編集済
爪がきれいだへの応援コメント
なんだよもうかわいいなフランソワ……
はたちでしょー
ってなっちゃいますね
作者からの返信
プロケシュの反対は事実です。また、「彼女は善良だ」という言葉も、ライヒシュタット公の手紙から借用したものです。女性のことを、善良だ、などと言ってる時点で、いろいろダメですね……。
言い忘れましたが、狩りの火薬の詰め過ぎで火傷をしたのは、父のナポレオンです。実際のライヒシュタット公は、そのような無様な怪我はしなかったと信じたい……。
実在のライヒシュタット公は、この時期、自分の爪を、中国風に整えていたそうです。時折、自分の爪を、うっとり眺めていた、とも。きっと、女の子の影響では? と妄想し、このようなお話にしてみました。
キツネ撃ちの好きな下品な大公への応援コメント
ナポレオン、砲兵なのに……
まあ砲撃と射撃じゃわけが違うか……
作者からの返信
私もそう思いました!!
狩りは、王族の嗜みだったので、生まれついての王族でなかったナポレオンが下手なのは、ある意味、そうだろうなあ……と、変に納得したりして。
でも、追走猟は得意だったようで、12時間も馬に乗って、大型の獣を追いかけても平気だったそうです。随員が逃げてしまうような獰猛なイノシシを、僅かな従者と共に追いかけ、仕留めたこともあったそうです。
ですが、これは、ブルボン朝の豪華で華麗な宮廷狩猟(若き日のジョゼフィーヌは、華やかな王族の狩りに憧れたといいます)とは、別のものになっている気がしないでもありません。
外交の道具にへの応援コメント
大分お久しぶりです。
オルタンスはしかし、実際にナポレオン三世が即位した後はどういう心境でいたのでしょうね……初代ナポレオンのごとく褒め称えられながら、熱狂的に支持されながら、それでも認めるわけにはいかないと、その気持ちをどう処理していたのか……
作者からの返信
幸い……というか、オルタンスは、3男の即位よりずっと以前、彼が頭角を表す1848年革命よりもまだ前に亡くなっているので、その辺りの葛藤は、経験しなくて済んだようです。オルタンスは、シャルル・ルイのことを、不肖の息子、でも、できの悪いほど、かわいい息子、と、生涯、思い続けたんじゃないかな、と、私は考えています。
ある意味、幸せな母子関係だったんじゃないでしょうか……。
誤解の解ける時への応援コメント
正直二人がまた会えるのかちょっと心配でした。
これで一安心。
作者からの返信
いやあ、ご心配をお掛けしました。去年からの革命やら蜂起やらで、アシュラがなかなか帰って来なかったものですから。私も、せっかく張った伏線(?)を回収できるか、やきもきしました。特に、エオリアの件は、こじらせたら、大変。アシュラの嫉妬は、根深そうです。
種を明かすと、プロケシュが出てきたのが、アシュラが帰って来れなくなった、本当の原因です。アシュラは視点人物ですが、プロケシュがこの役を取ってしまったのです。私の想像力は、実在したプロケシュの語る、ライヒシュタット公の魅力には、到底、敵いませんでした……。
アシュラのことを、お気にかけて下さって、ありがとうございます。不甲斐ない彼ですが、フランソワのことだけは大好き(ち、違いますよ。趣味に走ってはおりません)なので、引き続き、どうか、お付き合い頂けますように……。
不滅のナポレオンの血を引く王への応援コメント
長生きを……ウッ……アタマガ……
作者からの返信
やがてナポレオン3世が、王座につくかと思うと、もう、悔しくて。そこは、ライヒシュタット公の場所だった筈! です! 実在の彼が、生きてさえいたのなら。
プロケシュについては、私はいろいろ言いたいことがあるのですが、取り敢えず、アシュラは、信用したようです。
でもまあ、フランス王になることが、必ずしも幸せかというと……。そんなもんになっちゃったら、絶対、父親の影から、逃れられない。どうなんでしょうね、これは。飛蝗さんが、いつも気にして下さる命題です。少しずつ、拡げて参ります。どうか、お楽しみ頂けますように。
大義は立つへの応援コメント
ここで明らかにフランソワは最後に踏み外してはいけないものを踏み外してしまったと、悪く言えばそうなるのかなと思いました
分の悪いかけでも、最後のチャンスだったはずだと……
作者からの返信
実は、ここは、フィクションです。この時期、ヨーハン大公がライヒシュタット公に会い、なかなか軍務に就かせて貰えない彼に同情し、政府と兄の皇帝に批判的だったことだけが、史実です。
ですが、「フランソワは踏み外してはいけないものを踏み外した」、というお言葉は、その通りです。何から足を踏み外したかは、明日、アシュラがお話しします。
後半では、後世の我々、民衆、市民、ひいては、人間の正義というものに対して、必ずしも肯定的でないライヒシュタット公の姿が出てきます。それは、今まで描いてきた優しさと矛盾しないと私は思うのですが、うまく描けるかとても心配です。でも、そちらへ舵を切るつもりです。
いつも、本当にありがとうございます。あまり、理屈には走らないで、ストーリー性を重視しますので、お楽しみ頂けると、とても嬉しいです。
母の危機への応援コメント
この時の精神的消耗も、フランソワの健康を悪化させた一因かもしれませんね……
作者からの返信
確かにそうとも考えられますね。この状態は、異常です。
なんでここまで、母親に肩入れするのか。自分と父を裏切った母親を。本当に謎です。
現代の論文を少し調べてみたのですが、結核患者には、興奮しやすい反面、すぐに気力を失いぐったりする、という症状が出る場合があるそうです。逆をいえば、このころ既に、ライヒシュタット公の具合は、相当悪かったのでは……とも、考えられるのです。
にもかかわらず、母の援助に向かおうとしたのかと思うと……。
ただ、このお話では、フランソワの精神状態を、病気のせいにするのは、極力避けるつもりです。幾つか不可解な言動も伝わっており、うまくできるかどうか不安ですが、できる限り、頑張ってみます。
いつも、本当に、ありがとうございます。暗い側面もありますが、どうかお読み続け頂けますように……。
春は近い?への応援コメント
へえ、以外……フランソワ、朝帰り、ですかあ……
作者からの返信
ただし、この夜は、ずっと、モーリツ・エステルハージが一緒だったと思われます。仮面も、外さなかったんじゃないかな……。
当時のウィーンは、ひどく退廃的で、男も女も節操がなかったものですから、ナポレオンの息子だったら、当然……という人もいれば、プロケシュのように、「プリンスは、女性に触れることなく、墓に行ったのだろう」という人もいます。
当時彼には、家庭教師3人の他に、軍の付き人が3人、ついています。特に、軍人3人は、皇帝からじきじきに、女性関係に気をつけるよう、言われていたわけで……。中でもモルは、女性、というと、相当いらいらして、ジャマしてたみたいですよ!(もちろん、皇帝に忠実な臣下として)
この辺りを鑑みるに……どうでしょう。
いつもお読み下さって、本当にありがとうございます!!
大事に家に飾られた、小さなかわいい奥さんへの応援コメント
プロケシュに対するフランソワのセリフ、デートじゃないんだからさあ……
でも多分、言ったんですよね?
作者からの返信
えーと、プロケシュを副官に、というのは、二人の間の約束でした。二人だけのひ・み・つ! と捉えれば、いくらでもいじれそうだったけど、ぐっと我慢して、ですね……「ママ・キュー。フランスの……」で、馬脚が現れてますね。麗しいフランソワの口にセリフを押し込むのも、作者の楽しみの一つでございます(開き直ってます)。
あー、バレてしまった。やはり飛蝗さん、鋭いです。
以後、また、女の子が出てきますので、どうかお許しを。
いつも本当に、ありがとうございます!!
麗しの女優への応援コメント
メッテルニヒとしては、例えばフランソワがこのまま独り身で死ぬなりしてくれれば願ったりかなったりなわけですな……
フランソワ自身がどうしてこのようであるのかはちょっとわかりかねますが、結局彼最大の敵に、自ら塩を送っていたわけでもあったのですね……
作者からの返信
メッテルニヒに関しては、そういう狙いが、確かにあったと思います。なにしろ、ナポレオンの唯一の「正統な」後継者ですから。
ライヒシュタット公の女性関係については、今のところは、これからの展開にご期待下さい! と言うしかない感じです……。
いろんな人が、いろんなことを言っています。ですが、例えば、プロケシュとモル(新しい軍の付き人)は、真逆のことを言っていますし、本当のところは謎です。
ただ、これだけ有名な人なのに、自分はライヒシュタット公の恋人だった、と名乗り出た女性は、一人もいませんでした。絶対違う! と主張した女性ならいましたけど。
プリンスの似姿への応援コメント
そうか……当たり前ではありますが……実際のところ我々は、フランソワの姿を知らない、知れないのですよね……
作者からの返信
もう少し長生きしてくれたら、写真が残っていた筈なのに、と残念です。晩年のマリー・ルイーゼや、3つ年上のナポレオン3世のは残っているのに……。
しかし、見れなくてよかったのかもしれません。当時から今までの、大勢の人の想像(妄想?)に、敬意を表します。彼は、稀にみる、イケメンです!!
いつも、本当に、ありがとうございます。特に今回は、フランソワの願望について、深いご意見を、ありがとうございました。これからのお話で、少しでも、答えを出せたら、と、熱望しています。
マルモン元帥、裏切り者のラグーザへの応援コメント
実際のところ、どこまでフランソワが意図的「俳優」で、どこまで天真爛漫であったのか、とくに17歳くらいから掴みかねています
自らの才覚を自覚し、また限界も無視することなく、しかしメッテルニヒという最大の障害によって厭世的性格に至らずにはいられなかった彼は、何かを実際に望んだのでしょうか
度たび浮かんでは結論の出ないままであった、彼はナポレオンの願望器としてあろうとしたのか(或いは無意識にそうなったのか)、それとも何か彼自身の願望があったのかという疑問に付随して、ほんとうにかなえたい望みが絶対にかなわない確信に、腐りこそせずとも、その方面への望みはなくなっていたのではないのか、という疑問があります
彼は熱烈に、自ら一国の主となって才覚を発揮したいと、各所で表明しているわけですが、同時にその不可能性もひしひしと感じており、そのようなことを叫ぶのが子供らしい、といった意識も人一倍持っていたのではないかと思うのです
段々フランソワの望みが、ひいては行動の理由がわからなくなっているような気がしてきました
彼の中のナポレオン崇拝は翳らないものの、それを原動力とした欲求は変わっていったんだろうな、と思ってます
その割にはメッテルニヒからすると役者然とした立ち回り……うーん
作者からの返信
フランソワの行動原理。実は、それこそが、最大の謎といえるのです。
天真爛漫で、ナポレオン崇拝に満ちた彼の姿は、いわゆる「レグロン」、ロスタンの戯曲の姿です。ロスタンは、ナポレオンの息子を、仰る通り、願望の挫折という悲劇で描きました。それが、実生活において、夢が叶えられない、世紀末から20世紀初頭の人々の気持ちを、強く代弁するものであったのです。
しかし、これはあくまでも、ロスタンの描いた虚像です。
実際、彼は、明るく前向きであったかと思うと、突然、夢想的な虚無状態に陥ったりして、これは特に、1830年から31年にかけて、顕著でした。ナポレオンにも、その傾向があったといいます。
ライヒシュタット公自身は、死の直前に、自身の受けた教育のせい、などと口走っております。
少し、しゃべり過ぎたかも。もう少し先の話で、この件は、きちんと料理してから、お出しします。
私も時々、ライヒシュタット公って……、と思うことがあります。マルモン元帥に関しても、彼を利用したいんだか、純粋に父の話を聞きたいだけなんだかわかったものじゃないし……。プロケシュに話すのと、モル(新しい軍の付き人)に話すのと、微妙に内容が違うし。
まるで狼少年に騙され続けた村人のように、身構えてしまうというか。変な例えですが、それほど、彼の本心は、掴めない。
この辺りも、彼の悲劇の一つだったと思います。自分を隠すのです。亡くなって180年も経つ、今もなお。
私は、実は、彼の本当の望みは、今の若い人たちの夢や希望と、大して変わらなかったのでは、と思います。ただ、彼は、あまりに孤独だったから。孤独が怖くないと、自分で豪語するほど、孤独だったのです。そして本当は、ひどく内気で、恥ずかしがり屋でした。
メッテルニヒの役者説は、この際、無視してもいいと思います。歪んだメッテルニヒ自身の心を反映している気がするのです。ライヒシュタット公は、何も演じてはいませんし、華があるとしても、意図してのことではありません。彼はただ、(敵を前に)身構えただけです。
(すみません、随分長く書いてしまいました。お読み捨て下さい)
社交界デビューへの応援コメント
ディートリヒシュタイン先生はお変わりないようで……
そういえば、フランソワは洗髪などしていたのでしょうか……おそらくそのような文化がまだ浸透してはいなかったはずですし、どうやってきれいな髪を保っていたのでしょう、気になります……
作者からの返信
フランスでは、ディートリヒシュタイン先生は、必要以上に、生徒を悪く言う先生だと、評判が悪いです。私は、愚痴は先生の習性で、本当は彼のことが、大好きだったのだと思うのですが(変な意味じゃありませんよ?)
