概要
最期は笑って逝きたいから、人は苦しむんだと思うんだ。
現在のタルキイェ共和国に、かつて存在した国、ヤールート。
神話の伝承により、灰色の髪と瞳を持って生まれた王族の子は、母なるアセナの子として崇められ、直系でなくても、王になる事を義務付けられていた。
そんなこの国に、待望の灰色の子が生まれた。
名を、シヨルといった。
そんな、シヨルを妬む兄妹達を哀しげに見つめる王子がいた。
名をスンジェと言った。
それから数年経った、ある、晴れ渡った冬の日。
スンジェは処刑された。
シヨルを殺し、獣に遺体を食わせ、骨を粉々に砕き、棄てた罪で。
神話の伝承により、灰色の髪と瞳を持って生まれた王族の子は、母なるアセナの子として崇められ、直系でなくても、王になる事を義務付けられていた。
そんなこの国に、待望の灰色の子が生まれた。
名を、シヨルといった。
そんな、シヨルを妬む兄妹達を哀しげに見つめる王子がいた。
名をスンジェと言った。
それから数年経った、ある、晴れ渡った冬の日。
スンジェは処刑された。
シヨルを殺し、獣に遺体を食わせ、骨を粉々に砕き、棄てた罪で。