桜に降る雨

作者 和泉瑠璃

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★★★ Excellent!!!

 なんなのですか、この文の合間から滴り落ちる色香は。十年前から続く狂おしい想いで肌を上気させた美少女の媚態が、目の前にありありと想像できてしまうではないですか。性描写の欠片すら一切におわせていないのに、この色気。頭がくらくらしてしまいそうでした。
 その一方で、焦がれられている青年の戸惑いと、若さと激しさに惹かれながらも自分と彼女の感情を客観視する大人の冷静さもきちんと描写されていて、より二人の埋められない距離と、それでも手を伸ばしてしまう欲が感じられる。艶やか、としか言いようのない作品です。

★★★ Excellent!!!

大輔と美咲ちゃん。10歳も離れた人間同士の恋模様。
純文学してますね。

ちょうど似たような体験をしているので、ついつい読み切ってしまいました。12歳離れた児童たちから恋心をぶつけられており、膝先をくっつけて来たり、腕や背中をいじいじしながら触られたり、将来同じ家に住みたいと。子供のたわごとだと思っていましたが、あろうことか電話番号を知られてしまうという失態を犯してしまい、悔やんでおります。恋心が人を突き動かすエネルギーたるや、凄まじいです。
なので、とても感情移入して読むことができました。

いつの時代だって、若者が若者たりえるのは若気の至りですものね。

美咲ちゃんの頑固なところも、なんだか教え子そっくりで、笑ってしまいました。ありがとうございます。

水、というのはいささか飾り気がないでしょうか? でもそれくらいなめらかな文章で読みやすかったです。ウィスキーのように酔ってしまいそうな単語の選び方も。読ませて頂き、ありがとうございます。