洗髪……そうですね。考えたこともなかったです。日本では、古くは灰汁で、比較的最近は、卵の白身なども使っていたようですが……。
医者から入浴療法を勧められた時、石鹸は高価だから、塩を代用にした、という、ライヒシュタット公からマリー・ルイーゼへの手紙がありました。でも、髪の毛を洗うのに、塩はまずいですよね。傷みそう……。
少し前の革命期のフランスの貴族を描いた小説で、髪粉(髪につける粉)が、いつまでも頭に残っていて、身分がしれる、などとありましたので、髪は、あまり洗わなかったので、間違いはないかと。「女性も羨む」髪というのは、資料の受け売りです。女性もあまり、洗ってなかったでしょうしから、そこは、お互い様ということで……。
ポーランド蜂起 2への応援コメント
また、フランソワではなくフランソワの名を、肩書を欲する人の群れ……
作者からの返信
ポーランドは、かなり真剣に、「ナポレオン2世」を、王にしたかったようです。それは、この国が、かつてナポレオンにより、ワルシャワ大公国として、まがりなりにも独立できたからで……。
おっしゃる通りです。「ライヒシュタット公」ではなく、「ナポレオン2世」。ポーランドが王にしたかったのは、あくまで、「ナポレオンの息子」という肩書です。
ライヒシュタット公も、ポーランドへは、かなり心が動いたようです。それは、ポーランドの人々が、今でも、父ナポレオンを愛してくれているから、という理由が大きかったようです。
ナポレオンは本当に、罪深いと思います。
彼は諦めなさいへの応援コメント
エオリアも、見ないうちに随分と大人らしくなったような……
作者からの返信
お褒めいただいたので、もうここらで白状します。
エオリアは、去年観て、非常に感動した映画から、名前を頂戴しました。
「君の名前で僕を呼んで」という映画で、主人公がエリオというのですが、これを、もじって「エオリア」にしました。名字は、エリオを演じた俳優、ティモシー・シャラメから、そっくりもらって、「エオリア・シャラメ」、と。
この映画がどういう映画かというと、まさしく告白しなければならないような映画で、あの、詳しくは、グーグル先生にでも、お聞きになって下さい。
ご安心下さい。名前だけですから。借りたのは……。
ローマ王と、ボートへの応援コメント
中間テストにつきご無沙汰していました、しばらく見ない間にフランソワ……随分立派になったもので……
作者からの返信
大学も、中間テストがあるんですか! 大変ですねえ。ま、若いうちの苦労は、買ってでもしろと言いますからね……。でも……ご同情申し上げます。
エオリアは実在しないので、今回は、全てフィクションです。ただ、ライヒシュタット公が亡くなって、数十年もの間、「私はライヒシュタット公の隠し子です」と言ってくる人が絶えなかったといいますので、もしかしたら、庶民の女の子との噂があったのかもしれません(古い小説で、そんなのがありました)。普通の女の子の、彼への恋心を書くのは、楽しかったです。つい、アシュラが、メインキャラだったことを忘れてしまいました。
お読み下さってありがとうございます。気晴らしにでもして頂ければ、本当に、嬉しいです。しばらくは、明るいお話が続きますので、どうか、お楽しみ頂けますように。
ランシュトラーセの邸宅への応援コメント
メッテルニヒのフランソワ観は、自らのうしろめたさとナポレオンという偶像のせいで歪んでいたのですね、ほかのほとんどの人々と同じように……
思い込みでもリスクヘッジとして大間違いではないというのが悩ましいところ
作者からの返信
メッテルニヒは、
・いやがるオーストリア皇帝を説き伏せて、ナポレオンとマリー・ルイーゼの結婚に尽力し、
・結婚式では、まだ影さえないのに「ローマ王万歳!」などと乾杯の音頭を取ってナポレオンのご機嫌を取り、
……。
おっしゃる通り、うしろめたさが、常にあったと思います。ナポレオン人気が衰えないゆえに、うしろめたさは、いっそう歪み、ついにライヒシュタット公は、宰相の「喉にささった棘」になってしまったのでしょうね……。
ライヒシュタット公のリスクは、その魅力です。まして彼は、皇帝の孫です。これはもう、回避不能……。この辺りに、メッテルニヒの絶望を感じます。
カール大公の思い 2への応援コメント
こうして愛されてはいるというのに、ままならぬ身であり、しかももう1830年であるという……フランソワ……
作者からの返信
少しだけ、先行して書いていますので、私はもう……。
愛されていたというのは、事実だと思います。彼に関する愚痴ばかり書き残しているディートリヒシュタイン先生でさえも、本音は、教え子をとても可愛がっていたと(私だけでなく、評伝の著者達も)考えています。
ままならない……本当にその通りです。『ナポレオン四代』に、彼が不幸だったから、後のナポレオン神話に輝きが加わった、みたいな叙述があって、心底むっとしたのですが、残念ながら、事実だと思います。とすると、その死でさえ、父ナポレオンに利用されてしまうという……ライヒシュタット公としては、本望なのでしょうか?
カール大公の思い 1への応援コメント
久しぶりに揚げ足取りです、『「あれは、世界の調和を見出した、反逆者だ。』とあります、「乱した」ではないでしょうか。
作者からの返信
ありがとございます!!
今、さっそく直そうと思ったら、「不正アクセス」みたいな警告が出て、ぎょっとしました。幸い、すぐにアクセスできて良かったです……。
前回の、切り裂き伯爵、セドルニツキの祟りでしょうか? どうも、セドルニツキの悪口を書くと、誤字が出るような気がしてならないのですが。
ご指摘頂けて、感謝です。でもきっと、まだまだ、あっちこっちでやらかしていると思います。もちろん、これから先も。
今後とも、どうかよろしくお願い致します!!(他力本願……すみません……)
プロケシュの誠意/切り裂き伯爵の文才への応援コメント
フランソワとの接触って史実だったんですね!ほえー……
作者からの返信
それがまた、ライヒシュタット公の「女性関係」の項にまとめてある資料もあったりして(涙)。従姉ですよ? 子持ちですよ? 年上……まあ、ないわけじゃないんでしょうけど。
ここはひとつ、ぜひとも、華やかな話をでっちあげねばと、私が、頑張っているところです。
ナポレオーネのお話は、年寄りの冷水、ザウラウの介入(これは推測です)と、プロケシュの嫉妬(?)以外、資料により、多少の食い違いはありますが、本当のお話です。
いつも、本当に、ありがとうございます。ナポレオーネが、お騒がせしました……。
兄の侯爵への応援コメント
『ナポレオン四代』を読み終えまして、フランソワには時間がないと、じりじりするような思いです
あと四世の方を知ってしまったのもよくなかった
「ライヒシュタット公になりたいの?」なんて言われた挙句あの結末は……
作者からの返信
おお、読み終わりましたか! 私は、結構、時間がかかってしまいました。
4世は、本当に、衝撃でした。ライヒシュタット公もそうだけど、ナポレオンの名が絡んだばかりに。特に4世は、もしかして、血の繋がりが皆無かもしれないのに。
「ライヒシュタット公になりたいの?」、お母さん、あんまりです、って感じですよね。でも、コンピエーニュ城のエピソードは、悲しすぎます。
若い人が犠牲にならない日本にしなければならないと、強く思いました。
いつも、本当に、ありがとうございます。
ナポレオーネの項が、長くなってしまっています。もう少ししたら、エンタメ性が強くなる筈です。どうかお楽しみ頂けますように……。
プリンスのグルーピー 2への応援コメント
実際、当時のフランス民衆が求めていたのは平穏と日々の食事だったのでしょうね、主義主張、政府に関わらず……
その意味ではフランソワがナポレオン二世としてフランス王なり皇帝なりになるという未来だって望まれていなかったわけでは、決してないのでしょうが……
作者からの返信
そして現在、イエローベストは、何を求めているのか。フランスの民衆の潜在的な力を考える時、このままでは済まされない気がします。
フランソワがナポレオン2世として、フランスに君臨することは、そうです、お言葉の通り、決して望まれてはいませんでした。
しかし、結果として、ナポレオン3世が即位し、帝政が復活します。それが、私には、非常に悔しいのです。そこは、ライヒシュタット公の席じゃなかったのか、と。
後に、王位を差し出されたブルボン家のアンリ(マリー・テレーズが育てた甥です)は、完全な王制ではないことを理由に、これを拒否しています。あるいは、ライヒシュタット公も……と、いろいろな可能性を考えてしまいます。
プリンスのグルーピー 1への応援コメント
フランソワ……迂闊だぜ……
作者からの返信
この手紙は、ほぼ、原文通りです。この後の、プリンスのお返事も。
フランソワが、従姉(とは知らなかったわけですが)に、手にキスをされた時の反応としては、ここに書いた他に、
「マダム、何をなさっているんです!」と叫び、階段を駆け上がっていってしまった……というものもありました。でも、彼は彼女に親しみを感じた、とあるので、オベナウスお邪魔説を採用しました。
個人的には、一声叫んで逃げていった方が、ツボだったんですけど……いや、それでは、ライヒシュタット公の品位が問われるし……。結構長い時間、迷いました……。
セドルニツキの警戒への応援コメント
私事ながら、コルシカ島出身フランス人留学生(ライヒシュタット公似)と友達になりました
せりももさんのおかげだったり……?
作者からの返信
すごい……本当にいるんですね、コルシカ出身のフランス人……(当たり前?)。ライヒシュタット公似? あはは。嘘でしょう? 嘘、ですよね? もし本当なら、いろいろお詫びを言わなくては……(混乱)。
いえいえ、友達ができたのは、飛蝗さんの人徳です。それにしても、すごいですね! ピンポイントでコルシカとは。
そういえば、昨日、amazon.comに、読めもしないドイツ語の本を注文しましたが、販売元が、ウィーンでした。これは、キてますね! ???(こじつけてでも、ライヒシュタット公を日本に広げたい私です。本やドラマや芝居を輸入翻訳してもらって、日本語で楽しみたいなあ、と、心底願ってます)
素敵なご報告を、ありがとうございます! 私まで、嬉しくなりました。後半も、楽しい連休を過ごされますように。
女の意地への応援コメント
『ナポレオン四代』の家系図みて困惑しました。確かにありゃあ犬小屋ですな……
作者からの返信
私は、今に続く子孫までいるのに、なんでライヒシュタット公は……と、悲しくなりました。
あと、ライヒシュタット公はフランスとオーストリアの間で悩んでいたのですが、『ナポレオン四代』の中で、ボナパルト家は、ジェノヴァ方面のイタリア系の出自、とあったので、えーと、この際、フランスは、どうなの? と疑問を感じました。実際にライヒシュタット公に会ったフランス人が、彼は、ひと目でわかるフランス人だ、と言っていたのも、なんだかなあ、です。
結局、祖国なんてその程度のもの、その時々で臨機応変、で良かったのでは。気の毒に、ライヒシュタット公。父に似ず、あまりにも生真面目で。
いつも、本当にありがとうございます。史実と妄想が入り混じって、その過程で、なんとか、フランソワにも幸せになってもらいたいんですが。難しいです。
トリコロールをまとったナポレオンの姪への応援コメント
先述の「ナポレオン四代」がふと目を遣った図書館の棚にあったり、入会したSF研の課題図書がナポレオンタイムリープSFだったり、なんだか最近ナポレオンに縁が深くなって?きました。
フランソワの御利益?
作者からの返信
SF研に入られたんですか! 楽しそうでいいですね! ナポレオンタイムリープって……どんなお話なんでしょう。いかんいかん、私が好きなのは、息子の方で、オヤジは嫌いだったっけ。とは申せ、そうですか。ナポレオンがSFに……。
本当に不思議な事ですが、一生懸命調べものをしていると、資料の方で近づいてくることが、確かにあるんです。きっと飛蝗さんが、フランソワのことを真剣に考えて下さっているからだ、と、このお話の書き手として、とてもありがたく、感謝の気持ちでいっぱいです。
実在したライヒシュタット公にも、彼のことを、こんなに熱心に考えて下さる方がいらっしゃると、伝わることを望みます。10%くらいは、私の手柄で、そうであるならば、先行してBL(架空です、架空の舞台です!!!)を書いちゃた罪も、きっと許して下さる筈……、あの、いろいろ、すみません……。
いつも、本当に、ありがとうございます。
ザウラウの意趣返しへの応援コメント
ちょうど以前ご紹介頂いたナポレオン四代が大学の図書館にあったので借りたところです
フランソワの行く末を知るまい知るまいとしてきましたがそろそろ我慢の限界なので…
「メッテルニヒ側の」お話もちょっと覗いてみることにします
作者からの返信
web小説なのをいいことに、読み手の皆さんに甘えています。ライヒシュタット公の、あれもお伝えしたい、これも書いておかなくちゃ、って、ほんと、キリがなくて。いろいろすみません。
『ナポレオン四代』、ここの言葉は、プロケシュが記録したもので、ライヒシュタット公から、メッテルニヒに向けたものらしいです。せっかく殿下のお言葉を、プロの手で、きちんと翻訳して頂けるチャンスだったのに、よりによって、メッテルニヒ・バイアスがかかっている部分とは 。
ライヒシュタット公のことなら、同じ時にご紹介した、塚本哲也『マリー・ルイーゼ』の中に、すごく共感を持って書かれていました。文庫で買い直したのですが、その前に図書館で借りた単行本の方が、中身が濃かった気がします。あと、小説ですが、須賀しのぶ『帝冠の恋』、ゾフィー目線です(私はこの恋に、必ずしも賛成でないのですが……)。どちらも、公立の図書館にありました。
それにしても、すごいですね。大学の図書館にあるなんて。道理で、難しいわけです。特に3世のとこが、読むのが大変でした……。
乱交の産物への応援コメント
前話の件については承知しました
無知さらしてもうた……
それはそうとナポレオン……家族計画のかの字もありゃしねえ
作者からの返信
とんでもない! 私こそ、自分の言葉が基準になってしまっていて、反省しなければ。
聞いてみたところ、東京と九州、東海地方出身者は、聞いたことがある、という反応でした。積極的には使っていない模様です。
ナポレオンの家族計画! 斬新ですね! 最初ヨメ、ジョゼフィーヌの連れ子も、彼女の元旦那の親戚(この度、ヴァーサ公と結婚しました)も、養子にしてますし。ちなみに、レオンも、自分の子として認知したそうです。もし、ミュラの子だったとしても、自分の妹の、夫の子ですから……血は繋がってないですね……。
なんか、ナポレオンの息子、という誇りに縛られていたライヒシュタット公が、気の毒になってきます。「唯一の正統な」というのが、重かったんでしょうか。一緒に育ってたらね。特にレオンと。ナポレオンの息子というのが、アホらしくなったでしょうにね。
いつも本当にありがとうございます。まだ、終わりそうにないです。どうか、気長にお付き合い頂けますように……。
若きナポレオン3世の意見への応援コメント
「スパイだくせに」の「だ」は「の」ですかね
作者からの返信
あれ? 言いません? 方言なのかな?
