和桜国のレディ

作者 冬村蜜柑

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★★★ Excellent!!!

読みやすく、柔らかく、そして優しい空気感で奏でられる物語は、どこもかしこも花や果物の香りに包まれている。
魔法が出てくるが、激しいバトルがあるわけではなく、ただのエッセンス。
すべては、ヒロインの成長というテーマを飾る花でしかない。
いや、それさえも主人公の幸せを彩る花だったのかもしれない。
心温まるお話でした。



ただ、これだけは言っておかなければならないだろう。



――樹乃花姫、最高っす!!!!!!!!

★★★ Excellent!!!

読み書きもできない女の子を宮廷魔術師が立派なレディに育てる、心ときめくシンデレラストーリー。

この設定だけで、心だけはいつまでも乙女な私は撃ち抜かれました。と同時に、ヒロインはさぞや苦労するのではないか、という不安もありました。

確かにヒロイン・いろはは慣れぬ貴族の館での生活に戸惑います。そして、頑張りすぎて無理をしてしまうこともあります。

けれど彼女を取り巻く周りの皆は、どんな時もあたたかくいろはを支えてくれるのです。

それは、いろはの持ち前の旺盛な好奇心と天衣無縫ともいえる無邪気さに皆が惹かれたから。

エピソードごとに起こるイベントは、まるで絵巻物を開くかのように美しく楽しく優しく、一話読むたびに風景と香りを楽しむことができます。

繊細で華麗な筆致が織り成す、香り高い和の世界に、一足早い春を堪能いたしました。

★★★ Excellent!!!

貴族の優秀な魔術師が、貧民の少女を育てる任務を仰せつかって……!?
シンデレラストーリーで始まる大正浪漫。かわいらしいエピソードがいっぱいな、王道の恋愛ものです。登場人物がみな魅力的な暖かい人々で、穏やかな気持ちで読み進められます。いろいろなキャラに共感しつつ、四季折々の風景を楽しみつつ、最後までじっくり二人の行く末を見守る、そんな素敵な経験ができました。

★★★ Excellent!!!

ひょんなことから捕らえられてしまった孤児、“いろは”。場合によっては重い刑も覚悟しなければならなかった彼女に課された務めは、レディになること!?

そんな彼女の教育係を申しつけられたのは、とある一人の独身貴族男子。慣れない任務に戸惑いながらも、頼りになる周囲の人たちの力を借りて奮闘します。そうしているうちに義務的だった二人の関係は、季節の移り変わりとともに少しずつ変化していくのです。


はじめは“いろは”の成長が微笑ましいのだと思っていたのですが、途中からそうではないことに気付いてきました。成長していたのは“いろは”だけではなく、圭人の方でもあったのです。

お互いのやり取りの中で、お互いに成長していく。成長が成長を呼んでいるような関係性が、恋愛感情を抜きにしてもとても微笑ましく思えました。

どちらがどれだけ良かったというのでなく、「この二人だからこそ」、こんなにも素敵な結末になったのでしょう。


終始、なんだかいい匂いがしているお話でした。それはときにお花であり、スイーツであり、果物であり、ポプリであり。
そんな中、そうした描写がないときも常に醸し出されているものがあります。ずっとそれが何なのか分からなかったのですが、最後まで読んでみると、「もしかしたら…」と思えるものに思い当たるのです。

温かくて、優しくて、すべてを包み込んでくれるような、ほんわりとしたその香りは、最初から最後まで二人のそばを離れませんでした。あれがきっと、幸せというものの香りなのだと思いました。

★★★ Excellent!!!

先ずは一言。
最っ高だった!!

僕は、あまり色恋をテーマにした小説には、うん、誤解を恐れずに言えば、興味がない。
愛とは大いなる錯覚、なんて言うほど無粋ではないけれど、それが主題の話なぞと思う気持ちが無かったわけでもまた、ない。
ではなぜ?なぜ僕は読んだのか?

それは、香りだ。

桜が香る。
香が薫る。
その先入観を打ち崩すと、文字たちが匂わせていたからである。

読み終えて、いや、この和桜国の大晶ロマンを嗅ぎ終えて。
僕が言うべき感想はひとつしかない。

最っ高だった!!!!!!!

★★★ Excellent!!!

優しく繊細な文章は、まるで桜のようです。
そう、タイトルの一部にもある桜。

桜咲く季節から始まった、和風「マイ・フェア・レディ」

礼儀作法どころか、読み書きもできない無垢な少女いろはを、愛らしいだけではない女王様の命令でレディに育て上げることになった主人公圭人。
独身貴族だけあって、初めからうまくいくわけもなく――。
気がついたら、いろはに関わった人たちと一緒に、わたしたち読者もいろはの魅力に気がついていくことでしょう。


親しみやすい世界観の中で、主人公圭人といろはの成長を時に応援し、時に微笑ましい気持ちで、これから読むという方は、見守ってほしいです。

★★★ Excellent!!!

うっとりするほど繊細な和を描く作品。
独身貴族が少女を教育するお話です
が、何よりも文が読みやすく、お話が温かい。
日本ともまた違う、和桜国は和洋折衷の、その時代しか味わえぬ大晶の煌めきがあります。
和と洋の間で揺れ動く和桜国と、その国に産まれた貧民のいろはちゃん。
彼女がまたレディになるために、成長し時に戸惑い、一歩一歩歩いていく姿は、美しい。
いろはちゃんを教育する、独身貴族も家族のような、その以上の愛情を抱き始め、物語は進んでいく。

この綺麗でほっこりとする成長話譚。いろはちゃんのレディへの歩みと、恋の結末に期待です!

★★★ Excellent!!!

ひょんなことから、無学な一般人の少女、田原いろはをレディとして教育しなければなくなった紫乃宮圭人。

そして始まる、騒がしく賑やかな、しかしスリリングで楽しく煌びやかな毎日。
だけど、読み書きすら出来ないいろははなかなか成長しないようで……?

レディになるための教育そのものも興味深いが、私が推したいのはお出かけパート!
デパート、フルーツパーラー、紅葉狩りっ!今でももちろんあるけれど、彼らが訪れるそれらはどこか懐かしくって、キラキラとしていて、喜びに満ち溢れている。
今に生きる私たちには、それがやっぱり、眩しい。

今からさらに、魔術的な要素が出て来るのかなあ、ワクワク。それが押しつけがましくないのが、また良くって。

そして、圧巻は文章そのもの。山間に美しく流れる清流のような、涼しげで闊達な文字の数々は、物語をさらに魅力的に引き立てる。

最後まできっとハラハラ、目を離せない彼らだけれど――、きっとステキなラストシーン。笑顔になれる恋物語、あなたもご賞味あれ。

2018/1/11追記。
読了に寄せて。

徹頭徹尾、素敵が散りばめられた物語。
冬籠りは終わったけれど、今は春べと、咲くや――、此花。さあ、慶びが溢れ、春の世が幕を開ける。
女の子の夢が、いっぱいに詰まった物語。やっぱりステキなラストシーンを、さあ、改めてご賞味あれっ!

★★★ Excellent!!!

和風ファンタジーをお求めの方は是非こちらへ。
花と和の雰囲気に満たされた近代風の世界で始まる物語。

言葉のセンスが非常に良い。
日本の元号や言葉を利用しながらこの世界独特の雰囲気をしっかりと作り上げています。
まずは序盤の物語を見て雰囲気に浸ってみてはいかがでしょう?