五色ヶ原たしぎ

コロナ禍で外出自粛を迫られる今、VRによる精神の解放(あえて大袈裟な言葉を使います)を予感させてくれる作品です。 WEB小説界でVRを扱うと、やたらと美少女やバトルがついて回りま…続きを読む

二月になった。頭の中を駆け抜ける10万文字。 読み終わった。まだ二月一日だ。 あれ、まだ「連載中」？　どうか、続きをください。 この物語の大筋は、大筋どころか九割は、あらすじに書…続きを読む

多くの創作者様が交流されるカクヨムに投下された爆弾。 ぶっちゃけ、こんな想い知らない方が幸せやん？って思う。 ぶっちゃけ、創作をしたこと無い人には少しも刺さらないやん？って思う。…続きを読む

高位な存在の独白が流れる中で、 彼女＜アリス＞がその産みの親である＜サキ＞から学んだ言葉、 「ワンチャンあるぞ」 がどこまでも生々しく感じられました。 作中の言葉を借りるなら、 …続きを読む

未知なる世界への入り口は、元カノが残したストッキングでした。 女装というセンシティヴなメインテーマを主軸に置きながらも、 複雑に絡み合う現代の承認欲求のありのままを描いた意欲作で…続きを読む

新米納棺師の苦悩と葛藤を描いた邦画「おくりびと」。 怪に魅入られた特殊清掃員を描いたホラー映画「クロユリ団地」。 こうして例を挙げ始めれば枚挙に暇がないほど、 「生と死」、そしてそ…続きを読む

通い慣れた通学路を照らす淡い夕日。 おだやかであたたかい黄昏色の中で、 「今日一日の自分を全部燃やしてしまいたい」 そう考えたことが何度かあります。 傷ついた。傷つけた。 嘘をつ…続きを読む

しかしある種の記号的存在ともいえるカィザマニャラフですから、
それについての定義や考察を咎めることはできませんよね……。

すべての創作家に自由あれ。

今は見守ります。

目次に並んだ名作ゲームたちをきっかけに読み始め、 あれよあれよと一気読みしてしまいました。 時は令和元年。 人は多様化された様々な娯楽の中から、 自らの趣味趣向にあったものを容易…続きを読む

「共依存」、更には「百合小説」と謳われた本作は、 その触れ込みに恥じぬほどに甘やかで、そして耽美な物語でした。 想い人が抱えるトラウマと、もう埋めることの叶わない空虚。 友愛を越…続きを読む

むしろ、彼女こそが被害者で。 きりもみ回転しながらぶっ壊れていく子供たちの純情。 その陰にはいつだって、子供のままに大人になった保護者たちの姿があった。 負の連鎖の中で、時間…続きを読む

最近の私 →仕事を終えて深夜2時に帰宅 →部屋があったまるまでなんか読もう →Twitterで書籍化のニュースを見かけていた本作へ着地 →2:30くらいには大笑いしたままAmaz…続きを読む

もしも、私がこの国の独裁者だったら、 国語の教科書にこの詩集を載せることでしょう。 もしも、我が娘が「死にたい」などと呟いたら、 私はそっとこの詩集を差し出すでしょう。 もしも…続きを読む

どこか退廃的な雰囲気を纏う悲恋の数々。
情熱の底に眠る確かな優しさは、人を狂わせるのに充分である。

裂いて嬉しい　はないちもんめ。
鬼を殺そう　そうしよう。

読んでいて息が詰まりそうになるほどの悲痛な独白の羅列。これがブラックユーモアであってくれればと、願わずにはいられない。 ところで人格というものには、先天的なものと後天的なものが有…続きを読む

本作はYouTuberを題材とし、彼らが「事故物件から生配信を行う」、あるいは「事故物件に収録に出掛ける」という形式を基本として展開される。 会話文を主体にした小説は今や数多く存…続きを読む

本作品には非常に素晴らしいレビューがすでに沢山寄せられていますので、私は少し違った観点から書かせて頂きます。少し風変わりなレビューになってしまうかもしれませんが、どうかご容赦を。 …続きを読む

本作は、テンプレートに沿った作品が好まれる傾向の強いWEB小説界隈において、常にテンプレートを破壊し続ける笛吹氏の最新作である。 良質な海外ファンタジー小説を彷彿とさせる世界観を…続きを読む

ロバ耳の生えたツンデレ女王様。 装備はロバ耳でＹＯＵもちろん萌え？ でもちょっとまって。 こちらの女王様、ちょっと毒舌が過ぎるよ？ わりといろいろなお話のツンデレを見てきたけど…続きを読む

大人に成りたかった少女と、大人に成ったつもりでいた少年の織り成す陰鬱な青春の１コマ。短編ですから詳細は省きますが、わずか4000字強の中で二人の対比が見事に描かれています。 誰も…続きを読む

アクアリウムを通じて広がっていく女子高生たちの友情の輪と、 ディスプレイされた水草が揺らめくような青春の煌めき。 「これぞライト文芸！」といった軽やかな筆致ながらも、 確かな文章力…続きを読む

「読め」と「読まない方が良い」の一斉射撃。 今も肺の中を満たし続ける世俗の空気が、 気付かぬ間に見失わせたものたちの狂騒。 あるいは、目を伏せていた、 目を伏せざるを得なかった…続きを読む

清くもなく正しくもなく、 それでもその心臓が鼓動を打つことに、 いくらかの価値を見い出しているのならば、 法的に守られた場所があることをご存知ですか。 あなたの平凡な日々は誰かの…続きを読む

