無神論者たちの唄

作者 陽澄すずめ

196

67人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

生体義肢を題材にしたSFアクション超大作です。

はらはらドキドキのスパイサスペンス。迫力満点のアクション。個性派キャラたちの人間ドラマ。

番外編は、違ったタッチで、主要キャラにフォーカスをあてています。それもまた面白く、番外編の域を越えています。

女性ヒロインのキッカがかっこよく素敵。憧れます。

恋の行方も面白いです。

早く、映画化なってほしいです。

★★★ Excellent!!!

核戦争後の都市。戦闘用義肢。戦闘工作員。クラッカー。
ハードボイルドに決めようとして、これ以上になにを望もうか。
なぜ彼女は戦うに至り、彼と彼女の邂逅はどんな意味を持つのか。
その土地に生きる人たちの生活と、その裏。その娘は、健気に未来を紡ぎ続ける。

最大の陰謀。
それはどのように、なぜ、誰が作り出したのか。そこに総てが帰結する。

★★★ Excellent!!!

ケイイチが戦場で負傷し、病院で目を開けたとき、自分の四肢は生体義肢となっていた……。ここから全ては始まった。

過酷な戦場が痛々しいですが、ハルカの存在でケイイチが義肢を受け入れ、何より命が救われたことを受け止められたのが良かったです。

SFであり、サスペンスであり、アクションであり……もう臨場感溢れる描写が素晴らしく、読む者をぐいぐい引き入れていく世界を展開されています。
そして、キッカが最高にカッコいいです!

★★★ Excellent!!!

クールな筆致で描かれるアクションシーンは、絶望的に不利な状況と圧倒的な戦闘力の差がある敵との闘いばかり。読者はヒロインのタチバナ・キッカに同化し、心拍数を上げて、窮地を切り抜けることになる。だが、ゴールかと思ったその場所では、さらなる危機的状況が待ちかまえているのだ。

今作の読みどころはアクションシーンばかりではない。親しい人たちの死、裏切り、悲しい過去、スケールの大きな陰謀、そして頼もしい仲間たちとの出会いという、熱くて深い人間ドラマが展開される。

これはもう読むしかない! と、思いませんか?

★★★ Excellent!!!


 近未来を舞台に、戦闘用生体義肢を移植された女工作員が活躍する、スタイリッシュなバトル・アクション巨編。

 とても女性が書いているとは思えない硬質でクールな文体。にも拘わらず、癖がなく読みやすい本文。なかなかの長編なんで、読み終えるまでに時間がかかるかな?と思ったが、本編がスタートしたら、もうノンストップ。
 簡単そうに見えて難しい、クールな女性主人公のバトル・アクションが、緩急とりまぜて読者を翻弄する。

 まず主人公の女工作員キッカのキャラクターがいい。クールで、ハードで、美人で、強くて、でも女なのだ。この、ちらりと見せる女っぽさが、ぐっとくる。

 そして、物語の展開もいい。アクション物は、映画でもコミックでも小説でも、アクション・シーンがえんえん続くと誰でも飽きてくる。が、本作はバトル、アクション、ドラマ、謎解き、出会い、エロス、大食いと緩急取り交た手練手管で、読者を攻め立てる。
 そのさまは、まるで、時に甘い言葉を耳元で囁き、その舌の根も乾かぬうちに裏切ってくる凄腕女スパイを相手にしているようだ。

 当然、主人公がいい女なら、周囲に集まってくる野郎どもも、ひと味ちがう男ばかり。
 ちょっとどんな男たちかは、ストーリーの展開に触れることになるので説明を割愛させていただくが、とにかく無駄なキャラが一人もいない。

 また、バイプレイヤーたる女たちにも注目してもらいたい。大活躍!はしないのだが、それが少女であったり天使であったり、あるいは悪魔であったり。主人公キッカとは好対照をなして彼女をとりまき、その相関図はまるで見事な花時計のようだ。


 本作は、精密なプロットで構成されたクライムノベルという感じではないのだが、とにかくここは頭を空っぽにして、ド派手に戦い、可愛く食べる女主人公キッカの活躍をご堪能いただきたい。


 そして、さらに付録の番外編!

