第54話 あんよ
「――えっ!? おばさんとヤったの!?」
「おう……」
「しかも里帆さんと里奈ちゃんとは姉妹丼まで!?」
「おう……」
あくる日の放課後。
この時間は氷海に廃マンションの踊り場秘密基地まで呼び出され、もはや形骸化している脅しを受けてヤることをヤった。
その後衣服を着直して最近の出来事について話している。
「し、姉妹丼はさておくとしても、ついにおばさんにまで手を出すとか……琉斗節操無さ過ぎじゃない?」
「節操無いのは催眠アプリ保持者たちの方なんだよなぁ」
僕は完全無欠の被害者ではないにせよ、基本的に捕食される側だし……言うなればサバンナの野ウサギである。
「まぁそれはそっか。ところで、おばさんは凄かったん?」
「そりゃあもう凄かったよ」
使用済みゴムの先端をぶにぶにして遊んでいる氷海にそう言い返す。
汚いからそんな遊びはやめろと思うけど、白ギャルがそういうことをしている光景は良いモノだから止めません。
「どう凄かったん? あたしにもトレース出来そうな技術ある?」
「基本的に技術のすべてが凄くて円熟味のあるモノだからお前も地道に研鑽を積んでいくしかないと思うけど……あぁでも、前立腺マッサージは意外と簡単かもな」
「ほーん、じゃあ今から試させてもらってもいい?」
「い、今から……?」
「ダメなん?」
「だ、ダメじゃないけど……後ろに指突っ込むって分かってるか? ばっちくなるぞ?」
「その点はへーき。あたし使い捨て手袋持ってるし」
……準備万端過ぎる。
「てなわけで、試させてもらってもいい?」
「いいけど……そのマッサージを受けたら僕は確実にバキバキになると思うから、交換条件としてそのときにまた入れさせてもらってもいいか?」
「当たり前じゃん……実はあたしピル飲み始めてるから、今度はノースキンでぴゅってしてよね?」
……やったぜ😏
◇
そんなこんなで氷海と追加で楽しんだあと、僕は帰宅した。先に帰っていた萌果が夕飯を作っているのを尻目に、とりあえず風呂へ。
「ふぅ……」
湯船に浸かってひと息。
風呂の時間は基本的に安寧のひとときだ。家に萌果が居る影響で玉地家の人間はおいそれと侵入出来ないし、その萌果も風呂にはなぜか攻めてこない。ここが僕の安らぎエリアだということを慮ってくれているのかもしれない。
と思っていたのもつかの間――
「――りゅー兄ぃ、ちょっといい?」
萌果がなぜか風呂場にご来場。しかもその姿はバスタオルを巻いただけの格好で、その手には――
「――自我オフ」
催眠アプリ……!
【悲報】安寧の地、失われる。
萌果がついに風呂場に攻め込んできてしまった(絶望)。
なんで今日はお越しになられたんですか萌果ママ……。
「ねえねえりゅー兄ぃ、あたし知ってるよ? 昨日、姉妹丼に食べられてたこと」
虚ろな演技を開始した僕に対して、萌果がジト目でそう言ってくる。姉妹丼に食べられていた、というのは日本語的に変だけど、事実だもんな……僕は姉妹丼に捕食された側だ。そして萌果はその件を知っているからこそ、対抗心メラメラで僕のお風呂タイムに突っ込んできた、ってことか……。
「しかも里音おばさんともシたとか?」
……そっちにも気付いているのか。
「ダメだよりゅー兄ぃ……りゅー兄ぃはあたしに依存するべきであって、他の女の子とえっちなことするのは良くないことだもん……」
そんなことを言いながら、萌果は湯船にちゃぷ、と足を踏み入れてきた。そして腰を下ろしてから、僕にちゅっとキスをしてくる。
もちろんマウストゥーマウス。
義理とはいえ、萌果はもう完全に僕を異性として見ているらしい。
だからキスの時間はねっとりと長く続けられた。
「えへへ……きもちーね♡」
そう思っちゃダメなのかもしれないが、実際気持ち良いんだよなぁ。
やっぱり義理でも兄妹だから、その分の背徳感みたいなモノが上乗せされているのかもしれない。
にしても、さて……萌果は今夜この風呂場で僕にナニをしようとしているんだろうか。いよいよ一線を越えようとしている……? ぷにあなで僕を搾り取る気か……?
「あのねりゅー兄ぃ……あたしの最終目標は本当のママになること、なのね?」
……ほ、本当のママになること。
萌果の外見でボテ腹は犯罪臭しかしない……(ごくり)。
「でも……まだそうなるには早すぎるでしょ?」
……あたぼーよ。
「実際にえっちするのもまだちょっと怖さがあるから、もう少し段階踏んでこうと思ってて……」
……そういえば、そういう話だったよな。
萌果は段階を踏んで一線を越えようとしているんだった。
先日は授○手○○。
じゃあ今夜は……?
「じゃありゅー兄ぃ、今夜は早速だけどあたしの足でりゅー兄ぃの利かん坊を可愛がってあげまちゅよ~♡」
――オンギャァァァアアアアアアァァァァァァ!!
そんなこんなでこのあと、僕は洗い場に足を開く形で膝立ちさせられたのち、萌果ママのあんよでむぎゅむぎゅされたのである……。
◇
……ぷにあなが待ち遠しいね(渇望)。
――――
つづく
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます