概要
「ごっこ遊《あし》びははこれで終わりだ」琉球風異世界FT短編
南国の珊瑚島。人魚に呪われ洞窟に籠められた少女・シギラは、右半身に鱗を纏う青年・カナサに助け出される。龍神の寵愛を身に受けたカナサに思慕と羨望を抱くシギラ。カナサの付き人・ユルも加え、三人であてどない放浪を続けていたのだが——
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!呪いと偽りが紡ぐ、南国の幻想譚
とりあえず、ユル、君は邪魔だ(笑)。
シギラとカナサのいちゃつきにまずニヤニヤでした。こういう溺愛は好きです。後から読み返しても、シギラがカナサを慕っているのも、カナサが本当にシギラを大切にしているのも心理描写を含めて伝わってきて……だから、こういう結末でよかったです。
あと、自然の描写とか、そういうのもいいなあと思いました。優しくも色鮮やかな世界が、単に目に映る景色だけでなく、音など他の感覚も含めて丁寧に描写されている。三人が生きている世界がはっきりしていて、だからこそ、クライマックスのシーンとかが幻想的なものとして映えているんだと思います。
三人が旅をしている間のことも読んでみ…続きを読む