綺麗な切なさとは程遠く、どこか現実味のある泥臭い切なさだなと感じました。けれど、綺麗なものばかりが美しいとは限りません。現実味ある泥臭さをここまで切なく描けた小城るかさんを心から尊敬します。私は白胡麻にすらなれていません。そんな自分がとても嫌いです。けれど、当書を読んで改めて社会の何たるかを知ることができました。当書を読んでいる時間はとても貴重な時間でした。そんな時間をくださった当書と小城るかさんに感謝します。
なんていうか、すごく、いいなぁって思いました題材が珍しくて目に付いただけなのに、この作品の世界観にぐいぐい引き込まれてしまってただただ素敵で、心に染み入る文章でしたこの作品に出逢えてよかったですありがとうございます
世に蔓延る悲しみの連鎖が、簡潔かつ的確に描かれています。
いやー、驚きました。「チーズバーガーについたゴマ」なんです。そのゴマを狂言回しにして、淡々とした日常が描かれる物語――なのですが、その静かなたたずまいがいい。一つひとつの言葉を丁寧に選択し、抑制の効いた文章に織り上げていく。その筆力だけでも特筆モノです。だって、高校生ですよ?もちろん、アラはある。もう少し書き込んでほしいと感じた部分もある。でもね……ここまでハイレベルな文章に出会えてとても幸せな時間でした。
初めの一行で吹いた。しかし、面白いだけではなく、文章も上手い。特に比喩の使い方と使い所が、非常に良い。ストーリーにもう一捻り欲しいところ。とはいえ、高校生ということを疑ってしまうほど、レベルが高い。是非、一読あれ!!
まるで機械のようにバンズに乗せられた白胡麻のように、何も考えずにいられれば――働いたことのある人間なら多かれ少なかれ所謂ブラックと言われる環境に身を置いたことのある人もいると思う。そんな中で彼は周りに優しかった。自分自身の心が摩耗しても、それでも――。よくある社会人の日常の一コマを切り取った作品、だからこそこの作品に胸を締め付けられる……そんな人も多いのではないかと思いました。
あくせく流れる時の中の、ほんの一瞬への思い。人は白胡麻になるのか、それとも最初から白胡麻だったのか。その答えはきっとそこには無く、この先の未来で自分なりに見つけるのかもしれない。思いを馳せて、行きましょう。