第三話 アルビノ

《・・・え、じゃあ、シミやそばかす、日焼けもしないってこと?》


「はい。って言いますか、火傷しちゃうから日光は天敵みたいなもので、外出時は完全防備しなきゃダメでして、それがもう面倒くさくて」


《ああー、良いか悪いかだねー。ちょっとボクからすれば羨ましいって思っちゃうけど、大変なんだね》


「目も弱いから、すぐ痛くなるし視力も弱いの。日に当たれないからビタミンの生成も少なく骨も脆くなりやすくて」


《そっかー。でも、本当にキレイ・・・ごめんね、でも本心からそう思っちゃう。髪も真っ白。肌も瞳も。神秘的・・・・・・》


「私は千鶴さんや梓さんのような黒髪に憧れていますよ。肌が弱いから染めることも頻繁には出来ないから、結局すぐ諦めることになります」


《あ、そっかー、色々とオシャレとかもし難いってことかぁ》


「限られてしまいますね。まぁ、もう今では気にしてないですけど」


《それにしても、ボク知らなかったなぁ。こんな特徴がある人がいるなんて》


「ある映画で結構認知が上がったらしいんですけど、まだまだ一般的にはっていうか、稀な症状で二万人に一人とかという割合のだから、日常的にみんなが目にすることもないかもですね」


《あ、動物でたまにいるのは?白蛇とか白クマとか。あれもアルビノ?》


「もともと白い種はといって、また少し違うんです。それで言うと白クマは白変種で、白蛇はアルビノかな?だから、白蛇って神様が宿ってるとか言いますよね?」


《あー、なんか聞いた事あるなぁ。人でもありそうだね。だってこんなにキレイなんだもの》


「動物の世界ではアルビノ種は短命で、目立ってしまい天敵に狙われやすい傾向があります。人間の世界で各国でも、アルビノは良くも悪くも色んな見方がされていて、アフリカでは神聖視され過ぎて凄惨なことにも・・・・・・」


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