あまのじゃく

作者 凩→作音

58

24人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

もはや「ツンデレ」という言葉の定義自体があやふやになった昨今ではあるが、仮に「か、勘違いしないでよね! 別にあなたのためにしたわけじゃないんだから!!」系のツンデレを例に取り上げると、こんなヒロインは鈍感主人公にとっては恐怖以外の何物でもない。何かあるとすーぐ暴言絶対吐くマシーンと化し、その姿はヒステリーそのもの。
しかし、では何故そんなツンデレヒロインが一時期一世を風靡したのかというと、何もそういったヒロインの出てくる作品は必ずしも主人公に感情移入させることを目的としてはいないからである。物語を俯瞰する、半ば神のような視点を持つ読者は「あーこのヒロインはまあ毎度主人公を影から支えているのにいざ本人を前にすると恥ずかしがっちゃって〜、カワイイ♡」といった感じに物語を楽しむのである。
なんの話だっけ?
つまり、今小説「あまのじゃく」は、そういった主人公たちの心情やこの先の展開を、タイトルや地の文の機微から読者たちが推測することによって「こいつら素直じゃねーなー笑」と、ニヤニヤしながら読むための小説といえる。
文章はとても重層的で、かつ読み進める中でスーッと内容が頭に入ってくる。詰まることの少ない流れるような筆さばきと、なんとも深い思索を思わせる肉厚ステーキのような畳み掛ける地の文は、なるほど文章の硬さと柔らかさが見事に溶け合っている。
水着姿や浴衣姿に代表されるヒロインの外見描写は鮮やか。近頃恋をした経験がおありとお見受けする。

★★ Very Good!!

 非常に物騒な出だしと繰り返される科白が印象的な、ひねくれた少年と少女のひと夏の物語です。
 無邪気にはしゃぐ御子柴と呆れながらも付き合ってやる少年の構図に、何度「お前ら実は付き合ってるだろ」と言いたくなったことか。不器用すぎて物騒になった二人のやりとりが、ある意味では微笑ましいです。物騒ですけど!

★★★ Excellent!!!

“素直になれない”から生まれた甘酸っぱ過ぎるお話。

学校やクラスからいわば弾かれた二人が、最高の死の瞬間を求めて奔走していく。その刹那に渦巻く感情は矛盾で満ちていて、だからこそ実感が湧いてきます。

情緒あふれる感情描写と、ズバッとくるセリフがとても好きでした。
最後の御子柴の心残りは、特に印象的ですね!


★★★ Excellent!!!

高校生とは思えないほど文章や構成が整っていて、その洗練された物語にどんどんと入り込んでいけました。

ネタバレは避けたいので内容にはあまり触れませんが、読者の思考を誘導して、最後にどんでん返しを入れるのがとてもうまいと思います。語りも純文学的な地の文を主とした構成で、ラノベラブコメばかりで甲子園に挑んでる自分が恥ずかしくなりますね(((

コンテストではライバルとなるわけですが、僕はそれでも彼を応援したいと思います!素晴らしい!

★★ Very Good!!

はっきりいえばストーリー自体はそれほど突拍子のあるものではないです。しかし、非常に高い文章力。違和感のない会話、流れるような展開。それらが組み合わさってかなりの良作となっています。
良い作品をありがとうございました。
それでは。

★★★ Excellent!!!

幸せに満たされて、恐れを感じず死にたい。

そんなことを言い出したクラスの女子。その希望を叶えてあげようとする、男の子のお話。

作中、破滅に向かっているような2人が退廃的に美しく、魂を剥き出しにしているような独白も、こちらの心にヒリヒリと訴えかけるようでした。

深夜に静かに読み通したい、そんな作品です。