大黒 歴史

自著の出版と引き換えに、とある事情を抱えるWEB小説のゴーストライターを引き受けた新人作家。 そんな彼の前に突如現れた美女幽霊は、今まさにゴーストライトしようとしていた作品の作者…続きを読む

その場所はこの上なく快適だった。そこで育つ者は何不自由なく暮らすことができ、いつまでも若々しくいることができる。 ただ一つ他の人間達と違っていたのは、彼らが「臓器を提供するためだ…続きを読む

ひょんなことから捕らえられてしまった孤児、“いろは”。場合によっては重い刑も覚悟しなければならなかった彼女に課された務めは、レディになること！？ そんな彼女の教育係を申しつけられ…続きを読む

見たことのない形式で進んでいく物語。 先の展開がどうなるかも全くわからず、その斬新な世界観にひきづりこまれていきました。 全体的に寂しげな語りで進んでいく中、人間や社会、世界とい…続きを読む

男勝りの女の子と、少し年上のお兄さんの淡い恋。 幼馴染の二人の関係は、見ていてとても微笑ましいです。 小さい頃の「いがみ合っているようで似た者同士」みたいなところがいい！大人にな…続きを読む

「現代ファンタジー×ハロウィン」なので、楽しげなものを想像していましたが、書き出しから何やら不穏な兆しが。 読み進めていくうちに増長されていく不安に、 「いや、これホラーやないか…続きを読む

感情移入度100%。 このお話を読んでいるようで、自分の思い出をたどっているような気がしていました。 もちろん物語に感情移入しているのだけど、その感情は実際の思い出にシンクロし過…続きを読む

人間の持つ黒い感情が手に取るように冷たく、生々しい。 だからこそその反動で、温もりのある部分に温かさを感じました。 世の中にあるもののほとんど全てが、時間とともに変わっていってし…続きを読む

強くたくましく達観しているようなやよいさんに、少しずつ氷を溶かすようにして樹が距離を近づけていく様子がとても微笑ましい。でもそこにはどこか切なさの抜け切らないところがあって、それに…続きを読む

“素直になれない”から生まれた甘酸っぱ過ぎるお話。 学校やクラスからいわば弾かれた二人が、最高の死の瞬間を求めて奔走していく。その刹那に渦巻く感情は矛盾で満ちていて、だからこそ実…続きを読む

二つの時代を往復するようなスケールの大きさと、銃弾が飛び交うシーンでの緊迫感に圧倒。 一度ならず二度読んでも、まだまだ奥が深いのではないかと思わせられるほど、隅々まで張り巡らされ…続きを読む

クライマックスの文化祭までは本当に色々あって、どうなることかと思うのだけど、終わってみれば、結局良いヤツばっかりなのだった。 彼らと同世代だった頃を自然と思い出すと、募るのは後悔…続きを読む

私の作品を読んでくださった全ての方々に、深く御礼を申し上げます。 作品を通してだけでなく、今こうして生の声を届けさせていただけるのも、ひとえに皆様のおかげです。 今、私達のいる世…続きを読む

空想の物語であれ、アイドルというものの本質が詰め込まれている宝箱のような作品でした。 私自身もアイドルに詳しいわけではありません。でも、だからこそ読んで良かった。アイドルは全くコ…続きを読む

きっと共感したと言ってはいけないのでしょう。けれどこれ以上ない切なさとやり切れなさに胸が苦しくなるのは、自分にもそういう部分があったからなのだと思います。 結末は肯定しません。で…続きを読む

夢や希望はただの絵空事ではなく、自分の中にあるもの。自分にとってのそれが何なのか。しっかりと向き合いたいと思わせられました。

アイドルとファンの素敵な関係。誰かが誰かの未来を応援するということは、家族と同じくらい大切な関係なのだと思いました。

ただただ幸せな時間でした。猫様にひれ伏す心地よさといったら、これ以上のものはありません。

全く知らない出来事のはずなのに、そのときの感覚が妙に懐かしく感じました。自分の中にあるはずのないその思い出の中にいるのが、とても心地よく、優しい気持ちになりました。

お話自体がコンパクトだからか、自分の中にすっと入ってくる気がしました。よくよく考えれば、確かにホラー。

書いたら全部台無しにする気がして、何も書けません。最後の五行で作品全体の空気が、一気に変わります。

真っ正直であることだけが美しいと考えがちでした。たとえそれが嘘であったとしても、相手のことを本気で思いやったものなら、間違いなくそれも美しいのだと思いました。

感情のようなものを持ったロボットほど、切ないものはないなと思いました。 レイバンやアン、その周りの人達の優しさにあふれているのだけど、最初からずっとどこかに切なさを感じてしまうの…続きを読む

恋愛という関係が特別なのは、たくさんの暗黙の条件があるから。性別や告白という儀式など、恋愛たらしめているものが障壁として描かれていて切なくなります。ただ最後の友情の告白は、そんな複…続きを読む

魚がそうであったように、自分の人生も無駄なんかじゃないのかもしれない。誰かにそう言われるよりも、この作品を読んだ方が遙かにそれを信じることができました。

お話は全然違いますが、夏目漱石の坊ちゃんを呼んだことがあるのを思い出しました。

自分とは全く違う環境に生きる主人公を想像しつつも、既視感のある光景が随所に見え隠れする。最後は一気に親近感を感じていました。

こんなにも濃厚なのに、過ぎてしまえば淡くなる。その濃淡が、恋の切なさの理由なのかもしれない。

深く掘り下げるほど余計にドツボにはまっていく。人間の欲望は、それだけ深すぎるものなのかもしれません。

もしかしたら創作のきっかけなんて、そのくらいのものだったのかもしれない。色々と複雑に考えすぎてしまうこともあるけれど、もう一度原点に立ち返ろうと思わせられました。ただ純粋に好きな作…続きを読む

変わらないものの多面性が描かれていて、短編ながら深い話だなあと思いました。一番最後に出てくる変わらないものが、やっぱり一番素敵ですね。

前に進むのはどちらも同じ。

期待と不安、その他もろもろ名前のつかないような感情が渦巻き、訳の分からない焦りを感じていた頃を思い出しました。

きっとおじさんのことなので、うまいこと村興しもするんだろうなと考えてしまいました。

こんなに素敵なモラトリアムなら、大人になんてなりたくなくなります。

死にたいくらい辛いのは、「こうやって生きたい！」の裏返し。そんな時こそ、逆立ちしながら世界を見るんだ。

どんなに多くの人がそれを悪だと呼んだとしても、それは悪役に過ぎない。たしかに憂鬱です。

痛いところを突いてくるなと、とても先が気になる展開でした。私達はいったいどこへ向かっていくのでしょうか。

“思い出を上書きする”という表現が素敵です。新しい思い出がたくさんあれば、それまでの思い出の意味も、自分の中で変わっていくかもしれませんね。

良くも悪くも思い出が詰まった場所であるほど、変わっていってしまう姿に哀愁を感じる。地元の風景を思い浮かべていました。

‪人間が体を動かそうとする意思が、実際に体を動かした後に起こっているという話は聞いたことがありました。ではなぜ世界は人間に「自分の意思で行動を決めている」と錯覚させているのか。長年…続きを読む

世に蔓延る悲しみの連鎖が、簡潔かつ的確に描かれています。

愛される自分になることと、自分を愛してもらうことは違う。そんなことを、神様と下僕に教えてもらいました。

単純に晴れやかな気持ちになるだけでは無い、桜の複雑な美しさ。思わず自分も泡沫の幻想へ連れて行かれてしまいます。

“ほっこり”を絵に描いたような文章に、心が温まりました。