主人公は極限まで甘やかされて育った養殖エルフの女の子。 蝶よ花よと育てられ、何の苦労もなく生きてきた彼女ですが、 お約束の異世界転生をしてしまいます。 だがしかしっ！ 彼女…続きを読む

霊感体質の【僕】には彼女がいる。 闇よりも深く病んだやみつきの愛をくれる【超絶美少女ハルカ】が。 え？ 「リア充爆発しろ」って聞こえたけど？ とってもとっても羨ましいって？ ふ…続きを読む

技巧も修辞も何も必要とせず、ただただひたすらに美しくて痛い。 読み手を殴りつけて心を抉り取るような言葉の羅列です。 『詩』という表現方法に何を求めるのかは人それぞれだと思います。…続きを読む

AI小説の是非やその可能性について様々な話題、憶測が飛び交う昨今ですが、それらに対する想いを時に悲観的に、あるいは楽観的に語ってくれるキャラクターたちに惹かれ、思わず一気読みしてし…続きを読む

実は私、本作『愛しの五右衛門』が発表されたその日に、オスの子犬を飼い始めたのです。なんという奇跡的なタイミングでしょう！　さすがにその名前までは同じではなかったのですが、イケメンっ…続きを読む

それでもまだ貴女に、 真っ白な余白が残されているのならば、 それを踏み潰すのは俺で在りたいと、 最後の純心が願うのです。 蛇の皮を剥ぐように。 蝶の花弁を毟り取るように。 貴女の…続きを読む

踏み絵のような前半部分を越えると、
『人間』が見えてくる。

それを最大の賛辞とさせて頂きたい。

骨に纏わる狂気と、狂気を裏打ちする純粋。 悍ましさの裏側に、純白の願いを見た次第。 真空パックに留めるやうな。 インスタントカメラで撃ち抜くやうな。 貴女のもっとも中心たる場所を…続きを読む

今や巷に溢れたチート主人公たち。 いきなり最強。何度でも転生。なぜかモテ度MAX。親が大富豪……。 数え上げれば枚挙に暇がありません。 ではでは、こちらの姫君はいかがでしょう。 …続きを読む

瑞々しさの溢れる文体と、体温を感じさせる登場人物。 浮遊感漂う独特の世界観と、躍動感のある台詞回し。 そして何より、一万字に満たない短々編作品でありながら、しっかりと転結の盛り込ま…続きを読む

「トイレを題材にそんなに何本も短編が書けるわけがないじゃん」 正直に言います。この作品に出会った当初、僕の中のＯＤＩＳＡＮはそう訝しんでおりました。 ところがどっこい（すっとこ…続きを読む

発想良し、文章良し、テンポ良し。 キャラ良し、萌え良し、ケモミミ良し！！ と今のところ、僕の中の６部門において他の追随を許さない良作です。特にケモミミ部門においては戦闘力５３万を…続きを読む

桜の下には死体が埋まっている──梶井基次郎の短編小説の有名エピソードを引き合いに、読み手を深淵へと誘うホラー作品。 短い文字数の中に散りばめられた、生への執着と死への畏怖。 喰ら…続きを読む

本作を紹介するにあたり、まず目を見張るのはその戦闘描写である。 疾さと立体感を兼ね備えた戦闘シーンは、脳裏にまざまざとその映像が浮かび上がる。登場人物たちの窮地が、あるいは傷を抉…続きを読む

この度は拙作「バタフライエフェクト」を大賞に選出して頂きありがとうございます！ 何度もタイムリープを繰り返した甲斐がありましたっ。 しつこく過去に戻っては推敲と校閲を繰り返し、よ…続きを読む

ギャグのセンス、会話のテンポ、文章の表現力──それらに惹かれ、職場の休憩所で声を出して笑い、いつの間にか引き込まれ……半日で読了してしまいました！ そしてまさかの……小学五年生に…続きを読む

作者である彼とは、言葉でのみ繋がっている。 Web小説の世界で知り合った、顔も知らぬ人物に一目を置くのは、陰翳礼讃の精神を忘れた、文明の利器が齎す愚行なのかもしれない。 しかしだ…続きを読む

噛りかけのリンゴが変色していったり、 温泉たまごのようにグツグツと煮詰められたり、 ハンバーグのように成形されたり、 トンボでごろごろと平らに均されたり……。 たくさんの段階を経…続きを読む

読みやすい文体ながらも、心理的な道筋がきっちりと描かれており、心地好い読了感が包んでくれる作品です。 お互いがお互いを慮りながらわたわたしている姿が微笑ましく、優しい気持ちにさせ…続きを読む

完全に引き込まれて二日間で完読してしまいました。おかげさまで自分の創作は一つも進んでいません。被害は甚大ですｗ ライトタッチな恋愛要素と、広く認知された歴史ネタ、そして個々のキャ…続きを読む

自分が取りこぼした青春の姿を見た気がしました。春夏秋冬、寄り添ったりすれ違ったりを繰り返しながら、廊下を歩いていく二人の姿が目蓋に浮かぶようでした。 タイラさんの文体、非常に好み…続きを読む

中村龍さんのレビューにつられてふらりとやってきました。擬人化──ええ、擬人化ですね、まさか元素の！ ほっこりするし、まったりするし、でもちょっと切なくなる。娘がもう少し大きくなっ…続きを読む

必要な語彙が、必要な時にそこに在って、水泡に包まれているような印象を受けました。乾いたシーンも、そうでないシーンも、ずっと雨の匂いがするような、不思議な感覚を覚えます。