
ブラインドを開けて
確かめることなんてしないさ
だいじょうぶ
夜明けまで
あと2時間
それまで
気付かない振り
しててあげるよ
夜明け
まで
眠る
から
だい
じ
ょ
う
ぶ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます