大人が読みたくなる! 音楽を中心に展開する少年少女の物語
- ★★★ Excellent!!!
『心が叫びたがってるんだ。』という映画を観て、好みだった!という方は、きっとこの小説もお気に召すと思います。
私的にはラストの展開は、あの映画よりも心が躍りました☆
山科くんが物語が進むにつれて、どんどん魅力的なキャラクタになっていくんです!
私も山科くんみたいな人にピアノを教わったら、もっと上手になったかも!?とか思うと、主人公が羨ましくなりました(笑)
ピアノの練習本で弾く人のレベルをはかったり、専門的な楽譜の話が沢山あって、物語に厚みを加えてくれていると思います。音楽の専門的な知識がないと書けない文章だなと思いました。
ちなみに文化祭の出し物の件でクラスに起こる不和のシーンは、自分の学生時代を振り返って懐かしくなりました(笑)
発達障害が物語の中に大きく関わってきますが、『障害のある人が出てくる話だ』と身構える必要は無いです。障害があって辛い!っていう物語ではありません。もし身構えるとしたら、海外で育った子が日本に帰ってきて文化の違いで色々あるくらいのレベルでしょうか。
読了後に間違いなく清々しくて温かい気持ちになれる作品です。