おっしゃる通り、「名詞+格助詞 の+くせに」が、標準です。接続助詞「くせに」は、用言の連体形か、格助詞「の」の後につくからです。翻って、助動詞「だ」の連体形は、限定的な用いられ方をする「な」しか、ありませんしね。
「〜だくせに」は、私は日常、わりとよく使います。それも、ちょっと品を落とす感じで。ナポレオン3世ですから、遠慮なく品を落とさせて頂きましたが、あれ? 方言だったかも。ちょっと自信がなくなってきました……。
ご指摘、ありがとうございました。身の回りの、いろんな地方の出身者にも、聞いてみますね。こういうの、みんなお国自慢で、結構熱くなるから、楽しいです。
フランスには渡さないへの応援コメント
ここに来て新キャラ登場、ですか……
しかしgoogle検索したら一切ヒットしないってすごく珍しい……
このページすらでなかった不思議よ……
作者からの返信
どこまでも攻めていきますよ~~。というか、お話はまだまだ、終わりそうにないです。
なにせ、今まで全く、女性と接点のなかったフランソワです。このままでは、さまざまな疑惑が(プロケシュ少佐とか?)、残ってしまいます。ここはひとつ、華やかに、ないことないこと調べ上げ、(畳めるのか? という疑問はさておき)大風呂敷を広げて参ります。
ユスティナ・パディーニは、実在した、二人の若いポーランド貴族の女性をモデルにしてます。一人は、志半ばで亡くなってしまい、もう一人は、ライヒシュタット公に近寄ることができませんでした。ここでは、二人を合わせ、名前を変えて、活躍して貰うことにしました。後ほど、また、詳しくご説明しますね。
グーグル先生が知らないんなら、好きなことが書けますね! ご報告、ありがとうございました!!
赤いラッパと魔女への応援コメント
哀れなほどに愚かなメッティ。
でも、貴方の畏れは正しくもあった。彼は貴方の想像を遥かに超えるほど英邁で、あらゆる些事をも見逃さず、かつ情報の使いどころを誤らない。自らの立場の危うさも幼い頃から感じとることが出来ていたに違いない。
けれど……哀しいことに、ある意味では無力だったのでしょう。
そして、貴方が決して邪悪なだけの宰相ではないと評価していたのでしょうか?
あるいは、祖父皇帝を愁えさせることを厭うたのでしょうか。
せりもも さまの妄想世界は魅力的で、どっぷりハマりこんでいます。
革命や外交の描写が物語の奥行きを深めて、彼らの存在を立体的に読ませてくれている気がします。
絡め方が、絶妙なのですよね。
詠み手である私の想像もかきたててくれます。
微力ながら、これからも応援しています。
作者からの返信
ライヒシュタット公は、おっしゃるように英邁で、聡明な人でした。何も知らなかったということは、あり得ません。口に出して抗議しなかったのは、彼の優しさを表現したかったのです。ご理解頂けて、嬉しいです。ありがとうございます。
おっしゃるように、「ヨーロッパの御者」メッテルニヒの実力を認めていたのかもしれません。しかし、仇敵ナポレオンの子であるがゆえに、自分は彼に疎まれている……そこまで、彼は把握していました。ただ、メッテルニヒは、時代を読めなかったのです。ライヒシュタット公は、そこを、責めるべきでした。新しいものが、古くなってしまったものを追い落とすのは、当然の権利です。
皇帝への気遣いは、私も、その通りだと思います。彼は、祖父の皇帝を、肉親として、愛していました。
あたたかい応援を、本当にありがとうございます。読んで下さる方がいらっしゃらなければ、そもそも、ここまで続きませんでした。薄っぺらい話を、強引に完結させてしまったことでしょう。ライヒシュタット公に、とても申し訳ないことなのに。
今では、この作品世界が、私にとって、何より大切です。こういう有り難い(日本語のふたつの意味で)経験をさせて頂いて、私はとても幸せです。この上は、少しでも、頂いた応援に応えることができますよう、祈るような気持ちでいます。
いつも、本当に、ありがとうございます。心から。
赤いラッパと魔女への応援コメント
これはメッテルニヒも焦りますよね……
実際フランソワはどこまで、何を知っていたのでしょう……
作者からの返信
ここの会話は、記録が残っていないのをいいことに、完全フィクションです。
ですが、実在のライヒシュタット公は、メッテルニヒが、自分の敵だと理解していました。自分を死に追い込んだのはメッテルニヒだと(実際に手を下したわけではなく、結核という病ではあったのですが)、ある程度は認識していたのではないでしょうか。思慮深く、優しい性格の人だったので、決して、声に出して非難はしなかったでしょうが。(ナポレオンなら、逆襲したはずです!)
それが、とても悲しいのです……。
いつも、本当にありがとうございます。歴史的な事実の枠組みを借り、しばらく、フィクションが続きます。どうぞお楽しみ頂けますように……。
ヨハニスブルクの1割還付ワインへの応援コメント
メッテルニヒ家もハプスブルク家もボナパルト家もまだ健在であるというのはおもしろいですね。
歴史は地続きであるというのを実感できます。
作者からの返信
ハプスブルク家もボナパルト家も、イケメン美女の家系だそうですよ! メッテルニヒ家は知りません。メッテルニヒは、3人の奥さんと結婚し、それぞれ子どもを産ませ、2番めの奥さんの息子と、最初の奥さんの孫が結婚しているので(血縁的にどうなんでしょうね……)、その家系はどうなったか、知りたいところです。メッテルニヒのような外交の達人が、また、現れたのでしょうか……。
歴史は地続き、本当にその通りですね……。
長く生きることの皮肉への応援コメント
ある意味、リスク管理の天才の埒外を征った男だったわけですね、ナポレオンは……
作者からの返信
リスク管理に汲々とする日本社会は、メッテルニヒのヨーロッパと似ているのかな、と思うことが、時折あります。ナポレオン戦争に倦み疲れたヨーロッパは、平和を喜びましたが、それでも、ウィーン体制が続いたのは、30年と少し。(実質的な戦争に巻き込まれていくのはまだ先ですが)ついには、オーストリアからヒットラーを生み出したのだと思うと……今の日本が、本当に心配です。
対してナポレオンは、場当たり的で出たとこ勝負な面はありますが、そして、目論見を外すと犠牲もバカでかいのですが、彼のもとでは、フランスは、もっと自由で、お気楽だったのかな、と想像したりします。
だから、ナポレオン再び、という声が、何度も上がるのでしょうね。彼の息子にとっては、本当に迷惑な話(本人はそうでもない?)ですが。
そういえば、メッテルニヒ再び、というのは、聞いたがことがないです……。
いつも本当に、ありがとうございます。なかなか1830年から出られないけど、これは、出たくないからという面も多分にあります……。
長く生きることの皮肉への応援コメント
古くから、王族は神の末裔であったり、列聖されるような奇跡(所謂、王の治癒の手など)を持っていたりと、人民から尊崇される理由があったものですが、その結果の権力を横から手を伸ばす賤しさが腐らせることもあるのですよね。
王権を自らのマントのように使おうとする人間は、世界中の歴史に登場しますが、厭なものです。唯一絶対の王による独裁よりは、ましですけど。
作者からの返信
平民も平民の末裔である私は、長い間、王族というものを忌避してきました。本や映画なども、なんとなくこうしたものを避け、結果、ファンタジーとは距離をおいてきました。
神の末裔……このお話を書き始めてから、すとんと腑に落ちたというか。権利ではなく、義務を受け継ぐ誇りが、その苦しみと共に、尊いものに思われてきました。特に、市民革命以後は、いっそのこと、平民(ブルジョワ)の方が、楽なのではと思えてなりません。そして、彼らを守るための人柱が、まさにライヒシュタット公だという認識に至りました。
メッテルニヒは、ライン地方の生まれで、ウィーンの出身ではありません。いつのまにか、お言葉にあったような王権のマントを羽織り、しかもそれが、ヨーロッパ全土に広がってしまった辺りが、もう、なぜそれを許した、という感じです。
とはいえ、近年の、特に外交史で、メッテルニヒの評価は上がる一方なので、私も気をつけてお話を作っているつもりです。ですが、妄想パートに入ると、歯止めが効かなくなって困ります。
いつもお付き合い頂いて、ありがとうございます。本来書くつもりのなかった、革命や外交などにも手を染めることができたのも、お読み頂き、応援頂けているからこそです。
本当にありがとうございます!!
プロケシュ少佐の使い方への応援コメント
メッテルニヒは相変わらずですね。
フランソワのオーストリアに対する忠誠がどのようなものか、フランソワの性格がどのようなものかは関係なく、単に可能性を徹底して潰すことで保安と保身を図る、一種の天才といっていいと思います。
リスク管理の達人とも。
そういえば、三人称の中で「我ながら」ってどうなんでしょう?
ちょっと気になりました。よくわからないので。
作者からの返信
一種の天才……私がほめられたのかと思って読み返したら、この栄誉は、メッテルニヒのものでした。年齢を重ねるにつれて、彼の保身は、ますます、顕著になっていきます。ウィーン会議時代までは、それなりに、洒脱な紳士だったのに。
でも、メッテルニヒのリスク管理能力のお陰で、オーストリアと、そして、ヨーロッパの平和があったのは、確かです。その陰で、貧困を強いられたプロレタリアートの存在が見えなかったのが、残念でした。時代は常に変わっていくのを、メッテルニヒは、受け入れなかったのです。
「我ながら」……どうでしょう。ここのお話は、三人称だけど、メッテルニヒ目線なので、使ってみました。書かれている心情も、メッテルニヒのはありますが、対するプロケシュの心情は、メッテルニヒの推測の形で描かれている筈……です(私は、時々、視点が揺れてしまうので)。
しかし、こうしたことは、読み手の方が違和感を抱かれたら、やはり、よくないです。気になられた程度なら、ママでOKってことで。どうか、ひとつ。
すみません、ちょっとあやふやな説明ですね……。言葉というものは、本当に難しいです。
なにはともあれ、ご指摘、ありがとうございました!!
