夢現
桃ちゃんの『霊触』で感じるイメージを言うと、感情の想いと『俳句』のように『単語』が聴こえるだけなんだって。もっと一般的なもので形容するならば、直ぐに忘れてしまうような目覚め直後に見た『夢』みたいな感じだそうで、視えるとか聞こえるというよりも『感じる』という感覚に近いんだって。
実際に見る夢の中でも、例えば登場人物がコロコロ変わっていることがボクにはあるんだけど、自分自身がいつの間にか映画の登場人物や俳優に変わったり、登場していた友人や家族とかもいつの間にか変わっていたり。
一人称だったのが三人称視点で見ていたりとちょっと訳は分からないよね。
そんな感じで『感じ取る』から、なんとなく伝わったってだけではっきりと見て聞くことは出来ない状態らしい。
でも、以前に古杣さんが近くに居る時に『霊触』をしたらちょっとだけはっきり文章が聞こえた気がしたんだって。ずっと、たまたま、気のせいかな?って思っていて、タイミングが古杣さんとは合わずにそのままにしていたところにボクが現れて実験してみたとのこと。
ちょっと、何も言わずに急に止めてよ汗
「えー、ってか、うちには見えへんかったわーなんなん、ちょっとがっかりや。けど、ちーちゃんは見えたんやんな??まぁそれでも十分やぁ!」
「あ、あの、急で驚いただけになっちゃったけど、これって一体・・・・・・」
「ああ、ごめんごめん。この人形はちょっとね・・・貰い物なんやけど色々とあるやつやねん。・・・まぁ、こんな感じでさぁ?うちが感じ取った物の思念を、ちーちゃんが具体的に視ていけんちゃうん?!と思って。どう?」
「どう・・・って、それでどうしようと??」
「もう、疎いなぁ。うちらでも出来ることがあるってことやん!事件や事故があった場所や遺品、それをうちが持ってきて一緒に視て供養していこうってこと♡」
なるほど。そいういことだったのか。ちょっとボクもウキウキワクワクしてきたかもしんない。
「後さ、この屋敷ん中にもちらほらとヤバそうなんあるやん?知ってる?」
「あ!知ってる!こないだ丁度、変な部屋の中を覗いて見てみると不気味な『箱』が置いてあって、異様な気を感じてヤバそうな所をシルバちゃんとシャルに危うく助けてもらったとこなんです!」
「せやろ?掃除していくとそんな部屋が結構あんのよね。ヤバって感じてうちは入らんようにしてたけどさ。んで、聞いたらどうしようもないのが仕方なしでとりま封印してんねやろ?それらのも、うちらで調べていけんちゃうんと思ってさ」
「ですかね?!」
「まぁ色々やってみようや!」
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