 追加… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

この一言に尽きます。
内戦とも言える混乱が続き、閉塞感漂う近未来。新技術を狙って暗躍する者たちと、技術を悪用されないように守ろうとする者たちとの暗闘が描かれます。

主人公たちの躊躇のなさに惚れます!
やはりアクションは、躊躇わずに引鉄を引くことで映えるなあと再認識いたしました。

文字で映えるアクションを読みたい方、必読ですよ!

★★★ Excellent!!!

この作品、☆とレビューが沢山ついていて、その評価に値する素晴らしい作品です。

キャラ造形や心理描写など、高いレベルでバランスがとれています。その中でも最も評価すべき点は、アクション描写かなと思います。この激しさあってこそ、他の部分も輝きを増していると思うのです。

キッカ、ソウマ、ケイイチ、ミズコシなど、登場人物の名前がぴったりで、これも作品世界に浸るのに重要な要素だなと感じました。

完璧な世界観で番外編まで書き上げた作者さんの力量は、「すごい」の一言に尽きます。

気になった方は是非、読んでみてください。

★★★ Excellent!!!

コンバットナイフ、パラベラム弾、そして、グレネードランチャー!
この作品で使用される武器の名前を見ただけでも、胸が熱くなる人は少なくないはず。

美人スパイ「タチバナ・キッカ」が襲い来る刺客たちをぶっ倒していく、痛快なSFアクションです。

舞台は「三つ目の核」で国家機能が停止し、帝国軍政府の統治下に置かれている未来の日本を思わせる国(作中では日本とは書かれていません)。国家解放を求める反乱軍の台頭により、現在まで内戦状態が続いている。

天才医師である「川島」は「生態義肢」と回復促進薬である「アニュスデイ」を開発した。
しかし、不幸な時代の中で、それは「人間兵器」をつくる技術として応用されてしまう。

被験体第1号となったのが、内戦孤児となっていたタチバナ・キッカだ。

この物語には、もう1人の主人公と呼ぶべき人物がいる。
医療行為として生体義肢を移植された、元自衛隊員のクドウ・ケイイチ。

キッカとケイイチは、それぞれの目的のために、拘束された川島医師の救出に向かう——。

次々と迫り来る危機、手に汗握るハード・アクション!
美人スパイといえば、これも欠かせない、お色気シーンもあり!

一方で、息が詰まってしまうことがないように、癒やし系のキャラも上手いバランスで配置されています。

さらに、SFアクションとしてだけでなく、川島医師の娘である「ハルカ」とケイイチの恋、キッカが持っている家族というものへの憧れなど、恋愛、家族愛の物語としても楽しめます。

番外編がまた素敵なので、そこまで含めてぜひどうぞ!

★★★ Excellent!!!

綿密に作り込まれた世界観、華麗なる戦闘描写、個性溢れるキャラクター達……どれを取っても最高の作品です!

SFジャンルを読み慣れていない私でも作者様の素晴らしい筆力のおかげですんなりと物語の世界に入り込むことができ、いつのまにか夢中になって続きを貪欲に欲し、どっぷりと作品の魅力に取り憑かれてしまいました。

この吸引力は、まさに沼。

まず、ヒロインのキッカが素敵すぎる!
麗しい外見はもちろん、アクションシーンでは映画さながらの躍動感に満ちた動きで魅せ、それでいて心には大きな隙間があり、更には見た目を裏切る大食漢……ともう、格好良い可愛い美しいの三拍子が見事に揃ってます。

強いばかりでなく、時に弱さを見せるところに彼女の寂しさ、そして女を感じさせ、私まで何度もドキリとさせられました。

彼女だけでなく、同僚のソウマの最強なるツンデレっぷり、協力者となるミズコシの場を和ませる明るさ、ユナのいじらしさ、マスターの優しさなどなど、登場人物それぞれに様々な魅力が詰まっております。

また『もう一つの物語』である主人公・クオンとハルカ。
彼らの愛は切ないまでに美しく優しく、物語全体に漂う陰惨で血生臭い空気の中にあるからこそ、香り立つように際立ちます。

思わぬ展開の連続に、目を背けたくなるシーンも多々ありますが、それでも見ずにはいられない。読まずにはいられない!