この手を振り放すことはできないへの応援コメント
まあそりゃ断れんわけですな……
しかしフランソワの言うことは矛盾しているようにも思えます、彼の言う「大義」がフランスへの忠誠と、その原則を曲げない範囲でのオーストリアに対する貢献であるのなら、彼の人生はその「大義」によって支配されています。
それでもフランソワは「大義」を見失うことを恐れるゆえに傍らにプロケシュを求めた。少なくともそのようにプロケシュを口説いた。
フランソワが別に「大義」に縛られてなどおらず、単にプロケシュを求めたか、フランソワは実際「大義」に縛られていたが単に自身が持てなかったかなわけですが、こればっかりは前者ととってしまってもいいような……
作者からの返信
「大義」ですが。なるほど。そう、解釈できますね。私は単純に、名誉や誇りを重んじる、くらいの意味だと思っていました。でも、確かに、彼にとっての名誉は、父の遺訓を守ること、そして、オーストリアへの忠誠であるはず。お言葉の通りです。
プロケシュは、初めて、「ナポレオンの息子であることの誇り」を認識させてくれた人です。同時に彼は、オーストリアに忠誠を誓った軍人で、外交官す。かなり自由な、型破りの人物であったようですが、彼自身が、矛盾をはらんでいたわけです。
この辺りが、プロケシュを身近に起きたかった理由ではないかと。フランスかオーストリアか、という選択を超越して、より長期的に、多くを俯瞰できること。それは、若く、また、しがらみに縛り付けられているフランソワには、難しいことでした。視野の広い、副官が必要だったのです。
あと、ずけずけ物を言う人物だったんじゃないでしょうか、プロケシュは。空気の読めない面もあったと思います。その辺りも、自分を隠し通してきたライヒシュタット公には、魅力だったのでしょう。
いろいろ、参考になるご指摘を、ありがとうございました! ここまでフランソワのことをご理解頂けて、嬉しいです。貴重なお時間をたくさん頂けたことも、ありがとうございました。
ライヒシュタット公は、いろんな側面を見せてくれる人です。僅かに本音が覗けた時に、彼の魅力が、輝いて見える気がします。
それを僕は献身と呼ぶへの応援コメント
プロケシュへの、出会い頭からの執着は本当に、何なんでしょうね
友情、といっても他と違って最初から、というのが本当によくわからない
作者からの返信
一般には、プロケシュが、ナポレオンを擁護をした本を書き、ライヒシュタット公が、その本を読んでいたから……ということになっています。彼は何と、プロケシュの本を、2ヶ国語に翻訳するほど、感激しました。恐らく、ディートリヒシュタイン辺りが、語学の勉強を兼ねて、訳させたのでは、と、これは私の邪推です。
全てが敵だった中で、初めて出会った父の味方……それが、プロケシュだったのです。彼が、グラーツの歓迎会に来ていると聞いて、ライヒシュタット公は、どれだけ胸を踊らせたことでしょう。いつの間にやら、ちゃっかり、プロケシュの隣に座っていた辺り……萌えますな。
ここは、プロケシュ目線で書くか、フランソワ目線で書くか、難しい選択でした。結局、史実に寄せることを選び、プロケシュ目線にしました。実在のライヒシュタット公に敬意を払い、誠実であろうと思ったわけです。心残りですが。いえ……。
編集済
家庭教師の願いへの応援コメント
フランソワが望むこととは何だったのでしょう、誤解を恐れずに言うのであれば様々な呪縛とは無関係な、望み……
父の、あるいは父の偶像の、またはその周囲による期待に応えようという意志と無関係に彼はなんらかの意欲を持っていたのでしょうか?
彼の物憂げさであったり深い孤独、悲しみ、虚無といった、環境は充実していながらその魅力的な人柄の奥底にちらつく薄暗い影は、実のところ、現代の若者に通じるような無意志、無気力に根差していたのではないかと、ここまで読んできて思いました。
自分の意志、などというものが程度問題の幻想であるにしても、自らが強く欲するものを持たない、持てないことが、彼をただ義務に、期待に応えようとすることに駆り立てたような気がします。
そしてそれが、彼の幸せと命を、削り取ってしまった……
作者からの返信
ありがとうございます!!
現代の若者に通じるような無意志、無気力……押し付けはいけないと思ったので、ずばりとは書いていません。ですが、私も全くその通りのことを思い、それが伝われば、と願って書いてきました。
普通の男の子なんです、彼は。その辺にいる子と、なんら変わるところのない、背の高い、(イタリア寄りの)フランスとドイツの混血の子に過ぎません。20歳かそこらで、先々のことや、世界情勢が読み取れるわけがありません(おとなだって無理です)。
自らが強く欲するものを持たない、持てないことが、義務と期待に応えようとさせた……これも、おっしゃる通りです。では、なぜ、ここまでの虚無に陥ってしまったか。
あるいは、同じ年齢の子の中で育たなかったのがまずかったのでは、とも思えます。家庭教師ではなく、学校のようなところに通えていたら、もしかしたら……。
なにより、彼に必要なことは、楽しみを見つけることだったと思います。同じ楽しみを共有できる友人がいれば、その楽しみは、倍増します。
でも、下手な友人を作ることは、危険なことだと見なされました。彼は、ナポレオンの血を引くからです。この血は、矯正されなければなりません……。
やっぱり、「犯人」は、いると思います。私のお話も、おおむね、間違ってはいないのではないか、と。
プロケシュの励ましへの応援コメント
そういえば、フランソワが泣き言を親族以外の前で言うのなんて、プロケシュかアシュラくらいのものですね……
なるほどこれは邪推してしまってもしかたない……?
作者からの返信
ディートリヒシュタイン先生が、あちこちで嘆いていますが、ライヒシュタット公は、本心を隠してばかりだったそうです。
ディ先生だけでなく、ある人が、ライヒシュタット公と議論をしていて、彼が反対意見を述べないので、てっきり、自分に賛成してくれていると思っていたら、後日、彼は反対意見だった……と知り、離れていった人もいたそうです(適当なエピソードが、なかなか作れないでいます)。
アシュラは、想像上の人物なので、ライヒシュタット公には、本音(と私が理解しているもの)を語って頂きました。実在のプロケシュにも、確かに、心を許していたのでしょう。後日、ディ先生が、生涯で、彼が心を許したのは、自分とプロケシュだけだった、と述べています。
他にも、ヨーハン大公とゾフィーには、かなり本音を語っていたようです。あと、祖父の皇帝のことは、尊敬していました。
邪推は……私の習い性ですから。ライヒシュタット公が知ったら、怒ると思います……。日本語でよかった!!
今はまだ……への応援コメント
史実でも、皇帝はフランソワのフランス王としての即位に否定的でもなかったのでしょうか?
ちょっと意外かも。
作者からの返信
これ、結構、本当の話です。
地の文ですが、「起きる可能性のある変化……」は、皇帝の本心のようです。また、これは事実かわからないとありましたが、もしお前がフランス王に即位するなら、金のことは心配するな、と言った、とも伝えられています(即位って、お金がかかるんですね……)。
孫を通して、フランスへ版図を拡げる。ある意味、極めてハプスブルク的です。例の、「余人は戦争をせよ。幸いなるかなオーストリア、汝はまぐわえ」というやつです。皇帝は以前、弟のカール大公と、マリー・テレーズ(マリー・アントワネットの娘)を結婚させて、フランス進出を目論んだのですが、これは、失敗してます(「カール大公の恋」)。
ただ、メッテルニヒは、ライヒシュタット公のフランス王即位(フランス王だけでなく!)は、望んでいなかったようです。彼はひたすら、ウィーン体制の崩壊を恐れていました。
ナポレオン人気、再びへの応援コメント
もう容姿の似た誰かを引っ張ってきて名乗らせろよってくらい名前と系譜に執着するな……
フランソワには影武者とかいたんでしょうかね
作者からの返信
なにしろ、ナポレオンの人気は、すごいですからね。ナポレオンの影の下で、甘い汁を啜っていた輩も多かったわけで。フランスのこの時代は、支配者が変われば、体制も180度代わり、(中には、フーシェやタレーランのような、風見鶏もいましたが)寵臣も官僚も、がらがらと入れ替わります。あの輝く日々をもう一度、って感じでしょうか……。
影武者……どうでしょうね。暗殺や誘拐計画の密告が、ちょくちょく、カール大公やメッテルニヒの元に届いていたので、むしろ、置くべきだったのではなかったかと、思われます。
カール大公は、全てを兄の皇帝に報告し、メッテルニヒが、そうした密告を、尽く握りつぶしていたようです。
編集済
1830年、夏の思い出への応援コメント
フランソワのマザコンっぷりは、幼少期の寂しさで説明される域を遥かに超えてるように思われるんですよね……
何があそこまで彼を駆り立てたのか……
マザコンというか、親全般か……
どうなんでしょう、偶像であるところのナポレオンへの崇拝がその妻にも向いたということなのか
作者からの返信
手持ちの本に、マリー・ルイーゼに当てた手紙が何通か載っているのですが、中には、どうしちゃったの、というような内容のものもあります。夜、一人で文章を書いていると、変な方向に書き進んでしまうことがよくありますが、そんな感じなのかなあ。
母は、父との思い出を語れる、唯一の人だから? でも、ナイペルクとの結婚が露見した後、自分は、ジョセフィーヌの子だったらよかった、なんて言ってるし(6章「ブルク・バスタイにて 2」)。
親、まで敷衍してしまうと、ナポレオンの子という、ポリティカルな側面を無視できないので、あくまで母親との関係で言うと、お言葉のように、充分に甘えることができないで育ってしまったので、何かが歪んでしまった、と私も思います。わりと、よくあることです。でも、マリー・ルイーゼにしてみれば、ほったらかしにしていた息子から、責められているように感じることもあったのではないかな、と思うと、辛いです。
あるいは、このマザコンぶりは、息子から母への、罰なのかもしれませんね……。
ゾフィーとフランツルへの応援コメント
そりゃ噂もたちますよ…フランソワもゾフィーも……
作者からの返信
この前にも、二人で劇場に行ったり、音楽会に行ったりしてますもんね。ゾフィーは、フランソワを積極的にエスコート役に指名してますし。噂が立ってもいいや、くらいの強気だったのかな。
夫のF・カール大公に、ぜひ、しっかりしてもらいたいところです。実際、この人、何を考えていたんでしょうね……。ひょっとして、奥さんが怖かったとか?
いつも本当に、ありがとうございます! お読み頂けているようで、すごく嬉しいです。
続きは、また明日で。すみません。鋭いご質問を戴いておりますので、よく考えて、時間をかけてお返事を書かないと、しっぽを出してしまいます。父子関係は特に難しく、マザコンも、正直、理解しがたい面もあります。なるべく、実際のライヒシュタット公に寄り添って書きたいとは思っているのですが……。わからない面は、妄想で補っているので、要注意です!
世話焼きの皇妃カロリーネへの応援コメント
あれえ、せりももさん、この前フランソワにはプロケシュがいるっていったばかりじゃないですかぁ……
フランソワもフランソワだぞ……
作者からの返信
思わせぶりなんですよねえ。フランソワは。
彼は、男ばかりでわちゃわちゃしている時が、一番幸せなんです。だから、軍隊が好きなんです。
それでもって、仲良しのゾフィーもヴァーサ公のことが好きだから、つい、嬉しくなって……。きっと、ヴァーサ公のお相手がゾフィーだったら、フランソワも不本意ではなかった筈です。でも、ゾフィーとヴァーサ公が幸せになると、叔父さんのF・カール大公と赤ちゃんのフランツ・ヨーゼフがかわいそうです。
プロケシュはね。別格です!!!
大丈夫です。ライヒシュタット公は、腐らせません。一生懸命頑張って、女の子も発掘しました!! どうか、ご期待下さい!
ゾフィーとヴァーサとスウェーデンへの応援コメント
フランソワの言う「同志」というのは、どういう意味なんでしょうね……
作者からの返信
フランソワはゾフィーを「僕のお母さん」と呼び、ゾフィーはフランソワを、「私のおじいさん」と呼んでいたらしいです(訳語、もう少し、考えてみます)。
「同志」というのは、私が選んだ言葉です。同じようにウィーン宮廷の外から来て、同じように疎外感を感じている。そんな二人の感情をこめたつもりですが……、
……こっそりと、私の趣味も含めておきました。ゾフィーだけではなく、フランソワも、ヴァーサ公が好きですから!(あ、お話の中で、ですよ? ヴァーサ公は実在しますが、彼に関するエピソードは、軍とスウェーデン史以外、フィクションです)
いつも本当に、ありがとうございます!! どうか少しでも、お楽しみ頂けますように……。
ゾフィーの愛するものへの応援コメント
ヴァーサ公、なんか強引そうだなと思っていたら度を超えて強引ですな
作者からの返信
北欧の人は、体も大きいし、こんなのに迫られたら、とてもじゃないけど逃げ切れない……そんな感じでしょうか。
ご安心下さい。ヴァーサ公が、フランソワの指導教官だったのは本当ですが、それ以外は、フィクションです。ただ、肖像画を見たら、あんまりイケメンだったんで、つい、いろいろと妄想が……。
でも、大丈夫です! フランソワには、もう、プロケシュという人がいますから!!
ゾフィーは……実は、ゾフィーと噂があったのは、フランソワの方なのです。その辺りにも、これから、触れていきます。そういえば、ナポレオンと最初の妻、ジョゼフィーヌの年齢差も、フランソワとゾフィーと同じく、6歳でした。父と息子って、似るのでしょうか……。
フランツ・ヨーゼフ誕生への応援コメント
フランソワ、かわいいもの好きだったんですかね……
軍関係でストイックさを押し出そうとしていたような気もしましたが
作者からの返信
「ホイップクリームをトッピングした……」は、ライヒシュタット公が、生まれたばかりの従弟、フランツ・ヨーゼフを見て、本当にこう言ったらしいです。ゾフィーと仲が良かったのも、本当ですし。
軍関係では、とにかく、自分の軍隊、自分の兵士、つまり、自分の仲間が欲しかったようです。
本当にこの人は、エピソードごとに、違った側面が見えて、それがまた、すごく魅力的です。成長するにしたがって、一段と、いろんな表情が見えてきます。そのうち、粋がって、かっこつけたりし始めますよ?
