星 霄華

　日本や東南アジアの空気が絶妙な具合でまざった世界観に引き込まれる、海の青がきらめくアジアン・ハイファンタジーです。『守り人』シリーズとかが好きな人におすすめですね。 　まず、神女…続きを読む

　男装、イケメン、突然、甘々恋愛。少女小説の王道が、隅々までぎっしりと詰め込まれた作品です。ともかく甘い恋を読みたい！　な女子はどうぞ、な一作だと思います。 　登場人物の個性が際立…続きを読む

　音楽×ファンタジー作品を書いているので、同業者！　と喜んでやってきました。 　王道である西洋ファンタジーなRPGの世界観と展開なので馴染みやすいのですが、脚本と小説の合間のよう…続きを読む

　淡く柔らかな色がぱっと目の前に広がるような、瑞々しい作品です。 　老婆の語りから始まって、家族と暮らす若い女性の日常の一幕が描かれている、それだけの作品です。けれど「何故？」と疑…続きを読む

　東アジア風ともヨーロッパ風ともつかない独特の世界で登場人物たちがそれぞれの始まりに辿り着く、本格的なファンタジー作品です。 　感情を盛り上げるような描写が際立ってあるわけではなく…続きを読む

　冒頭から、ただただ美しい。月光に照らされた美しい少女とピアノの旋律が、文を読むだけで見聞きできる。そしてそれだけに、途中から明らかになっていく真実が一層際立って不気味で、哀れにも…続きを読む

　幻想的、とはまさしくこの作品のことを言うのだろう。一気に読んで、まずそう思いました。 　秘密の園に住まう謎めいた人と通う無邪気な少女、というのはけして珍しくない設定であり展開なの…続きを読む

　あらすじに惹かれて読んでみました。 　なかなかに想像力を要する、昨今のわかりやすい描写のものとは一線を画した作品です。世界観の説明はないし、半ば以降の展開もとりたてて説明はなく…続きを読む

　SFにしては童話的で、しかし童話のあたたかさではなく哀愁が漂う作品ですね。 　ほろんだ世界の片隅をアンドロイドの少年がさ迷い歩くという、ただそれだけの話です。だから単調で退屈であ…続きを読む

　人間はそうと知らずとも天命や精霊、神が実在し、人間の醜さが弱者を虐げているという、決して奇抜でも華やかでもない設定や世界観、展開の物語です。ですがそれは、そんなものは不要だから。…続きを読む

　自分たちの価値を認めてほしい、強くなりたい、世界の一員でありたい。登場人物たちの願いの根底は同じなのに、運営とプレイヤーが生み出した格差が、彼らの絆と役目を引き裂き歪ませていく―…続きを読む

　姫と戦士が出会い、謀略に蝕まれた国の命運をかけた冒険と戦いに身を投じる……これぞ少年向け王道ファンタジー、ですね。 　出会いと別れ、戦いが息つく間もなく次々と起こり、次はどんな人…続きを読む

　なんなのですか、この文の合間から滴り落ちる色香は。十年前から続く狂おしい想いで肌を上気させた美少女の媚態が、目の前にありありと想像できてしまうではないですか。性描写の欠片すら一切…続きを読む

　怪奇的とも幻想的ともつかない、不思議で妖しい雰囲気が何とも言えない物語です。 　まず、文体や展開は淡々としているのに、登場人物たちの個性がはっきり見えてくるのがいい。身体の部位の…続きを読む

　どこかつっこみたくなる幻想的で奇天烈な展開といい、あとで明かされる事実といい、本物の中国の民話を読んでいるような気持ちになる作品でした。大学図書館で読んだ中国の古典の民話とかも、…続きを読む

　最後までハラハラドキドキが止まらない、飽きない作品です。 　まず、展開の緩急や設定の織り交ぜの加減が絶妙。気だるげな美少女とオカン系少年、登場人物たちの強さと弱さ、まったりと不穏…続きを読む

　非常に世界観の設定が細かく濃密で、しかも次々と物語が進んでいくため、頭の中で色々整理しながらじゃないと、世界観を理解するのがやや難しいかも。ぶっちゃけて言うと、簡潔でわかりやすい…続きを読む