最後に彼らの心が唄うものは何か、是非とも読んで確かめていただきたい。

その響きに胸を打たれること間違いなしの名作です!!

★★★ Excellent!!!

王道のSFを地盤にしたうえでそこに展開されるストーリーやアクション、サスペンス、それらが非常に洗練された作品です。
序章から本編終盤までの構成、伏線の張り方とその回収が見事で、アッと驚かされる展開の連続で最後まで余すことなく楽しむ事が出来ました。

登場人物の心情も深く描かれている為に感情移入しやすく、話にのめり込みやすい作りとなっています。
この作品の真のテーマは「愛情」。親子や姉妹、夫婦や恋人など、深い愛情と残酷な現実に揺れ動くキャラクター達の心情が鮮明に描かれており、その描写には息を飲んでしまいます。
主人公のキッカやクオンだけでなく様々なキャラクター達にも自然と愛着が湧くでしょう。
筆者の深いキャラ愛がうかがえるようです。

アクションシーンとそれ以外の緩急の調整も素晴らしく、とにかくテンポが良いので読み進める手が止まりませんでした。
心理描写や情景描写も非常に上手いのですが、専門知識が必要とされる場面が多いSFジャンルで各所において全く違和感なく読めてしまうというのはかなり技術が必要で、それらは筆者の豊富な知識量が為せているのだと思います。

加えてこの作品の良いところは、番外編として各キャラクターに着目したストーリーが展開されている点です。
本編では語られなかった話、キャラクターを好きになった読者に向けたサービスという点でも、抜かりがありません。
エンタメとしても素晴らしい作品です。

★★★ Excellent!!!

一組のカップルに訪れる、突然の混迷。この二人はどうなるの、これから何が始まるの?という、期待感にあふれる導入から始まります。
カッコよいキッカの活躍で進んでいくストーリーと、可愛らしいユナに時々キュンとし、そして……。
あぁ、ネタバレせずに上手いレビューを書くって、凄く難しいですね。
戦闘シーンとかもカッコよくて、あ、男性キャラもとても良いです。
何を読もうかなぁと探されている方は、是非ご一読ください。

★★★ Excellent!!!

ぶってよし、撃ってよし、食ってよしのヒロイン・キッカのアクションを楽しむもよし。彼女を取り巻く個性豊かな大人の男たちを、乙女ゲーのように攻略対象として妄想して楽しんでもよし。そんな大人たちを傍から見るJKユナのウブさを楽しんでもよし。楽しむ要素満載の近未来SFアクションで、とても贅沢な一品だと言えるでしょう。

しかし、本作を単純な娯楽作品にとどまらないものにしているのは、キャラクターが各々を見る眼差しの機微にあります。
頼れる上司を見る眼差し、気に入らない同僚を見る眼差し、父親の影を求める科学者への眼差し、特に主人公キッカがひとりひとりの男性を見る眼差しと揺れ動く心情は、彼女を間違いなく生きた存在として読者の中に浮き上がらせます。