無理に統一した人格を表現するより、変わり織りのような色を知っていただければ、嬉しいです。
オルタンスの息子たち 2への応援コメント
だいぶ前のあれか……!!してやられた……
作者からの返信
へっへっへ。あれですよ。
いや、もう少し、ひねりたいんですけどね。ルイとシャルルの嵐なので、日本人的にギブアップして、一度、撤退しました。
それにしても、家族や友人たちは、いったいどうやって、区別してたんでしょうね。前に読んだ、この時代の小説では、双子によく似た名前(AB、BA、みたいに、前後を入れ替えただけのものでした)をつけて、母親さえ区別がつかなくなった、恋人は、どっちを選んだらいいのかわからない、ってのが、ありましたけど……。
オルタンスの息子たち 1への応援コメント
引っ越しやら大学のあれこれでしばらくご無沙汰しています
楽しみがお預けでつらかったので、またぼちぼちですが、追い付いていければと思います
さて、今回はボナパルト家の家系と闇フルバーストって感じですな……
歴史的事実を総合すると見えてくる、推測される事実が盛り込まれているとなんかこう、テンションあがります
作者からの返信
おお! 何もはともあれ、おめでとうございます! 今年は桜も、保ちがいいようで、春が、長く続きそうですね!
慣れない環境とか、大事な届け出とかで、暫くは、大変だと思います。でも、少しすると、楽しくなりますよ! 力が抜ければ、楽になりますから。
こっちは、いつでもOKです。なにせ、ライヒシュタット公は、このお話を、186年間も、待っていてくれたんですから!(別に、待ってなかったかも。ってゆーか、気づいてない?)
ありがとうございます。歴史的事実に結びついた妄想は、これから、もっともっと加速していきます。どうか、ひと時でも、お楽しみ頂けますように。
オルタンスの息子たち 2への応援コメント
こんばんは。
ああ……生まれ日でも彼の立たされた場所の特殊性が見えるのですね。
人間の一生は、その生まれた日と場所の、1日の天候と同調するのだそうです。
もしかしたら、その日、朝は薄曇り。午前中の僅かな間は春の兆しの心地よさ。昼頃から雷が烈しくなって……。
と、想像してしまいました。
大分、忘れてしまったのですが、カバラでは11日、22日の生まれは特異だとされていたはずです。殊に22日が。
カクヨムでも画像が付けられると、より楽しいでしょうにね。
これからも応援しています。
作者からの返信
すみません、誕生日は、3月20日です。
私の書き間違いです。水曜夕方を空けなくちゃ、それには、水曜日の仕事を22日の金曜日に移して、と、そんなことばかり考えていて、ついうっかり、22日水曜日と……。
正しくは、20日水曜日です。
せっかく、バカラのことまで教えて下さったのに、申し訳なさでいっぱいです。そして、こんな大事なことを、うっかり間違えた自分が、恥ずかしいです。ライヒシュタット公は、私にとって、大切な人なのに。
汐凪さん、本当にごめんなさい。そして、208年前のその日の想像を、ありがとうございました。雷は、まさにその通りです。彼の死は、まさしく、雷に先導されたものでした。
7月革命―④バロネスの怒りへの応援コメント
久しぶりのママ・キュー……
確かに、彼女が聴けば怒り狂ったでしょうね……
作者からの返信
いやあ、良かった。ママ・キューのことを覚えていて下さって! ここはフィクションですが、彼女はまだ健在なので、ご登場願いました。実際のところ、どんな気持ちでいたでしょうね……。
グルゴー将軍宅に、かつてのナポレオンの部下達が集まり、結局、何もしなかったのだけが事実です。あと、ライヒシュタット公の発達障害の噂と、オーストリア大使館がそれを否定しなかったことも。
この後も、欧州各地で蜂起が起きますが、鎮圧されてしまいます。フランスのこの7月革命も、ブルボン王朝は打倒しましたが、ルイ・フィリップの即位により、王制は存続します。変化は、まだ先のことでした。
いつも、本当に、ありがとうございます!!
7月革命―③絵のない絵本と自由の女神への応援コメント
後日通りですれ違って、「それうちの夫のズボン!」なんて修羅場も……あったんですかね?
作者からの返信
あらそのズボン! どこでそれを? 彼、どこでズボンを脱いだのかしら!?
私、知ってるのよ。革命に参加してたなんて、大嘘。あの人、浮気してたのよ。でもまさか、相手が男だったなんて!
すみません、つい。
でも確かに、ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」の左下の男は、ズボンを穿いていないんです……。
7月革命のお話は、もう少し、続きます。
いつも、本当に、ありがとうございます。どうか、愛想を尽かされませんように……。
7月革命―②悪意ある噂への応援コメント
フランソワ自身も、結局宮廷の外の人々からしたらそれこそ偶像でしかないのですね……
詳細を知りようが無く、しかし偉業を為したとだけされているナポレオンはフランソワにとっても、また市民達にとっても偶像だったでしょうし、フランソワ自身、偶像の子として偶像にならざるを得ない……
当然で回避しようもないことだからこそフランソワが不憫ですね
作者からの返信
特筆すべきは、フランソワが偶像となってしまったのは、オーストリアの意図が働いているということです。彼は、決して、ウィーン宮廷の外へ、出してもらえませんでした。彼の元に、ボナパルニストや共和派が集結しないように、との用心です。
もちろん、ヨーロッパの御者、メッテルニヒの意図です。
また、パドヴァ公爵のエピソードは、実話です。7月革命の時、在フランスのオーストリア大使・アポニーは、ライヒシュタット公の発達に関する、悪意ある噂を否定しなかった、と、パドヴァ公爵は、言っています。
アポニーの上司は、オーストリア宰相、そして彼の前任者でもあったメッテルニヒです。アポニーは、ウィーンのメッテルニヒと、頻繁に連絡を取り合っていました。
以上を、有罪証拠として、提出します。とてもじゃないけど、メッテルニヒは、シロではあり得ないと、思うのです……。
7月革命―①蜂起への応援コメント
久しぶりのアシュラだ!
フランソワは……そっとしておいてほしいものですね……
作者からの返信
ウィーンから出られないフランソワに代わって、アシュラには、いろいろな目に遇ってもらわねばなりません。
1830年代の外交は、ややこしいわりに実りが少ないので、初めは、さらっと、まとめるだけのつもりでした。でも。
どうでしょうか。世界史の流れの中で、フランソワがナポレオンを偶像視する理由が、少しでも、炙り出てくるでしょうか。間違っても、ナポレオンの偉大さ、なんてことは、言うつもりはないのですが。アシュラが、何か掴んでくれることを期待しつつ、お話を進めてみます。
直接の登場はないのですが、お話の中心は、常にフランソワです。大勢の人にとって。アシュラの心の中も。
いつも、本当にありがとうございます!!
アントワネットとフェルゼンの恋物語への応援コメント
フランソワの場合、権力的自由は命を蝕みがちなんですよね……彼の焦りと真面目さが彼を殺そうとしてすらいるように見えます
作者からの返信
よく、ナポレオンの息子は、体が弱かった、という記述を見かけます。もし、遠い未来まで、こんな解釈が残っていると知ったら、ライヒシュタット公は、どう思ったでしょう? 父のような立派な軍人になりたいと願っていた彼は、きっと、いたたまれない思いをしたことでしょう。
そんな気持ちから、悪役メッテルニヒを登用し、「故意による、結核への感染」という設定を用いました。他にも何人か、悪役を用意してます。
でも、それで、このお話の悲劇性が薄まるわけじゃないんですよね……。
いつも本当にありがとうございます。楽しい場面も、なんとか入れていきたいと思っています。
編集済
イタリア争乱の気配への応援コメント
メッテルニヒめ……
そりゃあ我が身かわいいのは当然なんだけど……なんだけどさあ
確かに孤独というのはフランソワの根底にあるんだと思います
どちらかというと俺は根源、原因より表出してる態度に注目してるから、せりももさんと違うことに言及するんじゃないかなと
書き出す側と、受け取って考える側と。
作者からの返信
考えて頂けて、嬉しいです。それをフィードバックして頂き、私もまた、考え、お話に載せていく。
ウェブ小説って、面白いですね!
読んで頂けた上に、真剣に考えて頂けて、凄く嬉しいです。ありがとうございます。
これも、ライヒシュタット公の魅力あってこそです。亡くなって180年以上経つのに、しかも、違う国の人なのに、凄いことだと思います。私に関して言えば、もう軽く、ナポレオンを凌駕しているよ、と、教えてあげたいです。あまり喜んで貰えないかもしれませんけど。
なぜ、ナポレオンを偶像視したか。答えは出せないかもしれませんが(ディートリヒシュタイン先生や、カール大公、ヨーハン大公にも、わからなかったのですものね。わかっていれば、ライヒシュタット公は、もっと生きられた筈です)、私なりに考えて、お話に反映させていきたいと思います。
ハンガリー王戴冠式への応援コメント
フランソワ……やはり焦り過ぎている……
認識が大間違いだなんてことはないけれど、やはり根底に偶像としてのナポレオン、そしてそこに至り、超えなくてはという一種の脅迫観念が常々感じられます。
作者からの返信
強迫観念、なるほどです。私は、ライヒシュタット公の、「孤独」という側面ばかりに目が行きがちです。一歩退いて、冷静に見ることが必要ですね。
冷静に批評できるかはわからないのですが、あまりのめり込まないようにという意味もあり、当時の歴史的なイベントを、ナポレオン2世という観点で、描いてみました。こちらは、来週からになります。歴史を描くのは、いろいろ不安で。きっと、いろいろやらかすとは思いますが、私なりに、頑張ってみます。
この人を表現するのに、ある種の客観性が、どうしても必要と思うようになりました。どうか、ご興味を殺ぐことのないようにと、祈るのみです。
新しい視点を、いつも、ありがとうございます。どうしても叙情的になりがちで、ともすると、独りよがりに陥る危険のあるところを、救って頂いています。
Ich liebe Sie zeit lange.への応援コメント
せりももさんすげえ……
歴史もの書く人の鑑ですよほんとに……
そしてフランソワ……
やっぱりナポレオンを偶像としてしかとらえられていない気がします、父としても、歴史上の人物としてでもなく……
作者からの返信
照れますな。ここで腐らなかったのは、我ながらよく踏みとどまったと、自画自賛……。
ですが、"zeit lange" には、本当にやられました。BL もブロマンスも、何ものをもってしても救えない、ライヒシュタット公の孤独を感じました。
「偶像」、おっしゃることに、はっとしました。ナポレオンは、フランソワにとって、すでに、「父」でもないのですね。だから、甘えが介在できなかったのだと、思い至りました。「偶像」には、追いつきようもないのに、ひたすら自分を追い込んで……。
教えて下さって、ありがとうございました。今まで、気づきませんでした。
自分は、役立たずなのか?( "Am I no use?" )という言葉も、長い間、私の中でわだかまっていました。その彼が偶像視しているのが、あのナポレオンかと思うと……人生は、もっといいかげんでいいんだよ、と、教えてあげたい気持ちでいっぱいになります。楽に生きていいんですよ、と。
いつも本当にありがとうございます!! 特に今回は、貴重なご教示を頂きました。
Ich liebe Sie zeit lange.への応援コメント
性別にかかわらず、自分の心と父の功績を理解してくれる(であろう)実直そうな人物に、耽溺してしまったのでしょうか。
苦しかったのですね。
きっと。
本当に信じ合える相手が誰もいないと感じて生きてきて。
作者からの返信
祖父の皇帝がいても。カール大公、ヨーハン大公の「父性」が身近にあっても。
孤独だったんですね……。
プロケシュの本を夢中で読んでいるプリンスを見て、フォレスチ先生辺りが、語学の勉強を兼ねて、フランス語とイタリア語(フォレスチは、軍務に理解があり、また、イタリア系です)に翻訳することを提案したのではないでしょうか。また、プロケシュを迎えに来たのがディートリヒシュタイン先生だった辺り、この伯爵の理解と後押しも、ある程度はあったと思われます。
それでもなおかつ言えなかった、父への思い……。口にしなかったのは、これら先生方の立場をも考慮したのではないかと、改めて、ライヒシュタット公の優しさが、哀しく思われます。
寂しさを共有して下さって、ありがとうございます。プロケシュは、実のところ、どんな人だったのか。私なりに、描いてみたいと思います。
ずっとあなたをへの応援コメント
うーん……にしてもフランソワ、偉く直接的な表現を多用するじゃないか……
作者からの返信
王子様に会ったんです。帰り際、いきなり手を握られ、あなたのことはずっと前から知っていたなどと、思わせぶりなことを囁かれ……。あれは夢だと思っていたら、次の朝、お城から(多分馬車の)お迎えが来たんです。
……なんでそれが、男なんだ!!!
って話ですよ。
私は、ですね。あっちこっちで、殿下の恋人探しを、ですね……(涙)。
ですが、このシーンは、私が書きたかった場面のひとつです。あえて脚色しなかったのは、その方が、ライヒシュタット公の孤独、父への思慕が、ストレートに伝わると思ったからです。なんといっても、ここの視点人物・プロケシュは、もう一方の当事者ですから。
それにしても、ウィーンには、そんなにも、ナポレオンの擁護者がいなかったんですね……。
いつも、本当にありがとうございます!!
プロケシュ=オースティンとの出逢いへの応援コメント
フランソワ……?