　読んでまず思ったのは、なんて美しいのだろう、でした。そのくらい、というよりそれに尽きると思います。ただただ、表現が素晴らしい。 　‘私’が口にする金平糖の甘さや移り変わる空の色、…続きを読む

　ギャグ系と思って読むと痛い目に遭う、いい意味で予想を裏切ってくれる作品ですね。まさかこんな展開になるとは……確かにスプラッタですわー。 　ｊがつく某団体にまつわるあれこれを踏まえ…続きを読む

　いえいい意味でのわけわかんない！　です。 　ともかく、最初から世界観以外大した説明もなく次々と場面が展開していくものだから、読者も状況の整理ができないままに一人と一匹の旅路に同行…続きを読む

　和もので恋愛、ということで読んでみました。和風ファンタジーと人間×人外カップルは好物ですし。 　まず、小瀧がものすごく可愛いですね。どの場面も想像するだに表情豊かな蛇が頭に浮かん…続きを読む

　最初から最後まで、いつこの緊張感が解けるのかとどきどきのし通しでした。いいね、男子高校生の暴走っぷりが。 　しかし、現実世界でこんなことがあったら、私ならまず間違いなく全容を知っ…続きを読む

　同じく張良を主人公とした某漫画を読んでいるので、別の張良像に惹かれて読んでみました。 　第一話から秦の始皇帝暗殺の実行が始まっていて、全編通して硬く重厚に話が進むのかと思いきや、…続きを読む

　ぶっちゃけ、ややこしい話です。どきつい展開の冒頭から始まる世界観が実に独特で精緻、そして何人分もの張り巡らさられた策略が複雑で、話を頭の中で整理しながら読まないと人間関係と時系列…続きを読む

　こんなところで終わるの！？というのが第一の感想です。 　現代の社会問題となっている格差社会がさらに推し進められ、教育と就職の機会の不平等が当たり前となった近未来という、悲しいかな…続きを読む

　紹介文で作者が書いているように展開がわかりにくく、しかも華やかな場面があるわけでも奇天烈な人物が登場するわけでもない、少々読む人を選ぶ作品だと思います。音楽との関わりを通して人が…続きを読む

　正直に言うと、冒頭から混乱する読者ばかりだと思います。ジャンルと第一話と第二話の内容がまったく違いますから。ジャンル分け間違ってなくない？　と思ってしまいます。 　しかし、旅人が…続きを読む

　太陽が沈まない町、という設定に惹かれて読みました。 　まず、情景描写の細かさに引き込まれました。太陽が沈まない空の様子や、蒸気機関が人々の暮らしを支えるファンタジックなスチームパ…続きを読む

　まず、世界観がいい。精霊が宿る石、竜に魔物に神住まう国々。でもそこにラジオやヘッドフォンがあり、蒸気機関車が走っていて、近代や現代もかすかに覗く世界は王道ファンタジーでありながら…続きを読む

　平安時代の下級貴族に仕える女房が主筋を見守り支える、淡く優しい初恋の物語です。 　派手な展開はありませんが、陸奥の姉のような忠心や陽花子のまっすぐさが可愛らしく、梅雨の物語だとい…続きを読む

　酒呑童子が退治される昔話のその後、ということで読んでみました。 　まず、文章が美しい。それだけでなく、美しいものと醜いものが混じる都の様子、人心の荒みを見ているがゆえの暗澹とした…続きを読む

　王道のボーイミーツガール＆異世界旅はシンプルで特別凝った設定ではなく、また派手な展開があるわけでもないので、ぶっちゃけ地味。喜怒哀楽あるハラハラした旅を求める人には向かないと思い…続きを読む

　巫女、盗賊、誘拐。これぞサブカルの王道中の王道！　なワードが並んでいたので、クリックしました。 　自分の敵のことを知るのって、なかなか難しいですよね。知る方法がないし、心情的にも…続きを読む

