淡く柔らかな色がぱっと目の前に広がるような、瑞々しい作品です。 老婆の語りから始まって、家族と暮らす若い女性の日常の一幕が描かれている、それだけの作品です。けれど「何故?」と疑問が提示された後、現代ファンタジーたる所以が明らかになり、家族の絆を描いて物語は終焉する。起承転結が明快で、重大なことが起きるわけでもなく日常そのもので、でも彼女たちの互いへ向けた想いはしっかり伝わってくる。優しい気持ちになれるけれど、切なくもある。作品全体の空気がいいなと思います。
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