その愛は永遠だからこそ残酷しかし石巨人ちゃんは正直かわいい。
遺跡を守る石巨人とトレジャーハンターという、ファンタジーでお馴染みの設定から始まる童話です。 心躍る冒険があるわけでなければ、胸を締めつけられる悲しみがあるわけでもなく。淡々としているようでいて、でも二人のあたたかな心の交流が、穏やかで優しい気持ちにさせてくれる。そういう作品です。 淡い色や縁が優しい線のイラストの挿絵が似合いそう……。
モノでしかなかった巨人が次第にイキモノとして変わっていく。ときに垣間見える巨人の感情の芽生えや、二人のやり取りからわかる絆がジンときます。終わり方も余韻があってすごくいい。
まるで童話や詩のような雰囲気で描かれる、一人の冒険者と石巨人の物語。短い文章の中で、ファンタジーな世界観、悠久の時の流れ、冒険者の人生などを優しくも壮大に、表現していると感じました。永久ともいえる長い時間を生きた石巨人にとって、彼女と過ごした日々は、日帰りの冒険旅行ほどの期間だったのかもしれませんが、きっと一番輝かしいひと時だったはずです。
こういう話いいですね~
いいですね、こういう異種間交流。最後が少し切ないのが好みでした。
お花飾りを着けて、湖に映った自分の姿に見とれている石巨人が可愛いですね。にぎた
短いシナリオながらも魅力溢れるキャラクター、ワクワクさせる世界観、もっと読みたくなるが無駄なシーンを重ねることなく丁寧に書かれた物語。まさに傑作短編ファンタジー。読後感も素晴らしく、良質なファンタジーってこういうものだよな、と再認識させられました。読んでよかったなぁ、と心から思える一作でした。