アフター

第62話 アフター 1

「――ねえ琉斗くん、おねえと付き合い始めたってほんとぉ……?」


 里帆と付き合うことになった翌日。

 僕の部屋には現在、ジト目の里奈ちゃんがお越しになっている。

 里奈ちゃんだけじゃなく、けじめツアー終了の報せを聞いてやってきた氷海と、夏の大会で負けて部活が再始動するまで夏休みを満喫中の萌果も一緒である。


 スレンダーJC。

 元陰キャギャル。

 ぷにろり義妹。

 揃い踏み。

 ちなみに里帆はまだ夏の大会が続いていて、里音さんはお仕事だ。


「ああ、付き合い始めた……それが里帆へのけじめだからな」

「ま、順当っちゃ順当じゃんね」


 そう応じたのは氷海である。

 里奈ちゃんが(萌果も)ジト目で僕を見つめているのに対し、氷海だけは最初から番手狙いだったからかあっけらかんとしている。


「けどさ琉斗、実際のとこ里奈ちゃん萌果ちゃん里音さんあたしのことはどうするわけ? 里帆さんと付き合ってハイおしまい他のみんなはお疲れ様でした~、って感じ?」

「もし今氷海ちゃんが言ったみたいな感じで幕が閉じるなら、あたしは琉斗くんのチンチンもぐから」

「里奈ちゃん、それ手伝う」


 ロリ寄りの2人がやべータッグを組もうとしていた……。

 お願いだからもがないで……。


「……安心しろ、僕はきちんとお前たちとも向き合うよ」


 里帆が一番ではある。

 けど昨日里帆本人にも伝えた通り、里帆だけを愛するわけじゃない。


「里奈ちゃん、氷海、萌果……もちろん里音さんも含めてだけど、僕は4人のことも幸せにするつもりだ。でも、その……内縁的な関係でよろしいでしょうか?」

 

 僕はベッドの上で正座しながらお伺いを立てた。

 非常に図々しくて失礼なお願いをしている自覚はある。

 あり過ぎるほどにある。

 なので低姿勢。


 3人は顔を見合わせ始めていた。


「堂々とそんなこと訊いてくる琉斗くんってすごいね」

「ね。でもそんな男のことが好きになったんだし」

「義妹のあたしはそもそも内縁じゃないと無理だから、ヤり捨てられないなら別にそれでいいかも」


 とのことで。

 どうにか納得いただけたんだろうか……。


「「「でもっ」」」


 そんな中で3人は声を揃えてこう言ってきた。


「「「内縁の関係でいいけどいっぱい愛してくんないとダメ」」」


 それはもちろん望むところだった。


 こうして昨日里帆と散々ヤった筋肉痛が残る一方で、僕は気力を振り絞りながら4Pを行うことになった。萌果の提案で3人がママ役となり、僕がバブバブする特殊プレイが始まってしまう(白目)。


「――はい♡ りゅー兄ぃはどのおっぱいが好きかな~?」

「ば、ばぶ……」


 さらけ出された里奈ぱい、氷海ぱい、萌果ぱい。

 里奈ぱいは並。

 氷海ぱいはでっかい。

 萌果ぱいはつるぺた。

 甲乙付けがたい。

 だから僕は分身する勢いで高速ちゅぱちゅぱ!!

 3人のぷっくり乳首を美味しくいただく……!


「きゃっ♡ 琉斗くんが3人居るように見える♡」

「琉斗ってばがっつき過ぎ♡」

「りゅー兄ぃは欲張りでちゅね~♡」


 ふん……欲張りボーイで何が悪いのか。

 こんな状況で欲張らない男の方がおかしいやろがい。

 そんな強気なメンタルを引っ提げつつ、僕は赤ちゃんらしからぬ如意棒をムクムクさせて3人を突きまくることも忘れませんでした、まる。



   ◇



 そして夜、僕は里音さんの部屋にお呼ばれされていた。


「里帆と付き合うことにしたんだってね?」

「あ、はい……そうしました」

「ふふ、おめでとう」


 ベッドの端に腰掛ける黒髪ショートヘアの美人ママは、アラフォーとは思えない若々しい笑顔を携えながら言葉を続けてくる。


「でも、私のことも変わらず相手にしてくれる?」

「もちろんです……責任は取ります」

「そっか……じゃあ今夜は子作りえっち、してもらおっかな♪」

「!?」


 こ、子作りえっちだと……っ。


「私ね、琉くんの子供が欲しいの。女としての賞味期限が来てしまう前に、ね」

「……ほ、本気なんですか?」

「もちろん♡」


 里音さんは衣服を脱ぎ始めていた。

 下に着けていたえっちなスケスケランジェリーがお披露目される。

 ごくり……。


「今日はすっごく危ない日でね、琉くんの元気なぴちぴち遺伝子をもらえたらきっとデキちゃうと思うの♡」

「い、良いんですか……」

「琉くんがイヤなら無理強いはしないけどね」


 ……つまり里音さん自身は本気でヤる気満々なんすね。


「まぁでも……イヤよね? その歳でこんなおばさんとのあいだに子供がデキてしまうのは」

「そ、そんなことはないです!」


 びっくりしているけど、里音さんがそう言ってくれるのは嬉しい。子供を産みたい、って言ってもらえるのは、男にとって最上の褒め言葉だと思うから。


「で、でもホントにデキちゃって大丈夫なんですか? 仕事とか、お金とか……色々大変な部分も出てくると思いますけど……」

「ふふ、心配ありがとうね。でも大丈夫よ。もちろんその辺のことは考慮した上でのお願いであって、琉くんに経済的な負担は掛けないつもりだから。ちょっとだけ面倒見て欲しいときはあるかもしれないけどね」


 とのことで。

 だったらまぁ、子作り……してしまおうか。

 最初は里帆に孕んで欲しいとかそういう思いはありつつ、里帆はまだ高2なんだからそうなるのは現実的じゃない。

 それに里音さんにタイムリミットがあるのも事実だ。

 となれば、里音さんの望みを聞き届けるのが悪いことだとは思えないし、何より僕自身、里音さんに孕んで欲しい気持ちが……ある。


「で、でもホントに良いんですか?」

「もちろん。琉くんにその気があるなら孕ませて♡」


 里音さんがベッドに寝そべり、僕をいざなうように手を広げている。

 日中に散々搾られたのに、里音さんのそんな色香にムクムクしてきた。

 我ながら呆れるほどに無尽蔵。

 でもこんな体質だからこそみんなを相手取れるんだと思えば、悪いことじゃない……よな?



   ◇side:ドア越しの里帆&里奈◇



「(――あぁんっ♡ んっ、すごいわ琉くん……っ♡)」


 ぱちゅぱちゅぱちゅ、と肉を打つリズミカルな音と嬌声がドア越しに轟いている。

 先ほどからだが、琉斗と母がヤることをヤっているようである。


「まったく……」

「えへへ、弟か妹がデキたら可愛がってあげないとね」

「ま……そうね」


 里帆としては、琉斗を取り巻く環境が環境だけに、自分だけが幸せになることをそれほど望んではいない。

 周りも満たされてこそ、なのだと思っている。


「(琉くんっ♡ んぅっ、良いわ……いっぱいぴゅっぴゅってシてね♡)」


 こうしてこの夜、玉地家には母の嬌声が木霊し続けた。


 翌朝、母の寝室では干からびた琉斗が発見されたという……。

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