第30話

昨日はダンジョンから戻ると倦怠感と空腹感が酷かったので、適当な夕食を済ませ、その後ゆっくりとお風呂に入り、早めの時間帯で寝てしまった。

あまり自覚はなかったが、昨日のダンジョン探索で肉体的にも精神的にも結構疲れしまったのだろう。

1万円札束事件の罪は重い。


とりあえず今日は、まずは昨日入手したアイテムを確認していくことにした。

まずはサブマシンガンからだ。


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『装弾射出型魔法銃3-50-6+』

装填した弾を魔力を使って射出する魔法銃。


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「そういえば魔法銃の説明ってこんな感じだったな〜……それで結局、この数字の意味は銃のスペックを表してるのかな? ハンドガンよりもサブマシンガンの方が弾速が遅かったような気がしたから、最初の数字は弾速だと仮定して……50は射程かな? 50メートルまで弾が真っすぐ飛びますよ〜みたいな? ……魔法で弾を飛ばしてるならあり得そう。 プラスのマークはサプレッサーとかドットサイトみたいなオプションパーツのことだとして……最後の6か……。 ハンドガンが10だから弾数ではないだろうし、銃の連射速度でもない。 可能性としては銃の品質とか耐久性かな?」


そんなことを考えるが、考えても分からないし確かめようがないので、今はスルーして次に行くことにした。


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『高価な桃の短刀』

麻痺の状態異常が付与された短刀。


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「この短刀、麻痺状態にするのか……ゴブリンは毒とか出血多量のショックでピクピクしていたわけじゃなくて、麻痺で動けなかったんだね。 ……パーカーに『解毒』の付与が付いてるけど、毒と麻痺ってやっぱり別なのかな? だとすればそのうち、麻痺耐性の装備も必要になりそう。 汚れないズボンとか下着とか靴下が欲しいな~」


とりあえずこの短刀は、リロード中にモンスターに近づかれた場合や、いきなり敵に密着された場合の護身武器として使えそうなので、ナイフ用の鞘をネットで探し、長さと幅が問題なくてズボンのベルトに装備できそうなものを選び、通販サイトの買い物かごに入れておく。

では次。


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『剛力な金のブレスレット』

『剛力』の付与が施された金のブレスレット。

肉体の筋力が凄く上がる。


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「だいたい想像通りの効果だね。 『肉体の筋力が凄く上がる』か〜……。 『筋肉』ではなく『筋力』っていうことなのかな? つまりパワーにバフがかかってる感じ? 感覚的には筋肉の質が変わっている感じなんだけど……まぁ、私みたいな凡人の感覚なんて当てにならないし、 説明文の方が正しいんだろうな~」


というわけで次、沢山の紙幣だ。

本当に結構な量があるので、まずは紙幣を仕分けすることにする。


「1,000円札と5,000円札に分けるのめんどくさいな~。 うわ、2,000円札じゃん。 ダンジョン内で絶滅を免れていたのか……まぁ、一般的ではないだけで、普通にまだ流通しているらしいけど。 実物は初めて見たわ」


紙幣の枚数は結構多かった。

1,000円札が519枚、2,000円札が13枚、5,000円札が91枚。

合計はなんと99万円だ。


「お金はめっちゃ嬉しいけど、数えるの面倒だったな~。 なんだろう? 1万円札はダンジョンで品切れなのかな? とりあえず1万円札束の1万円も入れて、100万円ゲットだぜ! わ~い!」


100万円あれば半年は税金の心配をしなくてもいいだろう。

来月動画投稿の収益化申請が通ったとして、その収入がいつ入ってくるのか分からなかったので、前回入手した30万では少々金銭的に不安はあったのだ。

食費や生活費だけなら何の問題もないが、会社が倒産して無職になったのは約3ヶ月前。

つまり、来年まで会社に勤めていた時と同じだけの住民税を納めなければいけないのだ。


1年後に税金を払う仕組みを考えた人死んでほしいわ~。

昔からそうだったので、とっくに死んでいるだろうけど……。


とりあえず、この100万円も出来るだけ貯金だ。

サブマシンガンの予備マガジンと、弾を入れるためのBBローダーは追加で買うつもりだが、それは以前手に入れた30万円の残りで問題なく支払えるだろう。


「それじゃあ今日は、コンビニで通販サイトのプリペイドカードを買って、リサイクルショップにマガジンとBBローダーを探しに行くか。 元になった銃が分からないからマガジンをネットで買いにくいんだよな~」


というわけで、いろいろと準備をしてから、自転車で買い物に出かけることにした。

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