概要
早春のふたりのお話です。
結婚適齢期を過ぎたふたり。
まだ寒い春。けれど、すぐそこに来ている春。
まだ寒い春。けれど、すぐそこに来ている春。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!貴方の好きな人は立派は大人だけれど"しいたけ"が嫌いです
始めに…
誠に申し訳ないですが、筆者様の作品の良さは若年層の読者には分からないと思います。
実は本作を読むのは2回目で、なぜ初回でなく2回目でレビューしたのかは、初回が★の数基準で選んだ筆者様の始めて読んだ作品であったため、
今回ほど感じる心の構えがなかったのだと振り返ります。
物語はたったの一場面に始まり、そこで終わります。
登場人物も"私と貴方"だけです。
読解力がなくとも中年の2人だと分かります。
されども2人が交わした言葉が、
彼ら彼女らだけが積み上げた大切な月日を物語るように味わい深く感じます。
若者だとか大人だとか関係はなくて、
年齢を重ねたところで、
純粋に「貴…続きを読む - ★★ Very Good!!垣間見える現実
ほのぼのとした空気の中で描かれる恋人たちのお話。
2人で鍋をつついている。
落ち着ついた雰囲気の中で進む話は読者に心地よさを与えてくれる。
ただ、途中で心臓をつかまれるというか、はっとさせられる文章があった。そこには非情な現実が垣間見える。それが、
担当の患者さんが亡くなられたときに必ず行く猫カフェ。
という一文。
看護師の彼女は、日々死と直面する環境の中で生きている。
そんな彼女だからこそ、避難場所が必要で、今はそこに彼も一緒に住んでくれている。
果たして彼はそこにずっと住んでくれるつもりだろうか。
そこに住まわせておいて、本当にいいのだろうか。
最後の3行を読んで、なぜだか僕がほっ…続きを読む