作者からの返信
ここ、資料に忠実に書いてます。
特に、プロケシュとの出会いの場面は、プロケシュ自身の手記によるものです。恋する女の子に初めて出会った10代の男の子云々は、プロケシュの述懐です。プロケシュも、相当混乱しているようで、そして、英訳した人も、ひどく戸惑ったようで、……こりゃ、英語じゃないぞ? を、私が強引に訳しました。
そういうわけで、最初に、BLを書いちゃったんです。いやあ、腐女子のカンというか (^m^)。ただ、どちらかというと、フランソワは受け……いやいやいや、あれは、違う世界の、違う人たちのお話です。
ごめんなさい。忘れて下さい。
いつも、本当に、ありがとうございます。
焦りと不安への応援コメント
マリー・ルイーゼ……結局最後まで自分のことで精一杯、フランソワのことをほんとに考えていたのか、疑問に思えてしまいます。
作者からの返信
少しデフォルメしていますが、だいたい、こんな感じの人だったと思います。彼女は、趣味に生きる人でした。音楽も絵画も玄人はだしでした。また、作中にあるオペラ劇場建造の他、音楽家のヴェルディにミラノへの奨学金を与えるなど、芸術へも、大きな寄与をしました。
ナポレオンとの結婚生活中も、そして、パルマ女公となってからも、しっかりとした芯の強さを見せつける場面が、多々ありました。決して、弱いだけの女性ではなかったことは、認めてもいいです。
ですが、ライヒシュタット公に対しては、どうだったのでしょう。そもそも、5歳になったばかりの息子を一人残して、ご褒美に与えられた赴任地へ行ってしまうなんて。そして、次の年には、もう、異父妹を産んでるし。
ただ、ナポレオンへの不貞を知ってからも、ライヒシュタット公が、母を慕い続けたのは、不思議です。切り捨てることさえ、できた筈なのに。悪い女に騙される素養が、大きいということなのでしょうか。この、母への思慕が何に由来するのか、私にはどうしても、わかりません。
年寄りの冷水への応援コメント
いい人だ……!二人とも……
これでフランツに光が差せばいいのに……
あ、それはそうとナポレオンが腐敗神話を持ってしまってますぜ
まあ腐敗も不敗もお似合いの男ではありますが、久方ぶりの誤字ですな
作者からの返信
OH,MY GO-------D!!!!!!
って、こういう時に使うんですね……実感としてわかりました。
私のパソコン、「ふはい」は「腐敗」しかないと、固く信じて疑っていないようです。いろいろまずいです。
ご指摘、ありがとうございました。本作は、腐らずにいくのが目標ですので、大慌てで直してまいりました。
ところで、ザウラウは実在の人物ですが、彼は、実際には、ライヒシュタット公の絡みでは、登場してきません。しかし、元警察大臣です。そして、ヨーハン大公と旧知の仲です。これを使わない手はないと考えました。
ザウラウは、この年、70歳。怖いものなしのお年頃です。元気に、メッテルニヒの悪だくみを、引っ掻き回してくれると思います。
大切な時に、いつも、本当に、ありがとうございます……。
焦りと不安への応援コメント
愛情と思慮から阻まれるのなら、まだ理解できる。
けれど、敵意や偏見で阻まれるのは、到底、受け入れられない。
この世に生まれる契機を作っておきながら、育っていくのを阻害した上に、健康を損なわせて命の危険まで招くなんて。
読み進めながら、歯噛みする思いです。
作者からの返信
ありがとうございます、フランソワに思いを寄せて下さって。
マルファッティ医師の診断には、ヤブ医者を超えた悪意を感じます。そして、メッテルニヒは……ライヒシュタット公に、転地療養さえも認めなかった一点においても、到底、許せるものではありません。当時のウィーン市民も同感だったようで、1848年のメッテルニヒ失脚の折には、逃げていく馬車に向かって、「ライヒシュタット公殺し!」という声が上がったそうです。
この世に生まれる契機を作っておきながら……本当に、その通りです。人間の心や感情を、この人は、どうして、理知や政治に還元できるのだろう、と、本当に不思議です。恋愛経験の多かった人とは、とても思えません。
本当は、外国の有能な宰相を、ここまで悪役に仕立てることへの、恐れのようなものがありました。子孫もいらっしゃいますし。でも私は、誰かを黒幕にしなければ耐えられなかったのです。運命というだけでは、あまりにも残酷で。
いつも、本当にありがとうございます。時折、歴史描写が手に負えず、説明調になってしまい、申し訳ないです……。
年寄りの冷水への応援コメント
ヨーハン大公の御心が、私たちの心に重なったかのようです。
ただ……援助の遣いは剣呑な感じがします……。
作者からの返信
ライヒシュタット公は、ヨーハン大公のことが、好きだったそうです。後に、友となった人(すぐに出てきます)が、記録しています。ですからきっと、ヨーハン大公は、ライヒシュタット公のことを気に掛けていたのだろうと……。彼がアルプスに籠りがちだったことが、残念です。
ザウラウのことは、実は、あまりよくわかっていません。ドイツ語のwikiや、オーストリアのオンライン百科事典の内容を、コピーしてグーグル翻訳にぶち込むという、乱暴な方法で、なんとか得た知識を元にしています。ヨーハンと軍務で一緒だったこと、政府高官だったこと、そして……。あまり出番はありませんが、少しでも印象に残して頂ければ、嬉しいです。
いつも、本当にありがとうございます。もう少し、フランソワが幸せな期間は続きます。そこから先は……、ためらい、惑い、でも、必ず、最後まで書きます。どうか、よろしくお付き合い下さい。
(承前)マルファッティの診断への応援コメント
うっわ
ひどいですねマルファッティ……
ていうかミルクの炭酸割って……うまいんすかね?
作者からの返信
絶対、まずいと思います。考えただけで、ゲップと胸焼けが……。
お言葉の通り、この時代の医療の限界はあるとしても、マルファッティは、ひどすぎると、私も思います。ヤブ医者だと言ってしまえばそれまでですが、彼の誤診は、あまりに甚だしく、それゆえ、何かウラがあるのでは、と疑ってしまいます。そういうわけで、私は、マルファッティを、メッテルニヒに次ぐ、第二の黒幕に仕立てました……。
前任者のシュタウデンハイム医師が、もっと長生きしてくれてたら……と、悔しいです。彼は、ライヒシュタット公を結核だと診断しました。シュタウデンハイムの治療のもと、体をいたわれば、彼は、もっとずっと長生きできたはずです。(同時代のナポレオン3世の写真が残っているので、きっと美中年なライヒシュタット公の写真も、見れたはずなのにぃ!!!)
こんな考えから、そして、その死のあまりに突然なことから、マルファッティの前の主治医、シュタウデンハイムもまた、宰相メッテルニヒの犠牲になったと、位置づけてみました。
寒さが厳しいです。今や、最大の敵は、お風邪です。どうか、お身お大事に。全力が出せる体調で、試験に臨まれますように。
共犯への応援コメント
こわいよー
こわいよー
話変わって今日受けてきた大学の世界史、二月革命あたりの歴史が出まして、メッテルニヒが出てきました
メインはイタリア史でしたが、すんなりメッテルニヒの択を消せたのはほんとにせりももさんの御蔭です
作者からの返信
おお! 良かったです、お役に立てて! 悪役のメッテルニヒですが、まさかそんな風にお役に立てるとは!
イタリアは、このお話では、オーストリア軍にカルボナリが弾圧されて、リソルジメント(再興、というか、統一運動ですね。後のファシズムのナショナリズムとは違って、純粋にイタリア統一を願った動きです)が、一時中断した辺りで終わると思います……。
というか、今日、大切な試験だったにも関わらず、昨日、お読み頂けたわけですね。ご感想まで……。
大事な時間を、ありがとうございました。ご成功を、心から、お祈りしています。梅の花が咲いてましたので、春は近いと思います!!
(承前)マルファッティの診断への応援コメント
神は天使の周囲に堕落や暗愚、退廃を振りまく。そして、利己的な、華美に腐敗しきった人格の持ち主に汚染されていく天使を死に救わせる。
悪魔は神を高めるために存在した。
魂の安寧のために弱きものの人生が暗澹としていても、救おうとすらしない神の使徒が、私は嫌いだ。
神は、全能たりえない。
全能を謳うのは騙りである。
……せめて、近しい人々だけは、善良で好意的でありますように。
作者からの返信
悪魔は神を高めるために存在した……
はっとしました。そんな風にして犠牲になっていく天使には、死しか、救いがないのも、その通りかもしれません。実際に、ライヒシュタット公の友人だったモーリツ・エステルハージが、別の友人への手紙に、そのようなことを書いていました。ナポレオンの息子ゆえに、開かれた門は、死しかなかったのだとしたら、それでも私は、彼の死を受け入れがたく思います……。
神は、全能たりえない。
全能を謳うのは騙りである……
もし、彼を、今の日本に連れてこれたら。しかし、今の医療でも、全快は不可能です。たとえ肺を切除したとしても、彼の望む生活は、もはや送れないでしょう。それなら、こうして彼の人生を辿っている私にできることは、何か。お話の上でだけでも、彼を救いたいと願ったのなら……。悩みつつ、惜しみつつ、少しずつ、書き進めてまいります。
どうか、今しばらく、お付き合い頂けますように……。
いつも本当に、ありがとうございます。とても心強く、少しでもいいものを、と、文章を磨くことを覚えました。
(承前)医師とカルボナリへの応援コメント
メッテルニヒ、消し方にも注意深い……。時期と方法が練り上げられていますね。
わたくし、ザッハさんの雇い主としか思ってなかった……。宰相なのに。
作者からの返信
ありがとうございます。
(1)メッテルニヒは、マリー・ルイーゼの産んだ子を介して、フランスの領土をかすめ取る気、満々でした。しかし、(2)ナポレオンが没落し、それなのに皇帝の孫でもあるライヒシュタット公は、一転して、宰相の「喉に刺さった棘」に。さらにもう一段階。(3)民族運動の火が、再び広がり始めたヨーロッパに、「イーグレット(イーグル…鷲、即ちナポレオン…の子)の檻を開けるぞ!」と脅せば、弱小領主どもは震え上がって、メッテルニヒの前にひれ伏します。
今、メッテルニヒの陰謀は、(3)に差し掛かりました。
ここまでは、史実です。
やはり、ライヒシュタット公をウィーンから出さなかった宰相の罪は、大きいと思われます。ですので、メッテルニヒを悪役に据え、妄想を練っていく所存です。
いつも、本当にありがとうございます。応援頂けて、凄く嬉しいです。どうか少しでも、ライヒシュタット公の魅力を、うまく描けますように。そして、汐凪 さまのご期待に、添えますように……。
(承前)医師とカルボナリへの応援コメント
いやー、また解決に近づきそうでワクワクしとります
楽しみ
作者からの返信
一気に謎解き、スッキリ解決! といけたら、いいんですけど……。
メッテルニヒの陰謀は、状況に合わせて、変化していきます。それはもう、ライヒシュタット公を利用しているとしか、思えません。もちろん、「陰謀」は、ほぼ、フィクションです。史実は、メッテルニヒの外交と、ライヒシュタット公への処遇だけです。それらのウラを(深)読みし、起きた結果と照らし合わせると、メッテルニヒの「陰謀」は、まだまだ続くと思われます……。
ご存知の通り、メッテルニヒの方が、ライヒシュタット公より、遥かに長生きです。フランソワを救済できるとして、どういう方法があるのか。その模索に、全力を傾けています。
マルファッティがカルボナリをカミングアウトし(これは、フィクションです。イタリア出身で、ヤブだったことだけが史実です)、ようやく、役者が揃いました。どうぞ、お時間に余裕のある時に、気長にお付き合いください。
ベートーヴェンの主治医への応援コメント
いつ出てもいいようにナポレオン周辺をやたらに勉強しているのに今日まで受けた入試で一回もその辺出てこないのは逆に何なんだろう……
重要な息抜きなので、ほんとにお世話になってます。
作者からの返信
かねがね、ライヒシュタット公は、控えめな方だと思っていましたが、まさかナポレオンまで……というのは、絶対、ありえませんが、大事な時に、なんか、ひどく無駄なことを覚えさせてしまったようで……。最後の切り札があるんだゼ! くらいの精神安定の効果しかないかもしれませんが、少なくとも、私はご成功をお祈りしていますので、そっちの効果も……(って、これ、神頼みですよね。それはそれで、失礼な物言いを……すみません)。
息抜きの娯楽くらいに思っていて下さい。くれぐれも、目が疲れない程度に。
こちらこそ、こんなに大変な時にまで、応援して頂いて、本当に、感謝です。ありがとうございます!!