　簡潔な文章で物語がさくさく進んでいくので、じっくり文章を味わいながら情景や心情に思いをめぐらせたい人には物足りないかもしれません。が、その展開の速さはテンポの良さとも言え、読み進…続きを読む

　他者を理解することがどんなに難しく、尊いかを題材にした物語です。 　場面構成や脇役の役回りも含めて、隅々までよく考えられていることにまず感服しました。特に登場人物が、特別変わった…続きを読む

　不安と焦燥と決意を抱いた少年ベルクートの視点から語られる、神おわす草原にある小さな集落の物語です。 　まず、草原の豊かな自然の描写にぐいと世界で引き込まれます。ベルクートが神の使…続きを読む

　人工的に生み出されるようになった竜だけを預かるペットホテルという、奇天烈な設定に奇想天外な展開が主人公を振り回す、世にも奇妙なペットホテルストーリーです。 　次々と現れる龍や神話…続きを読む

　第十話のためにある物語、というのが読み終えたときの最初の印象です。 　灰色を有すること、有さないこと。たったそれだけで狂ってしまった兄弟の絆と生が、特別煽るわけでもなく、淡々と描…続きを読む

　残酷なインテリアを愛好するという、独特の流行の世界観の提示にまず引き込まれました。そこから職人の性、青年の思慕と場面が矢継ぎ早に変わり、退屈することがない。このテンポの良さは、さ…続きを読む

　古典文学やライトノベルの二次創作は数あれど、近代文学ものでは珍しいので読んでみたのですが……予想以上の完成度にまず驚かされました。これ、普通に太宰治の作品の隣に置いていいんじゃな…続きを読む

　ドラゴンが出る＆ほのぼのタグがつくからにはさぞかっこいい＆ほのぼのなのかと思いきや、早々と予想が裏切られました(笑)。 　ドラゴンのかなりぶっちゃけた一人称で緩い空気が流れ、その…続きを読む

　遺跡を守る石巨人とトレジャーハンターという、ファンタジーでお馴染みの設定から始まる童話です。 　心躍る冒険があるわけでなければ、胸を締めつけられる悲しみがあるわけでもなく。淡々と…続きを読む

　受験生を見守る若い娘さんの物語です。ある意味タイムリーなので、読んでみました。 　うん、これはどっちも惚れざるをえない。そう思わせる、シーンと描写だったと思います。こんな細やかな…続きを読む

　非常に物騒な出だしと繰り返される科白が印象的な、ひねくれた少年と少女のひと夏の物語です。 　無邪気にはしゃぐ御子柴と呆れながらも付き合ってやる少年の構図に、何度「お前ら実は付き合…続きを読む

　彼氏さん、彼女さんに触らせてくださいお願いします。 　タイトルがギャグっぽいから話もそうかと思いきや、ほのぼののんびりなのが意外でした。でもこの緩さがいいですね。疲れたときに読む…続きを読む

　高校の放送部を舞台にした、部活にかける青春、を地でいく作品です。少々不穏な科白の出だしからぐいと引っ張られ、短いからではなく一気に読めます。無駄がなく、テンポがいい。それでいて、…続きを読む

　女子高生の淡い恋と、小さな奇跡を描いた作品です。 　まず、千華が可愛い。四年分のひたむきな想いが可愛らしくも切なく、まさしく一途。大輝が惚れるのもわかります。君の目は正しい。君も…続きを読む

　才能という誰もが欲しがり、そして誰もを縛るものに心を揺らす二人のピアニストが、自分が決めた道を歩んでいく物語です。きっと誰もが経験したことがある羨望、諦観、嫉妬。未来への不安や疑…続きを読む

　まず、ニーアが可愛い！　というのが最初の感想。たどたどしく、おずおずと手を伸ばすように町を駆け回り、依頼をこなして店を守ろうとする姿が健気です。こんないい子の店の常連になりたい……続きを読む

　とりあえず、ユル、君は邪魔だ(笑)。 　シギラとカナサのいちゃつきにまずニヤニヤでした。こういう溺愛は好きです。後から読み返しても、シギラがカナサを慕っているのも、カナサが本当に…続きを読む