メッテルニヒのフランソワ観は、自らのうしろめたさとナポレオンという偶像のせいで歪んでいたのですね、ほかのほとんどの人々と同じように……
思い込みでもリスクヘッジとして大間違いではないというのが悩ましいところ
作者からの返信
メッテルニヒは、
・いやがるオーストリア皇帝を説き伏せて、ナポレオンとマリー・ルイーゼの結婚に尽力し、
・結婚式では、まだ影さえないのに「ローマ王万歳!」などと乾杯の音頭を取ってナポレオンのご機嫌を取り、
……。
おっしゃる通り、うしろめたさが、常にあったと思います。ナポレオン人気が衰えないゆえに、うしろめたさは、いっそう歪み、ついにライヒシュタット公は、宰相の「喉にささった棘」になってしまったのでしょうね……。
ライヒシュタット公のリスクは、その魅力です。まして彼は、皇帝の孫です。これはもう、回避不能……。この辺りに、メッテルニヒの絶望を感じます。
メッテルニヒの心情、思惑、そして
忍び寄るフランツの死の影、面白かったです^ ^
作者からの返信
ありがとうございます。
メッテルニヒの心情はもちろんフィクションですが、結核の感染以外は、だいたいこんな感じで間違いないと思っています。この辺りで、ライヒシュタット公の任官が見送られたのは事実で、それは彼の体調によるものだとされています。
そもそもオーストリア軍は、プロイセンほど軍規は厳しくはなかったようですが、とにかく硬直していて、中央の決定を覆すことはなかなかできませんでした。不満を持っていた将校、特に若い将校がライヒシュタット公の周りに集まったら、それはとても危険だったと思います。
何かできそうで、ぎりぎりでできなかった無念を感じます。
いつも応援、コメント、本当にありがとうございます。大きな力を頂いております。