ナポレオンと聴診器への応援コメント
私事ながら、最近祖父もやたらに咳をしているもので、シュタウデンハイム医師やディートリヒシュタイン先生の危惧には共感が止みません。
本人がなんともないと言い張るところも……
年を取ると喉が狭窄してきて痰が絡みやすいと聞きますが、フランソワの場合は瘰癧によって喉が圧迫されていたのでしょうか……その不快感のなかでも軍務に向かいたがった動機だってナポレオンの亡霊、呪縛でしょう。
どこまでもナポレオンのせいで、がついて回る、本当に、「偉い親を持った子供は苦労する」というやつですな。
そして何がたまらんってもう1830年だってことなんですよねえ……
作者からの返信
お祖父様、心配ですね。
私事ですが、私も、咳がひどかった時期がありました。私のは、単なるアレルギー性の気管支炎だったらしいですが、咳は、続くと苦しいですよね。肋骨が折れてしまう人もいるそうです……。お祖父様、どうぞ、お大事に。
ライヒシュタット公の肖像画を探していて、どれもこれも、首のあたりをひどく締め付けていることに気が付きました。ああ、これ、首筋の腫れ物を気にしていたのかなあ……と、妄想が膨らんでいきました。病気だけではあんまりだと思いました。おっしゃる通り、ナポレオンの呪縛を受けた人生は、気の毒すぎます。なんとか、フランソワの身の回りを華やかに盛り上げたく、この後、もう少し、工夫してみることにします。
ちょっと今週は、込み入った内容になっています。あまり根を詰められずに、お時間のある時に、適当に読み流してみて下さい。
大事な時期に、本当にありがとうございます……。
ゾフィーの懐妊への応援コメント
ライヒシュタット公はやっぱりいい子だなぁ……
んでこのヴァーサ公はよぉ……
いやゾフィーもだけどね
作者からの返信
ごめんなさい、ヴァーサ公! 肖像画のあなたが、あんまりイケメンだったので、つい……。
実際、フランソワの上官だったグスタフ・ヴァーサには、腑に落ちない点が、いくつかあります。その一つが、彼の父の叔父のあと、スウェーデン王位に就いたのが、フランスの将軍ペルナドットだったということです。ペルナドットの妻は、かつて、ナポレオンの想い人でした。そして、ペルナドットは、ナポレオンを妬んでいたフシが……。ライヒシュタット公とヴァーサ公の因縁は、他にもあります。おいおい、書いていきますね。
ヴァーサ公には、全くのヌレギヌを被せたわけではない筈……です。
ゾフィーの場合は、スキャンダルの噂は、その華やかさゆえと、割り切って頂くしかないのですが。
大事な時期に、お時間を割いて頂いて、本当にありがとうございます。
ディ先生の果てしない嘆きへの応援コメント
いっそ死にたがりにも見えてきそうな台詞ばかり吐いて、でも「知らない」だけ……フランソワ……
因みにナポレオンの戴冠式に関しては世界史の先生が世界史美術に関してかなり教えてくれていたのでカモでした
ダヴィドはあの時代のフランスでなかなかエグい立ち回りをしてた人でね、とか、余談に見えて点に関わる話をしてくれるいい先生です
作者からの返信
予感があったのかな、と思います。体もそろそろ、しんどい時があったでしょうし。そう思うと、もう、いたたまれないです……。
素晴らしい先生に恵まれて、良かったですね! 褒め言葉にならないかもしれませんが、ディートリヒシュタイン先生みたいな。
あ。「マラーの死」を描いた画家でしたか(今、調べました)! この絵、去年、日本に来たの、観ました! でも、画家にまでは、全然、注意が行きませんでした……
(´-﹏-`;)
こうしたことをアドバンテージにできるのも、飛蝗さんの実力のうちです。あと少し、どうか、頑張って下さい! 応援しています!!
ナポレオンの甥と姪 1への応援コメント
カルボナリ……復習復習……
時々忘れてちゃまずい用語が出てくるのでやっぱありがたい
作者からの返信
お役に立てるといいのですが。あと、ここに書いたことが、いろいろ、間違ってないといいのですが……。
ナポレオンの甥で、未来のナポレオン3世の兄が、カルボナリに参加していたのは、本当です。なかなかイケメンなのに、短命で……。弟のナポレオン3世は、長生きしますが、イケメンではないです。そう、思います……。
男の友情を壊すものはへの応援コメント
なんだフランソワ、ひとのせーにして!
お前が思わせぶりなのがいけないんだぁ!
作者からの返信
実際、ライヒシュタット公は、思わせぶりなんです、……男性相手に。だから、つい。
ここはフィクションですが、少し先に、資料を翻訳した(妄想する必要もなかったんで) ??? が、出てきます。こーゆーの、軍人間では、ありがちなんでしょうか? もちろん、見逃すことなんて、できません!
(??? の公開は、きっと、試験が終わった頃だと思うので、まとめ読みでも、全然大丈夫ですよ! いえ、飛蝗さんも楽しみにしていると思っているわけでは、決してありません)
柩を戦場にへの応援コメント
フランソワ、相変わらず戦争へのあこがれが強いようで……
父の偶像と共に、偶像の付属物も理想視してしまってるんでしょうね……
でもま、全体としてやっぱりフランソワはありえないくらいいい子……
それと、受験勉強の最中、ライヒシュタット公の没年とメッテルニヒの没年を知ってしまい、おいおいおいおいおいおいってなったんですが……いや、もう、酷い話ですな……
作者からの返信
ロシアが攻めてくればいいのに、とか、柩を戦場に~、は、ライヒシュタット公が書き残している言葉です。日記のようなものでしょうか。ここでは、フォレスチを聞き役にしまいたが、実際には、誰も読まないと思って、書いたものと思われます。よほど鬱屈していたのだろうと、痛ましく思いました。
……とても、ひどい話です。もういっそ、異世界に連れ去って、無双ハーレム……いや、多分、それはしないと思いますが。
大事なお時間を頂戴してしまい、申し訳ないです。いつも本当に、ありがとうございます!
温泉の勧めへの応援コメント
なんだよ大の男が揃いも揃ってかわいいな……
センター明日なんで、取り敢えずナポレオン関連が出たらそこだけは少なくとも全部取ってきますね(いやちゃんとやります、大丈夫)
センター後のご褒美に残りを読むの楽しみにしています。
お陰様で18世紀末から19世紀初期について学ぶモチベーションたるや我ながらなかなかのものがありました。御礼申し上げます。
作者からの返信
頑張れ~、頑張れ~、頑張れ~、頑張れ~、頑張れ~、頑張れ~、頑張れ!!!
私の考えでは、名前と受験番号さえ書いておけば、あとは、全然、大丈夫! 人生って、そんなものですし。
試験とは、名前と受験番号を書きに行くようなものです!!
飛蝗さんには、失礼かもしれませんが、いざとなったら、カンでもウンでも、鉛筆サイコロでも、何でもいいですから、とにかく佳い結果が出せますよう、お祈り申し上げています。
概ね後悔がなければ、それでOKです! きっとうまくいきます。
我らが氷であるゆえにへの応援コメント
あああ不穏
そしてフランソワは相変わらず無邪気……
作者からの返信
ゾフィーの夫の、F・カールに、もう少し、存在感があったら、ここまで不穏な話は作りませんでした。品のない悪ふざけが、好きな人だったらしいです。そして、彼は、帝位に、まるで興味がなかったといいます。ゾフィーは、将来の皇帝を産む為に、オーストリアに嫁いできたのに。私には、F・カールが、キーパーソンのようにも、思えるのです。
『ドン・カルロス』に憧れたフランソワは、とにかく、心を許せる、そして、自分を導いてくれる親友が、欲しかった。しかし、ヴァーサ公は、その役を、きっと拒絶したと思います。ソースは、ずっと後で触れますが、軍の指導教官ヴァーサ公が書いた、ライヒシュタット公の評価シートです。わずか数行ですが、私は、複雑なヴァーサ公の心を、思いっきり、妄想してしまいました……。
ネタバレになるので、ヘンな書き方ですみません。ナポレオン時代から積み立ててきた史実の上に、なおも記録を重ねつつ、慎重に、私の推理した人間関係を載せています。一緒に考えて頂けて、凄く嬉しいです。ライヒシュタット公の人徳ってヤツでしょうか……。
いつも、本当にありがとうございます。
シェーンブルンのあずまやでへの応援コメント
やっぱり本人とは無関係にナポレオンが邪魔をする……
そして不穏なゾフィー……
作者からの返信
実際のところ、ヴァーサ公がどう思っていたかは、わかりません。しかし、ナポレオンのせいで国を追われたこと、今現在の故国の王が、かつてナポレオンの部下であったこと……を考えると、彼が、フランソワに対して、いい感情を持っていたとは、とても思えないのです。
(ちなみに、二人の兵士のエピソードは、架空のものです。ライヒシュタット公は、軍でも、とても人気があったそうです。彼が出てくると、兵士たちは、歓声を上げたとか。この人気の源は何かを妄想し、実際にあったことを交えながら、ヘルムートとホルガーという架空の兵士を動かしていきます)
ゾフィーはね……。ライヒシュタット公のお相手候補 No.1 なんですけど、研究者の先生方は、全否定してます。仕方ないから、ネットで拾ってきた噂を採用し、もう少し、不穏に動いてもらうことにしました。
本当は、フランソワに、花を持たせてやりたいのですけれど……。
幼い恋心への応援コメント
うーん、しかしこんどばっかりはフランソワが暗君の素質を覗かせましたな……
というより単なる環境による若気の至りともろもろが悪い方に相乗効果を生んだというか……或はそもそもボナパルトの血なのか……
作者からの返信
前半の内容ですね? カール大公との会話は、資料のあちこちにあった、ライヒシュタット公の言葉をちりばめました。実際にカール大公に言ったものではないのですが、軍において、大公が自分の失敗を認めたと知り、ひどく驚いていました。部下の兵になめられたくないない云々は、私が補ったものですが、軍の秩序を何より重んじ、軍規を守る為には、名誉も犠牲にする、とも言っていました。
彼は、実際の戦闘に参加したことがありません。メッテルニヒにより、ウィーンから出して貰えないからです。もし、実際に従軍したら、また、違う考えを持ったかもしれませんね。
おっしゃる通り、若さと環境と、父親の悪影響……。一方で、カールやヨーハンのような「父性」も、身近にありました。「ボナパルトの血」を受け継いだとしても、いずれは、是正されたと、私は考えるのです。
流されるだけの貴公子ではない、我を通そうと奮闘し、強情を張り、それが、時には、誤りでもある……そういう姿もまた、魅力的だと思ってしまう私は、よっぽどのヤマイに罹っているのでしょうか……。
いつも、本当に、ありがとうございます。
ゾフィーと廃太子への応援コメント
新年の更新も恙なく進めてくださり、楽しませていただいております。ありがとうございます。
ああ、デジレの夫君ですね。
父ナポレオンの愛らしい婚約者だった、あの……。
本当に欧州の王侯貴族の血族も姻族も、こんがらがって、縺れにもつれて、ちょっと親しく会話するにも細心の注意をはらわなければ気まずくって仕方がない……。
ただ、識っていると、より面白くなりますね。
──ああ、そこで、このひとに、あのひとが繋がるのか!
これだから、御作に のめりこんでしまうのです。
今年も、どうぞ宜しくお願いいたします。
作者からの返信
旧年中は、温かい応援を頂き、本当にありがとうございました。私の方こそ、今年も、何とぞ、よろしくお願い致します。
ペルナドット将軍のことですね! 奥さんのことで、ナポレオンとは、イマイチ、しっくりいかなかったという。
細心の注意を払わねば、気まずい……本当にその通りだったと思います。デジレの姉は、ナポレオンの兄・ジョセフの妻ですし。ペルナドットも、気苦労の人だったのですね……。
歴史をよくご存知の汐凪さんに、面白いと言って頂けて、凄く嬉しいです。ただ私の場合は、ライヒシュタット公バンザイ! の一心しかないので、恥ずかしながら、書いていて、冷や汗モノです……。
ですが、歴史好きの方にも楽しんで頂けますよう、とにかく誠実に、精いっぱい、頑張って参ります!
ヴァーサ公とゾフィー、それにフランソワのお話は、まだまだ続きます。どうか、お楽しみ頂けますように……。
ゾフィーと廃太子への応援コメント
同い年とは思えねえ……
いろんな意味でかなわないな……(当然)
作者からの返信
フランソワ13歳、ゾフィー19歳の時に初めて出会い、いつからそうなったのかわかりませんが、そして、研究者の多くは否定しますが、フランソワとゾフィー大公妃の間に、噂があったのは、事実です。
この辺り、スウェーデンの歴史と、グスタフ・ヴァーサ公の生い立ち、そして、フランソワが彼の大隊で演習訓練をしていたこと以外は、全て想像です。私の妄想と、どうやら、当時囁かれていたらしいゴシップと。
まあ、wikiで見ると、ヴァーサ公は、美形ですし。おおいに、食指が動いてしまったわけです。フランソワだって、きっと……いえ、腐りませんよ!
↓ wikiの、ヴァーサ公のページです。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/グスタフ_(ヴァーサ公)
しかし、マリー・ルイーゼの二人目の夫で片目の将軍、故ナイペルクの息子と、同じ名前、「グスタフ」とは。ここは、是非とも、しっかりと書き分けねばなりません。
優しいゾフィーへの応援コメント
あけましておめでとうございます!
プリンスが元気で何よりですな!
読者さんも増えたようで、それも何より。
作者からの返信
あけましておめでとうございます! 今年も宜しくお願い致します!