道具の使い方もまた巧みです。例えば第十一話のキッカが化粧を施すシーン、『パールの入ったグレーのアイシャドウを瞼に乗せ、目尻を軽く跳ね上げたアイラインを描く。長い睫毛をマスカラでコーティングすると、クールで硬質な目許ができ上がった。両頬にはローズ系のチークをすっと鋭角に入れ、指でぼかして馴染ませる。仕上げに、鮮やかな色の口紅で形の良い唇を彩った』、普通ならばこのシーンは無駄な文章にも見られかねませんが、これによってキッカがメイクアップをしながら自分の心の内に化粧を施すように、メイクアップマインドしていることが前後の関係から明らかであり、退屈な単語の羅列と捉える読者はまずいないでしょう。女性ならではの描写だといえるのかもしれません。
そしてこういった各種ツールを使った心理描写がしっかりしてるが故に、物語が進んでいく中、ひとりの女性が戸惑い傷つきながら戦う様には真に迫るものがあります。読めば読むほど、読者は主人公に肩入れせずにいられなくなるでしょう。

時に繊細な涙を流すウブな少女になり、時に男を手玉に取る魔性の女になる。そんな肉食系ヒロインを攻… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

 驚くべきSF小説。もしもSF部門とキャラクター部門が一緒だったら、この作品が大賞を取っていたかもしれないと思わされる。それくらい主人公のキャラクターが立っていて、彼女が繰り出すアクションも素晴らしかった。小生はガンアクションは苦手だったが、この作品に出会って、目が離せなくなった。物語の構成も、年月をまたぐのにタイムラグが一切なく、見事に過去と現在、未来を書ききっている。つまり、この作者様は文章力と構成力が並外れているのだ。
 物語はSFリミタリーもので、主人公は女性・橘菊花。橘はもともと厄を受けて人間を守るもの。つまり、自己犠牲の象徴だ。そして菊は日本における象徴的な花であり、昔は死者に手向ける花だった。もはや主人公の名前を見ただけで、胸が熱くなる。主人公はハニートラップもコンバットファイトも行う闇の仕事をしている。両親も妹も亡くした天涯孤独の身だ。そんな彼女はある人の依頼から、会社を裏切ることになり、戦いに身を投じることになる。同僚との対決。自分と同じ薬で強化された化け物との戦い。薬を開発した博士から託された物。その託されたものの中味は、ある人体実験の映像だったが、すぐに消えてしまう。
 そして、裏切りに次ぐ裏切り。新しい仲間。しかし黒幕として現れたのは、意外な人物で――。一体誰が誰と繋がり、誰が味方で誰が敵なのか分からなくなっていく。敵の味方は敵なのか? 敵の敵は味方なのか? 博士と妹との思いもよらぬ関係性は? 果たして彼女に新たなる希望は見えてくるのか? 
 読まないと損をする素晴らしい作品。
 是非、ご一読ください。

★★★ Excellent!!!

派手なアクション、読み手にも伝わる緊張感、予想だにしない裏切り、様々な要素が作者の高い文章力で表現され、その面白さに思わず嫉妬していまします!
「キッカ」や「クオン」、「ソウマ」はもちろん脇役達の味も引き立ち物語の細部も彩っている。

たくさんの方に読んでほしい一作です!

★★★ Excellent!!!

まだ番外編は読んではいないのですが、本編を読了いたしましたのでレビューさせていただきます。

本編通して感じたことは、「硬派なハードボイルド」といった感じです。
とても女性が書いたものには感じられませんでした。

よくバイオニクスの最先端の事や、兵器関係にもよく勉強されていて、『元女性自衛官かな?』なんて勘ぐってしまう自分もいたりしました 笑)

また、通信、電子機器、近未来的な要素を盛り込ませつつ、戦闘形態の最終段階である、『生身の格闘』をも忠実に、渾身を込めた文章で表現をするなど、アクションに関してはかなり力と模索をされたことでないかと思います。

さらに、話が単調にならないように、随所に散らば間かれたアットホームな雰囲気や、ユナの存在などは流石としか言えない部分と感じました。

心理描写や、情景描写なども、知来ちらりと『女性じゃないと書けない文面だな』と感じる部分もありました。キッカの揺らぐ心情やユナの思春期独特のクオンヘの思いのぶつかり合い、情景描写での女性ならではの仕草(メイクアップや衣類関係などなど)は、僕が描くとしたら、女性の友人と質疑応答しながらでなくては書けないでしょう。

