川岸のドライブ
きみは 押し黙る
ずっと 押し黙る
見てもいないのに
フロントガラスを
まばたきもせずに
ただ ずっと見る
ぼくは 話し続ける
ずっと 話し続ける
ハンドルは十時十分
ちゃんと持ってても
きみの心を探してる
そして迷ってるんだ
きみは時々 笑う
体が上下に揺れる
だけどそれは終る
ほんの一瞬で終る
そして 押し黙る
そして前を見てる
ぼくも 黙る
ずっと 黙る
ふたり 黙る
黙っていても
黙っていても
そんな二人を
川が笑ってる
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