「心配症の婆さん(モーリツ・エステルハージへ向けて)」こと、ディートリヒシュタイン先生の、今、一番の悩みは、プリンスの字が汚いことです。本当に、平和で何よりです。
お陰様で、お読み下さる方が来て下さいます。伴走して下さる方がいるって、幸せなことですね……。
これだけ書いてきて、ナンなんですが、このお話の真骨頂は、これからです。気を引き締めて参りたいと思います。早くからご尽力下さっている飛蝗さんと、実在したライヒシュタット公を、失望させることのないお話にしたいです。
時代に翻弄された犠牲者への応援コメント
ルイ・オーギュストは、ただただ、無防備なほどに善良な方でした。
錠前師であり、研究者であり、時代の最先端を行く知識人であった。
真心の人。
国王としての資質があったかは疑問を持たざるを得ないけれど、国王としての責務への自覚は充分に持ち合わせていた。
彼はアメリカを独立に導き、決して、暗愚でも無能でもなかった。
マリア・アントニアは、ただただ、無神経なほどに友愛に満ちた方でした。
他国で権力の頂点に立ったために陥った孤独に疲れ、気に入った相手に国庫の鍵を預けるような行動を繰り返した。
慈愛の人。
相手の示した好意と称賛にやすやすと心を開き、過剰なまでに愛を返そうとした。求められるままに。
彼女は自らの欲のために浪費したのではない。愛するとりまきの涙や甘言、あるいは懇願に応えてしまった。
お気の毒な国王夫妻。
国民のために。
親しい臣下のために生きておられたのに。
すべてに裏切られた。
家族だけが、拠り所となってしまった。
それなのに、夫妻は誰のことも恨んでおられない。
今際の際、フランスが自らの血で穢れることのないよう祈りを捧げた国王。
最期の瞬間、偶然に踏んでしまった執行人の靴を汚さなかったか気遣った王妃。
彼らに、一体、どれほどの罪があったと言うのでしょう。
たった1票差で死刑に処された国王の人品が、正しく伝えられていないことに、もどかしさを覚えます。
彼らに罪があるとしたら、害悪となる人間関係を断てなかったこと。
臣下たちに分を弁えさせなかったこと。
悪意や打算に満ちた宮廷を清められなかったこと。
……けれど、罪の大きさでは、彼らは最小に思われる。
あんなに大勢の奸臣がいては、対処しきれなくても仕方がない。
加えて国内も国外も情勢が急速に動いてしまったとあっては。
時代が違ったら。
宮廷内の人事が異なっていたら。
国王に兄がいなければ。
王妃に政治的知識と思慮分別があったら。
彼らの代で革命は起きなかったかもしれない……。
国民に慕われる名君として後世に名を残したのではないか?
私は、そう、考えてしまうのです。
濃密なまでに上質な、香気漂う せりもも さまの 物語に、そうしたことをとりとめもなく考えこみ、深い思索にふける時間を大切に過ごしています。とても貴重に思います。
そして。
この先の殿下には辛いことが増していきそうですね。
最後まで、かみしめながら拝読したいと思います。
お忙しい年末年始に、この寒さです。
どうか、ご自愛ください。
そして、新しい年も、魅力ある作品に触れさせてください。
楽しみに、お待ちしています。
佳き年をお迎えなさいますように。
作者からの返信
革命は、避けて通るつもりでした。一度踏み込んだら、決して這い上がれない……そんな予感がしていたのです。
マリア・アントニアの育った宮廷は、そのまま、フランソワの育った宮廷でもあります。伸び伸び育った少女と、心を鎖さざるをえなかった少年。
けれど、フランソワの心の純粋さ……貧しい人への慈愛や、必死に友情を求める気持ち、軍務により独立しようという強い気概は、確かに、ウィーン宮廷で育まれたものなのだと、ご感想を拝読して、改めて思いました。かつてのフランス王妃が持っていた天真爛漫さは、それゆえの美質は、明らかに、フランソワにも受け継がれていたのです。
ルイ16世については、娘のマリー・テレーズの目が、正しく言い当てていると思います。おっしゃる通り、彼は、優しい王でした。最後まで民衆を愛し、擁護していました。
……時代が違ったら。
本当に、その通りだと思います。民衆が飢えていなければ、経済がうまく回っていさえすれば、王への不満など、起きよう筈もなかったでしょう。むしろ、愛されていたと思います。
父王を断頭台に追い込んだ一票こそが、オルレアン公フィリップ・エガリテによるものだと、ルイ16世の娘、マリー・テレーズは、生涯、彼を許しませんでした。それなのに、エガリテの息子、ルイ・フィリップに王座を奪われるなんて……。
やはり、革命は、避けては通れないようです。改めて、強く、思いました。
私の方こそ、頂いたご感想で、すごく深く、思いを致しています。ともすれば、フランソワに肩入れしそうな自分を省み、大きな目をご教示頂けています。今後の展開で、少しでもご恩返しができればと、己の力不足を不安に思いながらも、なにかこう、ぐっと掴めたようなものを感じています。うまく表現できないのですけれども。
いつも、本当に、ありがとうございます。
そしてこの度は、レビュー、それに、コメントまで頂いてしまって、申し訳ないくらい、感謝しております。
なにより、フランソワを慈しんで頂けて、嬉しいです。ですが、ここに描いたプリンスに、少しでも価値があるとしたら、それは、モデルの力です。ライヒシュタット公自身が、愛に値する人だからです。
とにかく誠実に、でも、目を曇らせずに、書き進めて参りたいと思います。
そうなんです。もう少し先になりますが、辛く悲しいことを書かねばなりません。避けることもできるけど、それは、嘘だと思います。私にちゃんとできるか不安ですが、でも、きちんとお伝えしなければならないと思うのです。
伴走して下さる方がいらっしゃるという安心感の中で、お話を織り上げていく幸福。初めての経験です。なんと、幸せなことでしょう。
本当に、ありがとうございます。
しかし、決して甘えることなく、できる限りの精一杯の力で、これからも臨んでいきたいと思います。それしか、ご恩返しはできないからです。
本当に、寒い年末年始になりそうですね。どうか、充分にご自愛下さい。
来るべき年が、汐凪様にとって、素晴らしいものでありますように。
時代に翻弄された犠牲者への応援コメント
当時のルイ十六世観ってそうだったんですね……
まあ確かにどちらかといえばマリー・アントワネットのせいだったような気も……
一年間、お疲れ様でした。即物的というか具体的利益として世界史の勉強にもなりましたし、とてもいい日々を過ごさせていただきました。来年も楽しみにしています!
それではよいお年を!
作者からの返信
「臆病」というのは、どちらかというと、ライヒシュタット公の見方です。家庭教師のオベナウスは、そうじゃないと、叱責していましたし。確かに、フェルゼン伯に従って、素早く亡命していたら、或いは、処刑まではなかったかもしれません。しかし、ルイ16世は、最後まで、フランスの民を裏切りたくなかったのだと思うと(王の亡命は、列強諸国の軍隊に、フランスに攻め入る口実を与えてしまいます)、いい王様だったのかも。と、思えてしまいます。革命から生まれた軍人王・ナポレオンの息子は、キビシイですね……。
鷦鷯飛蝗さんには、毎回、ご感想を頂いて、どんなに嬉しく、また、私自身、気がつかなかったことをたくさん教えて頂いて、(手前味噌になってしまいますが)お話そのものが、格段に、グレードアップしました。こんなことは、初めてです。どれだけ有意義で、幸せな経験だったことか!!
勉強になったのは、私の方です。本当に、ありがとうございました。(しかし、世界史の勉強……大丈夫でしょうか。そこだけは、不安です。随分、趣味に走りましたし)
来年もお読み頂けるとのこと。もの凄い安堵感でいっぱいです。飛蝗さんのご期待を、決して裏切ることのないよう、また、私自身も悔いのないよう、精いっぱい、そして、誠実に、書いていきます。
佳いお年をお迎え下さい。そして、来年も、とうぞ宜しくお願い致します!!
名誉は自分で掴み取るへの応援コメント
殿下を理解して信じていても、
殿下の周囲が信じられないから、
殿下にすら言えなかったのだ……。
私としては、アシュラが、そんな気持ちも含んでいたように思えるのですけれどね。
何もかも隠さない。
それは、相手を想えばこそ、出来ないときもある……。
作者からの返信
ありがとうございます。アシュラの気持ちを汲んで下さって。
アシュラは、フランソワより、1歳、年上です。しかし、育ってきた環境により、精神的には、ずっと上の自覚を持っています。彼は、常に庇護の目で、フランソワを見てきました。フランスについて、余計な知識を持っていたら、きっと、周囲に怪しまれる……。幼稚ながら、これが、フランスから帰って来た当初の、アシュラの危惧でした。それがだんだん、フランスなんかに渡してたまるか! という、独占欲に、変わっていって……。しかし、それは、正しいのか。本当に、フランソワの為になるのか。その辺りを、これから彼には、たっぷり、悩んで貰いたいと思います。
何もかも隠さない。
それは、相手を想えばこそ、出来ないときもある……。
本当に、その通りだと思います。
一方で、あらゆることが隠しだてされた中で育ったフランソワの反応は、アシュラへの不信に向かうのではないか。そんな風に想像してみました。
私自身も言葉にできなかった二人の心をご指摘下さって、本当にありがとうございます。フランソワへのご理解あってのことと、とても嬉しいです。
名誉は自分で掴み取るへの応援コメント
ううむ……
少なくともフランソワはナポレオンのような女の扱いはしないだろうからアシュラの覚悟は幾分無駄になるんじゃないかとか思いたい……思いたいけども……
作者からの返信
男性に囲まれて育ったフランソワは、女性というものを、わかっていません。その点、父ナポレオンは、優秀でした。ナポレオンなら、もろもろ、きっと、うまくやってのけたでしょう。
因みに、ライヒシュタット公が怖いものは、ただ一つ。それは、年配の女性、即ち、オバさんだったそうです……。
パリの爆弾への応援コメント
相変わらずの不穏、剥がせない肩書にいちいち弄ばれて……
作者からの返信
剥がせない肩書……、本当にその通りです。フランスの民衆の、ブルボン復古王政への不満は、歪んだ形で、ナポレオン回顧へ、そしてこの詩がきっかけになり、その息子への期待へと、膨らんでいきます。
でも、もし、人々が、フランソワの実像を知っていたら? 彼は決して、青ざめたプリンスなどではなかったのですから。一流の教育を受け、父と同じく軍人への道を歩み、そして何より、父を誇りに思っていると、フランスの人々が知っていたのなら。
虚像だけを見て、いろいろ言われるのは、しかも、民衆の、不満のはけ口にされてしまうのは、ひたすら気の毒で、悲しいことだと思います。
廃太子の流転/天使の恋への応援コメント
うーんこれは……
でもきっとというかどうせ早とちりだぞ……知ってるぞ……
作者からの返信
オヤジ2人には、言いたいことを言わせてやって下さい。
で、私が何が言いたかったかというと、とにかく、フランソワはモテる! 皇族貴族から、庶民まで、幅広く、女性のハートを鷲掴み! ってことです。
対して、アシュラは、モテません。軽薄で、少し冷淡なところがあるし。フランソワには、絶対、敵いっこないのです。さすがに、その自覚くらい、彼にもあったと思われます。というか、なかったら、マズイです。
ぶっちゃけ、フランソワの恋人を探すのは、難しくて、ですね……。男性なら、候補がいるんです。でもそれ、きっと、違います……。
とりあえず、架空の女性、エオリアに、頑張ってもらいました。
まだまだ、恋バナ(?)は続きますので、どうか、お見限りなく。
いつも、本当に、ありがとうございます!!
ブルク・バスタイにて 2への応援コメント
あ
趣味が
趣味が見えたぞ
著しく趣味が
作者からの返信
えーーっ、上目遣いとか? 顔を赤らめるのは、フランソワの癖ですよ? あっ、やっぱり、手を取ったら、いけなかったのでしょうか?
そもそも、フランソワの愛読書、『ドン・カルロス』は、岩波書店も誇る(?)腐臭漂う名著でしたよ?
だ、大丈夫です。アシュラの想い人は、女の子です。私が掛けた保険は、立派に機能している筈!
ブルク・バスタイにて 1への応援コメント
また通知が来ず、いつもなら出る日だよなぁと思いつつ見に来てなかったら四話溜まってました……
偶には纏め読みも乙なもんで。
作者からの返信
ひょっとして、2話同時に更新すると、通知が行かないのかもしれませんね。5000字を超えると、途中で切って、同じ時間に予約しているのですが、それがいけなかったのかもしれませんね。今度は、少し、時間をずらしてみますね。
何にしても、お読み頂けて嬉しいです。
ありがとうございました!!
少し余計にお時間を頂戴してしまうかもしれませんが、なにとぞご寛恕を。
ヴァンドームの柱のてっぺんにいた人への応援コメント
どうあってもナポレオンはその名も含めて宗教でしかあれないのですね……
作者からの返信
少しずつ、です。ここから少しずつ、黒殿下……じゃなくて、ライヒシュタット公の作戦を広げていきます。
それに伴い、父ナポレオンの重みも、少しずつ、彼から減じていくような気がしてなりません。
以前、ライヒシュタット公が母への手紙に書いていましたが、時代の流れが早いのです。フランスでは、わずかの間に、ブルボン朝が倒れ、ブルジョワジーの世になりました。何世紀もの間続き、絶対に倒れることがないと思われていた王権神授が、失われたのです。
聡明なライヒシュタット公は、いつの間にか、父ナポレオンの考え方が、古くなってしまっていることに、ある時点で、気がついた筈です。