その様な文体の資質を持ちつつ、しっかり執筆にあたり事前に各ストーリやキャラクターが、きちっと本筋に纏まる様に作り上げられたプロット、それに必要な勉強すべき資料情報の収集、そしてすずひめさんが得意とする文体での表現、その具現した形が『無神論者たちの唄』という結晶体になったと考えます。

でも、その労苦を読者に感じさせない部分は、それほどまでにすずひめさんがご自分自身楽しんで書かれた結果だと思いますし、それは、この評価の高さとレビューの多さが証明しているのではないのでしょうか。

最後になりますが、今更ですが、完筆お疲れ様でした。番外編に関しては、また一話ずつ大好きなお酒と共に楽しく読ま… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

SFの出だしとして、世界設定とキャラクター像をしっかり伝える事は重要だと思うのですが、この作品はそれを実現しているだけでなく、冒頭で「これからとてつもない何かが起きようとしている」という期待を持たせてくれます。
シャープでスタイリッシュに戦う、女性エージェントならではの戦闘バリエーションの豊富さ。アクションシーンが終わると会話パートが楽しみになり、それを終えるとまたアクションシーンが楽しみになるような読者を引っ張り続けるメリハリ。次々と襲い掛かって来る敵陣営の、力任せと思われた手口の裏に見える計算された謀略など、枚挙にいとまがない面白味。
紹介文ではなく、台詞や行動で綴られる性格の癖がキャラクターの魅力を最大限に引き出していて、笑顔・涙・怒り・戸惑い・優しさ・哀愁・ジョーク・悪態、登場人物たちが見せる全ての要素に惹かれます。
とにかく読者をあっと驚かせる仕掛けが、最初から最後まで溢れているのも醍醐味のひとつ。
指を一度鳴らすだけでトランプが鳩になる手品を見るような、巧みな伏線と回収に思わず唸ってしまいます!

★★★ Excellent!!!

遠い未来なのか、それとも明日や明後日、来年の未来なのか。そんな不可思議な、しかし現実に陸続きであるかのような存在感の舞台がまずは魅力的です。そこで目を覚ました主人公が置かれた、現実とは思えぬ日常。それは、我々のような日本人、天災以外に敵のない人間の価値観を激しく揺さぶります。平和ボケという言葉の、その本当の意味を教えてくれるかのような内容、唸らされますね。オススメです!

★★★ Excellent!!!

 読み始めてすぐに、
「あ、これは面白い作品だ!」
と確信しました。
 引き込まれる文章で、なかなか途中でページを繰る(クリックする)手が止まりません。

 私は戦う強い女性が好きなので、それもすごく良かったです!
 時々見せる、ちょっとした色気がまたすてき。
 もちろん男性陣もかっこいいですよ。
 個人的にはミズコシさんが好きです!

 最初に感じた、
「面白い作品だ!」
という期待はもちろん裏切られることなく。
 かっこいいお話でした。おすすめです〜!

★★★ Excellent!!!

政府が機能しなくなった日本は某大国の掌の上で踊らされ、
内戦により荒廃を極めることとなった。そんな架空の未来。
「生体義肢」の実験の陰に、せめぎ合う孤独と渇望がある。
年月を経て実験に革新の兆しが見えたとき、死闘が始まる。

前章では自衛隊員のケイイチ、本章ではスパイのキッカが
生体義肢の移植を受けた経緯が初めに語られ、話が導かれる。
生体義肢とは、生体由来の筋肉と骨から成る生身の義肢を
神経細胞レベルで接合し、脳の随意によって動かせるものだ。

天涯孤独のキッカはある日、敬愛する川島博士に懇願され、
Aファイルと銘打たれたデータを届ける秘密の任務を負った。
決死の情報漏洩作戦を後押ししたのは、頼れる先輩のモリノ。
程なくしてキッカは何者かに追跡され、命の危機に晒される。

ハママツで偶然にも出会う人々には血の通った温もりがあった。
キッカは、同じ戦闘用生体義肢の被験者であるソウマと再会し、
拭い切れない違和感と張り巡らされた罠の存在に気付いていく。
危機に次ぐ危機をくぐり抜け、やがて対面する黒幕の正体とは。

強く冷徹で美しく、同時に弱く純粋で儚いキッカが魅力的。
悲しい運命に抗って戦う血濡れのヒロインがお好きな方に
ぜひおすすめしたいハードボイルド・スパイアクション。
細マッチョから癖あり後衛陣まで、男前もそろってます。

★★★ Excellent!!!

