机の上のガラクタ

とっくに用が無くなった山積みの書類

いったい 何をプリントアウトし

何をデリートしたのか


不毛の丘で黙想し

ジャングルの河辺で手招きをする

いったい 何を教授し

何を享受したのか


瞬く間の光の通信

馬の役割はとっくに消えてる

いったい 何を手に入れ

何を手に入れたいのか


橙色の夕陽が照らす

橙色の砂漠の

橙色の蝋燭の火を

透明の風がひと消しにする


青い焔はもう見えない

暗闇の中の風はもう見えない

光を当てるなかれ古代の幻想

あらわにするなかれ僕の妄想




清算できない過去

希望がもてない未来

いったい 何を望んで

何に臨みたいのか


そこが砂漠であることには変わらないのに

風で形が変わる砂の不毛

いつも変わらない風向きなのに

決して砂は無くならない


橙色の夕陽が照らす

橙色の砂漠の

橙色の蝋燭の火を

透明の風がひと消しにする


青い焔はもう見えない

暗闇の中の風はもう見えない

光を当てるなかれ古代の幻想

あらわにするなかれ僕の妄想



ただ

橙色の衣だけを一枚まとい

人には見えない己を想え


ただ

想え




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