呪いと偽りが紡ぐ、南国の幻想譚

 とりあえず、ユル、君は邪魔だ(笑)。
 シギラとカナサのいちゃつきにまずニヤニヤでした。こういう溺愛は好きです。後から読み返しても、シギラがカナサを慕っているのも、カナサが本当にシギラを大切にしているのも心理描写を含めて伝わってきて……だから、こういう結末でよかったです。
 あと、自然の描写とか、そういうのもいいなあと思いました。優しくも色鮮やかな世界が、単に目に映る景色だけでなく、音など他の感覚も含めて丁寧に描写されている。三人が生きている世界がはっきりしていて、だからこそ、クライマックスのシーンとかが幻想的なものとして映えているんだと思います。

 三人が旅をしている間のことも読んでみたいです。なんか、かなりでこぼこないちゃいちゃ旅になってそう……。