概要
エルフの村で、蝶よ花よと愛でられ育った、苦労知らずの少女『リィル・イートキル』。
そんな彼女が、びっくりする理由で現代に転移!
彼女が飛ばされたのは、過酷で苛烈な九州の山の中だった!?
九州には存在しないはずの巨大な獣──ヒグマを付け狙う男『天狗』と。
わがまま盛りの少女エルフが送る、サバイバル・グルメライフがここに開演!
ワクワクのストーリーと、美味しい山のグルメ。
どうぞ心行くまで、ご堪能あれ。
イ キ ル
「生きるためには〝EAT KILL〟しかない……!」
完結済みなので、一気読みできます!
※この小説には犯罪行為や残酷な描写が存在します。ですがそれは、法律・法令に反する行為を容認・推奨するもので
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!隠す気もない剥き出しのテーマ
食育だの「生きる事とは他の命を奪うこと」だのという、しちめんどうくさい前置きに続き、取って付けたように現れるエルフ娘に天狗面の男が振る舞うのは、ムカデ盛り合わせに蜘蛛の生食。まさに砂糖菓子に焼肉のたれをぶちまけるがごとき暴挙。
ジビエ料理と呼ぶには野趣に富み過ぎるマタギ食のフルコースにげんなりした頃、達磨男(男?)の登場により天狗面の男の過去が紐解かれる。時折見せる狂気めいた妄執の理由。過ちによって失われたもの。
おふざけに見えた前半から一貫して描かれ続けた「生きる為の食」という命題が、濃密な血と獣の匂いに包まれ、凄烈でいて荘厳な決着へと突き進む。
各人「おぅ……」というブラバ要素は無…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ほんわか異世界系に見せかけた、「命」を学ぶ物語
ベタベタに甘やかされて育ったエルフのヒロインが異世界の山に転生し、そこで出会った奇天烈な男(天狗)とサバイバルを学びながら暮らしていく。
これだけ聞いたら、流行の「読んで学べる異世界ファンタジー」に見えるかもしれません。
でも、この物語の本質は「生きるために食べる」「生きるために殺す」という、命の在り方です。
何かを食べなくては、そのために何かの命を奪わなくては、誰しも生きていけない。
その原則と、それに絡む悲しくも温かいストーリーが見事に織り交ざり、読みながら、泣きながら、食育を体験していきます。
軽い文体に、確かな読み応え。皆様もお楽しみください! - ★★★ Excellent!!!苦労知らずのエルフに、現代日本人でも無理なマタギ生活ができるの???
マタギというか、山暮らしができる現代人が、いったいどれだけいるのか。
もはや、現代人にとってレッドリスト入りされた絶滅危惧種にもよく似たマタギ生活をしてくださいと言われたら、5000兆円くれなきゃ、やりませんよ、わたしは。そう思うのは、きっとわたしだけじゃないはずです。
そんな超ハードモードのマタギ生活に、花よ蝶よと育てられたエルフの少女リィルが挑む。
リィルの成長を応援したくなる内容ではないですか!
しかし、読者という外側から、生きるために罠を仕掛けたり、キノコを採取したりする、彼女を見守っていると、たまに攻撃力高すぎる飯テロにダメージを受けますから、空腹時に読むことは避けましょう。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!日々が学び舎(๑•̀ㅂ•́)و✧
中々時間が取れず、読めていないですがすごく勉強になります。
エルフ娘のワガママにカチンと来たり、共感出来ちゃったり、でもここまでは(ヾノヾノヾノヾノ・ω・`)ジェットストリームナイナーイとか思いながら、リアクションの問題だけだったり。
最初は天狗さんの言いたいことが見えなくて、わかってくると次は何を教えてくれるんだろうってワクワクする。
サバイバル自分も行けるような気がしてくるから怖い((;゚Д゚)ガクガクブルブル
……無理です。
ボスとの対峙の戦慄など。こっちまで緊張してくる描写にドキドキです。
薄いラノベより薄い調子で始まりながら、ドカンと心に訴えてくる作品。
期間…続きを読む - ★★★ Excellent!!!これは萌え系ラノベの皮を被った食育小説です。
主人公は極限まで甘やかされて育った養殖エルフの女の子。
蝶よ花よと育てられ、何の苦労もなく生きてきた彼女ですが、
お約束の異世界転生をしてしまいます。
だがしかしっ!
彼女を待ち受けていたのは、自給自足の極限サバイバル生活。
チートどころか、今日食べるものさえもありません。
一時的に彼女を保護してくれた壮年の男(注意・天狗装備)も、
甘やかしてくれるどころか「養殖豚」などと暴言を吐く始末で……。
とにかく難易度EXTRA HARDのマタギ生活は前途多難です。
深い深い山の中で、食べ物を探さなくては生きていけないのですから。
そして自らが生きることは、つまり他者のいのちを奪うこと…続きを読む