第53話 いただかれます🙏
里音さんとくんずほぐれつ交わった翌日の朝を迎えている。
「りゅー兄ぃ……大丈夫?」
朝ご飯を食べていると、萌果がそんな風に心配の言葉をかけてきた。
「なんか、ぼーっとしてない?」
「……してるかもな」
確かに萌果の言う通り、僕はぼーっとしている。
なぜかと言えば、里音さんの熟達したテクニックを昨日味わった影響だと思う。
いや……もう……凄かったんだよ。
本当に凄かった……凄かったとしか言えない。
里帆、里奈ちゃん、氷海、萌果。
僕はそんな若い4人に色々シてもらっているけれど、手の動き、口の吸引力、おっぱいの圧、などなど……すべてにおいて里音さんに軍配が上がる。
もちろん里帆たちも悪くないんだ。
けど、里音さんが凄すぎた(恍惚)。
まさしく年の功。
長く生きてきた分の圧倒的な技量が僕を襲った。
フロンティアから前立腺をイジられたりして、とにかくとんでもなかった。
その影響でぼーっとしている。
昨日の気持ち良さが頭に残っているわけだ。
思い返すだけでムクムクしてくる。
ヤバい……僕は里音さんに洗脳されてしまったんだろうか。
「りゅー兄ぃ……ほんとに大丈夫? なんか具合悪かったりとか」
「だ、大丈夫」
具合の悪さはなくてむしろ快調。
里音さんが昨日催眠アプリを解除する前に謎の飲み物(にんにく風味の炭酸飲料)をくれて、それを飲んだ瞬間色々とみなぎる感覚があって疲れも吹き飛んだ感じだ。
……あの飲み物はなんだったんだろう。
里音さんお手製のエナジードリンク?
ジンジャーエールならぬガーリックエール?
にんにく以外にも色々と配合されてる味だったけど、とにかくそれが滋養強壮に繋がって僕は元気だ。
……にしても、里音さんともシてしまった僕は業の深い人間だ。
幼なじみの母親と致した男が果たしてこの世にどれほど居るって言うんだ。
もしこの世界の人間にレアリティーが付くなら僕はSSRだと思う。
それはそうと、昨日の里音さんの所業を姉妹が揃って把握済みっぽいのが怖い……。
今更言うまでもないが、2人とも嫉妬深い女の子だ。
里音さんに対抗して何かしてきてもおかしくないし、注意しておかないとな……。
◇
放課後。
とりあえずつつがなく学校生活が終わり、僕は帰路に就いている。いつもは1人で帰っているが、今日はなぜか里帆が部活を休んだそうで一緒に下校中だ。
「女の子の日か?」
「違うわよ」
里帆は僕の推理を否定してから、スッ……とスマホを取り出してきた。
その画面には――催眠アプリ。
「……琉斗、自我オフよ」
な……お前また普通に使ってくるのかよ!
にしても、やっぱり、早速仕掛けてきやがったか……。
「ごめんなさいね琉斗……今日これからやろうとしていることを、素の琉斗にはあまり覚えていて欲しくないの。ちょっと邪道だから」
な、何をやろうとしているんだ……。
僕は虚ろな演技を始めながら戦々恐々。
「……さて、これで心置きなく姉妹丼が出来るわね」
姉妹丼!?
「昨日、催眠下でママの熟練テクを喰らってしまった琉斗は、きっとママの虜になりかけているでしょう? ……だからその催眠が素の琉斗にまで浸透しきってしまう前に、琉斗の無意識に食い込むママの上書き催眠を食い止めようと思っているのよ」
な、なんか勝手に陰謀が渦巻く展開になってる(白目)。
「……本当は私単独で成し遂げたいけれど、悔しいことに私はまだまだ小娘……だから里奈の力も借りて、若い力でママの上書き催眠を防ぐことにしたわ」
どんな理屈だよ……(唖然)。
でも……里帆をこんな思考回路にしてしまったのも、元を辿れば僕のせいだ。
僕が催眠アプリに対して演技をしてしまい、引くに引けなくなったからこそ、こんなことになってしまっている。
演技は……今更やめるにやめられない。
催眠アプリに耐性が出来たフリ、をすればそれで解決するっちゃするが、僕だけが秘密を守ったままハイ終わり、でいいんだろうか。
自分はそうは思いません(迫真)。
自分への戒めとしてバレるリスクを背負ったまま演技をし続け、いつかもしバレるときが来たなら潔く観念する。それでいいじゃないかと思っている。
だから僕は演技をし続ける。
里帆たちの勘違いに付き合って搾られ続けてやる。
それが僕の催眠道だ――。
「――じゃあおねえ、始めよっか?♡」
そんなこんなで、このあと里奈ちゃんも合流しつつ僕の部屋に到着した。
そして、
「ええ、私たち2人で琉斗の無意識を虜にするわよ」
僕は里帆と里奈ちゃんに衣服をひん剥かれ、2人も一糸まとわぬ状態となって、姉妹から美味しくいただかれたのである……。
……やっぱり若い身体って良いよね(改宗)。
◇side:萌果◇
(……………………………………)
午後6時過ぎ。
部活を終えて帰宅した萌果は、兄の部屋から妙な物音が聞こえてくることに気付いて、そっとドアに耳を押し当てて内部の様子を窺っていた。
そんな萌果の耳が捉えているのは――
「(んっ……琉斗、もっといっぱい撒き散らしなさい……♡)」
「(あっ、おねえばっかりズルい……!)」
「(里奈は……んんっ、今さっき味わったでしょう?)」
という里帆と里奈の、嬌声混じりの会話。
それを聞いている萌果の目からは無論ハイライトが消えていた。
(……あたしだって……ぼちぼち攻めてやるもん……)
まだ純潔を捧げていない萌果である。
そんな萌果の最終目標は本当のママになること。
もちろんこの歳でそうなるわけにはいかないが、そのための行為に興味がないわけがない。
――動き出すそのときは、近い。
――――
つづく
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