アイツが絶対怪しい、と思って読み進んでましたがまさかその人が、
という展開がこれでもかってくらいに繰り返されます。
ネタバレしたくないのでこんな表現で許して下さい。

ごめんなさい、読んだのはまだ半分ちょいです。

ケイイチとハルカがコールドスリープに入ったところから物語が進み始めます。

壮絶な戦闘シーン、次々と襲い掛かってくる敵に精も根も尽き果てそうになる中、
それでもキッカに休憩を許さない作者様の恐ろしさが垣間見えますw

とにかく時間のない中で読むと後悔しますよ。
のめりこんで一気に読みたくなる作品ですから。

※タイトルはSF Hardboiled Love Romanceです。文字数制限のせいで略しただけです。

★★★ Excellent!!!

血の味は好きですか?

私はあまり好きではありません。つまりは口内を切って血液を味わっている状態ですから。愉快な状況ではないでしょう。

この作品からは血の味がします。
なのに、ちっとも嫌じゃない。それこそが魅力を引き立てているから。

物語の冒頭から活躍する実直なケイイチとその彼女が、この物語の主軸にいます。彼らは運命の波に飲み込まれながらも、出会うべくして出会い、惹かれ合い、そして最後の天の川を渡るときに再会を誓います。

そして彼らが再会するように、すべての物語の歯車とキャラクターたちの行動原理が組み立てられていきます。

ハードなアクション、エロス(ここ重要!!)、そして女が女であることの存在証明――まさに血の味が展開され、息を呑んでいるとあっという間に世界に取り込まれてしまいました。

けれど読み進めていくと、その再会のためのロジックが不思議な「ずれ」を見せていきます。

彼と彼女以外のキャラクターたちがまぶしい光を発してきます。
お読みでないかたは、ぜひ、そのまばゆさを感じていただきたい。
既読のかたには、ソウマと&キッカの存在感のことだと、お伝えしたい。

この血の物語は、実は、ソウマとキッカの不純愛物語なのですから。

ソウマとキッカは、日々に迷い、人生を煩悶し、運命から逃げ出そうと、それに流されて生きようと、苦しみ続けます。その姿は、まるで現実の私たちそのものです。純愛ゆえに再会を求めるケイイチとは全然違う。

物語の後半は、ソウマとキッカが、人間の弱みを抱えながら、それでも気持ちに気づき、腫物に触るようにやんわりと距離を縮めていく。
「お前ら中学生かよ! 美味しい! 正義! ソウマのツンデレ! はよデレろ!」と叫ばずにはおれません。
ちなみに私は叫びました。はよ! デレよはよ!

ケイイチとヒロインが純愛だとすれば、ソウマとキッカは不純愛。

この素晴… 続きを読む

★★★ Excellent!!!


 情景描写、特に戦闘シーンが圧巻。
 もちろん、世界観や設定もよく練られていて、ストーリーを追うだけでも十分楽しめる作品だ。
 だが、この作品を読んだら、アクション・シーンで受け取る情報量の多さと、その量が詰め込まれた各一文の情報密度に驚くだろう。
 映像で見たら、これでもかと繰り返される動きの連続にめまぐるしさを感じるのではないか。
 そう感じてしまうほどの情報が、アクション・シーンには詰まっている。

 SFというジャンルより、アクションというジャンルでカテゴライズしたい作品。
 つまり、動的な作品を求める読者にぴったりのエンタメとお勧めできる。

 もちろん、バトル系SFを求めている読者にも是非読んでいただきたい作品です。

★★★ Excellent!!!

