朝食
今日こそはとボクは意気込んだ。早く見つけてあげないとどうなるか分からないっていう焦りとか、よくわからない不安が後押しをしてくる。
桃ちゃんの霊触の影響だろうか。チャコの感情が流れてきている影響もありそう。みんなも同じ気持ちだと思う。早く三人の波長を合わせる工夫をしなきゃ。
ボクは、今日は早起きをして先ずはシャルがいるだろう調理場へと向かった。
やっぱりシャルは厨房に居た。朝食を食べるのはボクと桃ちゃん以外のみんなが食べているから毎朝必ず居る。
ボクはずっと基本的に昼と夜の二食しか食べない。元々、人類は二食で十分なんだって。それをエジソンが自分のトースターを売る為だけに朝食という文化を作ったっていう、少し考えたら恐ろしいことにしたらしい。朝ごはんを食べる人はみんな賢くなるとか偉大な人になるとか?まぁ、ボクは朝が苦手なのと後半のボクが住んでいた家では何も言えなかっただけだけどね。
桃ちゃんは、朝は家族と一緒に食べてからここに来てるんだって。
古杣さんはサラリーマンみたいにどっかに出勤するようにいつも同じ扉から出てって、梓さんは色々な準備をしてからお昼前ぐらいに色んな扉や戸、窓から現世に行かれる。
「シャルシャルシャルル~♪」
朝食の洗い物をしているシャルを後ろから忍び寄った。
「な・・・今度はなに?」
「え?今度はって、気になんないの?チャコのこと!」
「ああ、そりゃなるけどさぁ、今はもう何もどうすることも出来ないじゃない?」
「ふっふっふっふっ。あるよ、良い方法が。梓さんに聞いてきたもん」
「マジ?なになに、どんな方法??」
「えぇっとねぇ・・・・・・」
・・・・・・・
「・・・え、それって難しくない?」
「・・・え?そうなの?」
「いや、どうなんだろ。やってみないとだけどさぁ、呼吸は大丈夫だよ?うん。見えるし分かるし。心拍は分っかんないからねぇ」
「うーん、まぁ、そうだけど・・・頑張ってみようよ!」
「あ・・・ああ、うん、いいけど・・・頑張ってなんとかなるもんかなぁ・・・・・・」
「さぁ、洗い物手伝うし、またさっさと終わらせて、いざ、捜索隊レッツゴー!」
「お・・・おー」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます