第48話 やっぱこれだね
……疲れた。
色々アンモラルなことをしたレジャープールから帰宅してすぐ、僕は自室のベッドにバタンと倒れ込んだ。
はあ……授○手○○で散々エナジードレインされたあとにも普通に遊んだから本当に疲れた。
もうこのまま夕飯も食べずに寝たい気分だが、一応僕にはまだやるべきことが残っている。
それが何かと言えば、里帆へのお土産渡し。
里帆は僕たちの外出に勘付いていたから、ご機嫌取りをしないといけない。本当は一緒に行きたかっただろうし、ここで何もしないでおくと大変だ。
僕は荷物の中からレジャープール限定のクッキーとキーホルダーを取り出し、里帆の部屋を確認。すでに帰宅済みのようで明かりは点いているが、エアコンを稼働する季節だから窓は閉まっている。ノックして呼び出そう。コンコンコン。
すると直後に窓が開いて、
「……あら? 私が部活を頑張っているあいだに人様の妹と自分の妹と3人で楽しい楽しいお遊びに出かけていた山田様がなんの用かしら?」
ラフな部屋着の里帆が嫌味ったらしい言い回しでそう言ってきた。
はい……十中八九機嫌悪い。
こういうときは腰を低くして接するべきだ……。
「あのですね里帆さん……お土産を買ってきたんで受け取っていただけますでしょうか?」
「ふん……じゃあまずはちょっとこっちにいらっしゃい」
「はい……」
……さて、虎穴に飛び込むぞ。
僕は何をされてもいい覚悟で里帆の部屋に移動した。
「……で、お土産って?」
「えっと……これです」
クッキー缶とキーホルダーを差し出す。
「ふん……こんな目に見えたご機嫌取りで私の気分が良化すると思ったら大間違いだわ」
と言いつつ顔がニヤけているのだから説得力がない。
ひとまず気に入っていただけたようだ。
とはいえ、これで禊ぎが済んだとは思っていない。
里帆のあずかり知らぬところで里奈ちゃんと萌果に良いようにやられた罪悪感的なモノがわだかまっている。
僕にとって里帆は特別だ。みんなのことが好きだけどその中でも特別だ。
なのでここはきちんと禊ぎをするべきだ。
里帆の方からいつも通りに催眠アプリを使ってくれれば今夜はなんの抵抗もなしに禊ぎとして受け入れるつもりだが、しかしそれでいいのかと疑問に思う部分もある。
今夜はいっそ僕の方からえっちなことを仕掛けてみた方がいいんじゃないか、と。
里帆の催眠アプリ依存だって徐々に改善していくべきだし、催眠アプリなんて使わなくても僕とえっちなことは出来るんだよと里帆に分からせたい。
里奈ちゃんには失敗したけど、里帆にもやってみよう。ダメで元々。禊ぎも兼ねて。
「なあ里帆……おっぱいを触らせてくれないか?」
「――うぇっ!?」
いきなり変な要求をしたところ、里帆が目をひん剥いていた。
「な、何を言っているのかしら……」
「冗談で言ってないぞ……僕は里帆のおっぱいが触りたいんだ」
そう言って僕は里帆に迫っていく。そしてTシャツの上からおっぱいに指を這わせてベッドに押し倒そうとしてみる。
「きゃっ……ま、ママを呼ぶわよ……っ」
里帆はそう喚くが、それ以上の抵抗はしてこなかった。そりゃそうだ。表向きはそんな態度だが、里帆は僕のこと大好き人間。さながら悪代官に「あ~れ~」と帯を引っ張られる遊女のように、あっさりとベッドに押し倒されてくれた。
「(……こ、この琉斗は一体なんなの……)」
そしてブツブツと僕の言動を考察し始めている。
「(ひょっとして……催眠アプリで洗脳してきた影響がついに出て、素のときでも私に手を出したくなったということ……!?)」
……里奈ちゃんと同じ結論に至っていた。血は争えないな。
「(そ、そういうことなら、このまま堪能しておこうかしら……)」
と結論付けたようで、更に大人しくされるがままとなってくれた。
催眠アプリ依存が解消に向かう気はしないが、ひとまず一歩前進と思って僕はおっぱいを揉み続ける。
現状はTシャツの上から揉んでいるわけだが、試しに内側に手を突っ込んでブラをたくし上げて揉んでみると、里帆は満足げに「ん♡」とえっちな吐息を漏らし始めていた。
手のひらで覆い尽くせないほどのボリュームがある里帆ぱい。
昼間にちっぱいを堪能した僕だが、やっぱりデカパイがいいな(改宗)。
「ねえ、おっぱいを揉むだけじゃ芸がないわ……キスもしなさいな」
戯れを続ける中、照れ臭そうにそんな要求をされた。
だから僕は頷いてキスをする。
改めて、僕らは素である。里帆が僕の所業を催眠アプリの影響と思い込んでいる部分があるにせよ、里帆と素で触れ合えているのは進歩だろう。
それはそうと……キスまでしているから無性にムラムラしてきた。
このまま催眠アプリ無しでヤれるところまでヤってみたい。
それは里帆も同じなのか、発情しているように内ももをスリスリモゾモゾさせている。
そんな様子を見て僕は意を決して切り出した。
「な、なあ里帆……このまま本番ってアリか?」
「……し、シたいの?」
「し、シたい……」
「そ、そうなのね……な、なら、別にいいわよ」
「い、いいのか?」
「い、いいけど……割り切りのセフレみたいなモノ、と思うことね……別に私は琉斗のことなんて好きでもなんでもないのだから……」
どうやらそういうテイで良ければヤらせてくれるようだ。
素の状態でヤれれば関係性としてはフェーズが上がる気がして、僕はひとまずそういうテイでもいいと思って頷く。
「分かった……じゃあ」
「あ、ちょっと待ちなさい……」
「な、なんだよ」
「ひ、ひとつ言っておくわ……私のアソコには膜がないけど、それはオ○ニーで破ってしまったからであって、非処女というわけではないからね……?」
急にそんなことを言い出したのは、催眠下で僕に処女を奪わせたことと辻褄を合わせるためか……僕は当然その事情をこうして知っているわけだが、里帆としてはそうやって誤魔化さないと僕に非処女の疑いを持たれてしまうことを恐れているわけだ。
僕としてはその誤魔化しに乗るしかない。無論、これまでの演技がバレないためにだ。
「……どれだけ強いオ○ニーしてたんだよお前」
「う、うるさいわね……いいから早くヤるわよ」
「……そういえばゴムってあるか?」
「ふん、そんなの要らないわよ……ピルを飲んでいるから、誰にも喜ばれない劣等遺伝子を好きなだけ私に撒き散らせばいいわ」
……表の顔で僕の相手をするときは完全に罵倒モードなんだな。
アリです😏
◇
……やっぱり里帆とするときが一番濃いのが出るな(確信)。
――――
つづく
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