一話を読んですぐにレベルの高さに気付かされました、まさかこんなところに野生のプロがいるとは……と。情景描写や戦闘描写に無駄がなく、シーン切り替えの潔さはアクション映画を見ているようでした。

それと特筆すべきは男性と女性の感性が至る所に敷き詰められているところです。そこには性別が見せる男性と女性としての立ち位置や、扱われ方、そして考え方の違いが多く表れていて、それに対する理不尽や葛藤を見せつつも、それを面白可笑しく茶化していて決して読者にこれと押し付けることなく上手に料理されていると感じました。

特にこの物語は女性の方に読んで欲しい物語であると同時に、書き手の方も女性の心理描写については、大いに参考すべき教科書的読み物になると思います。文句なしの★3。

★★★ Excellent!!!

俺はこの作品を見て確信したぜ、これはプロの仕業だってな!
何故か?見ればわかるんだが、抜群なまでにアクションシーンがうまい!俺も冷蔵庫でつくられる氷くらいにはアクションや戦闘シーンを書く自信はあったつもりだが、そんな俺の自信をかき氷でも作るかのようにすり潰しちまいやがった!それほどまでに情景が思い浮かぶシーンがたくさん書いてあるのさ!26話にあるキッカとソウマのところとか俺にはまず書けねえ!完敗だ!
また、ストーリーもすげえ!まるで上質なハリウッド映画を見ている気分にさせるくらい、設定、伏線、キャラが綿密に絡んでいる!こんなすげえ作品、プロ以外誰が作れるって言うんだ!?


失礼しました。
ですがこの作品ほんと凄いです。セリフ回しといい、戦い方といい、大作映画のノベライズ版を見ている気分です。またキャラもうまいです。特にソウマです。無理矢理既存のジャンルに分類するなら「ツンデレ」にあたる彼ですが、そこは作者の力量が遺憾なく発揮されているために一味も二味も魅力が出されています。特に第38話。お約束のテンプレキャラではこの展開は出来ないでしょう。ツンデレ好きも、そうでない人も見てほしい展開です。

★★★ Excellent!!!

このお話は、核戦争後の未来が舞台となったSF作品です。

物語は、ケイイチという元自衛官と、キッカという女性スパイによって進んできます。
二人の共通点であり、この物語の重要な要素であるもの。

それは、生体義肢という医療技術。

この技術の開発と使用方法にまつわる部分の謎が徐々に明かされ、それに伴い、キッカの過去、そして彼女の心の葛藤、成長が丁寧に描かれています。

また、本作は『スパイもの』としての醍醐味である、潜入、そして戦闘シーンも必見です。

心躍るエンターテイメント作品。是非あなたもご一読ください!

★★★ Excellent!!!

本作を紹介するにあたり、まず目を見張るのはその戦闘描写である。

疾さと立体感を兼ね備えた戦闘シーンは、脳裏にまざまざとその映像が浮かび上がる。登場人物たちの窮地が、あるいは傷を抉る痛みが、まるで読み手である私の身に起きたのではと錯覚するほどに。

"SFアクション・エンターテインメント"と云う名に恥じぬだけの戦闘描写が、何よりも読み手を惹き付けて離さない。

そして次に、心情描写である。

特に、主人公である特殊工作員キッカの、内面を書き出す表現力は圧巻だ。強さの裏に潜む自己矛盾。女の醜さと、孤独な少女を内包した一人の主人公の姿が、とても魅力的に描かれている。

戦う"今"だけではなく、戦うまでの"今"が描かれている事。
そして、”今まで"もずっと戦ってきたのだという、キッカの輪郭がしっかりと描かれている事。想像の域は出ずとも、それらはきっと作者の豊富な人生経験に裏打ちされているように思う。

"SFアクション・エンターテインメント"と云う枠には収まらぬ人間ドラマを、この作品に見る。

★★★ Excellent!!!

