伝わる



君も僕も

どれだけの言葉を交わしたのか

もう わからない


どれだけの相槌をうったのか

もう わからない


どれだけの口づけを交わしたのか

もう わからない


どれだけその口づけを褒めたのか

もう わからない


ただ

交わした回数は多くても

交わした時間は果てしなく短かった

それだけが わかってる


東の空をとっくに上った太陽が

西の空を橙色に染めるまでの

わずかな時間だ


そのわずかな時間で

どれだけの言葉に

どれだけの口づけに

想いを乗せたのか



そして 

どれだけ君に伝えたのか


どれだけ僕に伝わったのか 



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る