概要
だけど、そこには全くフツーじゃない男子がいた。
なんでこんな子がうちの学校にいるんだ?
誰ともつるまない、空気読めない、その上あり得ないほど頭良い。
『彼』は、神様があたしたちに与えた試練なんだろうか、それともプレゼントなんだろうか。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!みさきちゃん、になりたい!
あなたの回りにいませんか? あるジャンルで飛びぬけた能力を発揮する人が。
そう、神様からその能力を与えられた(ギフトされた)人です。
そんな人を見て、アナタはどう思うでしょうか?
良いなー、おれもそんな能力があれば、アイツみたいにカッコよく出来るのに、と羨ましく思いますか?
それとも、何カッコつけてやがるんだ、才能をひけらかしやがって、と反発しますか?
でも、人間は一つの才能だけで出来ている訳じゃない。たまたま神様から、特定の才能に関してギフトされた量が多かっただけなのです。
だから、自分に無いものを持っている人に対して、羨ましく思ったり、反発して妬ましく思ったり、ましてや…続きを読む - ★★★ Excellent!!!大人が読みたくなる! 音楽を中心に展開する少年少女の物語
『心が叫びたがってるんだ。』という映画を観て、好みだった!という方は、きっとこの小説もお気に召すと思います。
私的にはラストの展開は、あの映画よりも心が躍りました☆
山科くんが物語が進むにつれて、どんどん魅力的なキャラクタになっていくんです!
私も山科くんみたいな人にピアノを教わったら、もっと上手になったかも!?とか思うと、主人公が羨ましくなりました(笑)
ピアノの練習本で弾く人のレベルをはかったり、専門的な楽譜の話が沢山あって、物語に厚みを加えてくれていると思います。音楽の専門的な知識がないと書けない文章だなと思いました。
ちなみに文化祭の出し物の件でクラスに起こる不和のシーンは、自分…続きを読む - ★★★ Excellent!!!フツーの中学生が出会った、フツーじゃない彼。
大まかなストーリーについては、他の方々のレビューにお任せするとして(おい!)……。
いや、だって皆さんのレビューすごいんですよ。もうこの『GIFT』という傑作に出会ってしまったらレビューもこんなヴォリュームになるのね!?なってしまうのね!?って、もう!
このお話にはフツーじゃない男の子が登場します。誰ともつるまない、空気読めない、その上あり得ないほど頭良い、という。ただの変わり者君ではなく、そういう頭の構造になっている、というか。
でも、でもですよ。
私に言わせればですね、これを書いてる如月さんだって、絶対フツーじゃない!
思春期なんて難しい年頃の子達をここまで生き生きと、時に残酷に書…続きを読む - ★★★ Excellent!!!いい作品だった。読んでよかった。
とにかくいい。
カクヨムで読んだ作品の中では間違いなくトップクラスだ。
この小説はまわりでとびきり評判がいい。
まわりというのは、如月芳美と交流のあるカクヨム作家たちのことである。
作者の如月芳美とはTwitter上でなんどとなくアホな話をしあっていて、彼の書籍化作品である「いち癇」ももちろん読んでいて、何度も「いち燗」と書いては「酒の小説は書いてねえ!」と怒られるくらいの仲である。俺が書いた小説に彼を強引に登場させて悶絶させたことまである。
そんな彼のファンである俺は「いち癇」以来の彼の他作品ももちろん読んでいて、如月の性癖や趣味を承知済みだ。その俺をして「おお、こういうものを書いて…続きを読む - ★★★ Excellent!!!天才(作者も?)のカッコよさが存分に味わえる物語
軽やかにして奥深い、飄々としているようで熱い想いが流れている。
これは作者の如月さんの作品を読むたびに思うことの一つです。
読みやすくて、キャラクターが活き活きしていて、すごくのめりこんで読んでしまう。
流れているストーリーは楽しさいっぱいなのだけれど、その奥底にはもっと深いテーマも隠れている。
そんな『如月印』のつまった物語です。
ちょっとコミュニケーションが独特の山科君という天才が出てきます。
物理・数学といった分野にはめっぽう強くて、というよりも誰も寄せ付けないほどの天才児。
さらに彼には音楽の才能もあるのですが、こちらにはプロにはなれないとすでに見切りをつけています。
これだけで…続きを読む - ★★★ Excellent!!!終わってみれば、そいつはGIFT
クライマックスの文化祭までは本当に色々あって、どうなることかと思うのだけど、終わってみれば、結局良いヤツばっかりなのだった。
彼らと同世代だった頃を自然と思い出すと、募るのは後悔の念。
富樫や森園のように熱くなれていたら、
山科のように自分を貫けていたら、
美咲のように強い気持ちを持てていたら、
そうでなくても青木や佐々木のようになれていたら。
あの頃の思い出が不完全燃焼なのは、全部途中のまま終わってしまったからなのかもしれない。最後まで正直になれず、向き合うことができなかったからなのかもしれない。
そんな感傷に浸ってしまうほど、クラスの反応がリアルでした。
スイッチの入ったとき…続きを読む - ★★★ Excellent!!!音楽とちょっと癖のある脳と恋未満の恋
もう、とにかく読め、の一言で良いのだけれど、それではレビューになりません。
中学生の合唱コンクールを「一風変わった男の子」と普通の女の子を軸に描き、ハラハラさせつつ、最後にはほろりと涙ぐませる——そんな物語です。音楽の知識がなくても置いていかないように気を使った組み立て。登場する少年は類稀なる才能の持ち主ですから、語り手である女の子にはわからない世界に住んでいます。けれど、「わからない世界」は彼女を拒絶することなく、瞬間、ふっと周囲の人々と触れ合う。
成長するときの不安定さと思春期のときめきを包み込むように音楽の世界が広がります。そして、そこかしこでくすくすと笑える。
だから、やはりまと…続きを読む