生体義肢などの近未来SF設定や、なかなか覗き見ることの出来ない裏世界のことまで、どれもとても丁寧に書かれているので、リアリティがあって楽しめます。ハラハラする展開も盛りだくさんで、飽きさせません。
特殊工作員の菊花をはじめ、ユナちゃんなど、主人公以外のキャラクターも魅力的です。

★★★ Excellent!!!

核爆発後の日本を舞台とした、スリリングなSF作品です。
それでいて、大切に育まれる愛の物語から幕が開き、『生体義肢』なる医療技術と謎のメモリーチップ、それを巡る陰謀などが繊細なタッチで描かれていきます。
SFといっても現代の延長線上にある世界観で理解もしやすく、安定した文章力でとても読み易い作品です。
特筆すべきは主人公キッカの色気ある美しさで、彼女の佇まいに滲む艶感は、煤に塗れた作品世界に映える彩りになっています。
SFは難しくてちょっと……という方にもオススメできるシリアスなエンタメ小説です。

★★★ Excellent!!!

冒頭から一気に作品の世界に引き込まれたよ。三人称視点なんだけど、ついつい登場人物に感情移入しちゃう。なにより、状況がわかりやすい
歴史背景や生体義肢の設定もよく練られていて。その世界観と先の展開が気になってついつい先へとページを進めちゃう!
もっと多くの人に読んでほしいなぁ

★★★ Excellent!!!

この作品の一番の魅力は何ですか。もしそう尋ねられたなら、登場する女性たちです、と答えます。
自身の弱さを知りながら、強くあろうとするヒロインのキッカさん、そして作中の癒しユナさんや眠り姫ハルカさんが魅力的なのはもちろんですが、川島博士の妻メイコさんの苦悩と葛藤が描かれたとき、その感情の激しい相克に、彼女が女性であるということに、つよく惹きつけられずにはいられませんでした。
他の作品を拝読して思っていたことを改めて確信しました。すずひめさんの描かれる女性は、とても女性らしいのです。
キッカさんの不安な気持ちを誰かへの思いで支えようとする脆さや、ユナさんがゆれる綺麗な自分と醜い自分との狭間、そして、ハルカさんの深くてまっすぐな慈愛や、メイコさんの身を焼きつくすほどの激情、それらに共感してしまうのは、誰の胸にもそうした感情が宿っているからではないでしょうか。

そしてもちろん、この物語にはもうひとつの、大きな魅力があります。それは、息をつく間もないほどの、危機また危機、アクションの連続です。
特殊工作員のキッカさんが任務を行うところから始まる本編は、ページをめくる手を止めさせないほどにスピード感のあるシーンが連続して、読む人を物語の先へ先へと引っ張っていきます。
誰もがきっと満足するほどに迫力と勢いのある展開、ここに触れないわけには参りません。

エンターテイメントを楽しみながら、登場する女性たちの心の声に耳を済ませてみてください。彼女たちがより一層身近に、そして魅力的に感じられるはずです。

★★★ Excellent!!!

この物語には、多くの女性が登場する。
ときに喜び、哀しみ、愛し、そして憎む様子が、等身大の人間像として読者に迫りくる。
彼女たちは、たしかに弱くて強い、生身の人間だった。
本作は、血肉をもち、ときに矛盾した心に抗えず、それでも戦い続ける女性達の物語である。

★★★ Excellent!!!

主人公ももちろん光ってますが、そのまわりにいるおっさんやお兄さんが美味しいこと美味しいこと。
かっこいい。
元自の純情お兄さん、父親のような優しさをもつ科学者の枯れおっさん、ダンディ上司に、お父さんなカフェのマスター。

これ、もしかして、ルートあるんじゃないの?(ラブコメ脳)と思いつつ、今一歩リードしてるのはツンデレ同僚という今。(でも、主人公ちゃんは
枯れ専なので若いのは興味なし)

という斜め右上の読み方も楽しめます。